ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 川越散歩! その2

ドーナッツを食べながらしばし休憩をしたあとは、いよいよ「つばさ」にも出てきた時計台があるいわゆる川越らしい風景が広がるところへ連れて行っていただきました。
時計台「時の鐘」は蔵の多いレトロな「小江戸」とも呼ばれるあたりの真ん中にあります。
敷地はそんなに広くないですが、遠くからもよく見えて川越のシンボル的な役割を果たしているのがよくわかります。
一日何回か機械式で鐘が鳴るそうですが、残念ながらその音は耳にできず。
年に一度、除夜の鐘の時には108つ分、一般の人も鐘をつくことができるのですって。
このあたりまでくると観光客でいっぱいです。あちらこちらで食べ歩きをする方々。おみやげ屋さんをのぞく人たち。
わたしたちもおだんごをひと串食べ歩き。う〜ん、おいしい!
この日はたまたまテレビの撮影も行われていて、八嶋さん(やっしー)と牧瀬里穂ちゃんが何やらカメラに向かって話してました。
周辺には江戸というより、大正時代の建物が多いと言ってらした気がしますが、なるほど、たくさんの蔵や、昔ながらの家並みが広がっていて、よく保護されていて、とても美しいと思いました。
わたしが小さい頃住んでいた山口県の街にも蔵が多い地域があって、そこがたまたま通学路になっていたので、子どもの頃に返ったような不思議な既視感がありました。
歩いていると、きのうのわたしに出会えそうな不思議な感覚です。
おいしい手焼きのおせんべい屋さん「大玉やさん」に連れて行っていただきました。
「フライせんべい」濃いくちを買ったのですが、珍しいソース味のフライおせんべい。
デザインの入った紙の包装紙には昔ながらの紙の匂いがして、袋を開ける前にくんくんうっとりしちゃったのと(笑)いかにも人の手だけを通ってここまで来ましたな感じにとっても心惹かれました。
ああ、こういうの好きだな。


今はりそな銀行になっているレトロな銀行の建物にも圧倒されました。
ここに画像があります。ご覧あれ!素敵です。
大正時代の建物なんですって。サイトにはルネサンス様式 サラセン風と書いてありました。当時はすごくモダンな感じだったんだろうなぁ。これが残っているのがすごいです。


近いところにこれまたレトロでモダンな歯医者さんの建物があります。ここはプロジェクションマッピングのイベントが行われたのだそうです。


道を歩いていると、ふと側溝に色とりどりの大きな鯉が泳ぐ綺麗な水が流れていて、目を奪われました。
うわぁ、綺麗。そして楽しい。


それから心躍る駄菓子がいっぱいの菓子屋横丁にも行きましたよ。
地元からは毎年小学3年生たちが社会科見学でここに行き、小銭を持って買い物のお勉強をすることになっています。
よくピアノの生徒たちから噂は聞いてました。
そりゃあ楽しいイベントでしょうとも。一応勉強ですけれども、おいしそうなものがいっぱいです。
「先生も行ったよ〜っ!!」と自慢したら、日本一長い「ふがし」買った?と聞かれました。
残念ながら電車で持って帰る自信がなくて、買うのはあきらめたんですけどね(笑)


昔ながらの建物が残る素敵なお茶屋さんでは、友人が買いものをしている間、じっくりとお店の中の雰囲気を楽しませていただきました。
茶箱がずらっと並んだお店の景色はなんだかとってもなつかしくて、妙に新鮮に感じました。
また格子戸や木の枠の窓。昔ながらの蔵の景色はながめているだけでもとてもおもしろかったです。
そういえば美しい御簾があるお店があって、これ、お茶屋さんだったかなぁ?
御簾の向こう側がうっすら透けていて、そんな景色も初めて本物を見た気がします。とても心惹かれる景色でした。


かと思うと、なぜか突然びっくりするほど大きな緑のカエルとチェスの馬のオブジェがどどーんと登場してびっくり。
これは地元の芸術家さんの作品なのだそうですが、材質が発泡スチロールと聞いて二度びっくり(笑)
ものすごくレトロな景色とあまりにも似つかわしくないのですが、なかなかの存在感でどーんとそこにあって、このミスマッチこそが楽しいポイントなんじゃないか?なんて思ったり。
これはあちこちに置かれているのだそうです。


そうそう、友人が「建物が大好きなの」と連れて行ってくださった川越ベーカリー 楽楽もとても素敵でしたよ。
その建物についてはこちらに詳しく載っていますが、天井が高くて、天井からお日様が透けて見えていて、清潔で暖かい店内。うっとりと見上げてしまいました。
友人は「建物」にとても興味があるそうですが、そのお話っぷりはほんとに好きなんだなぁというのが伺われておもしろかったです。
作る側のコンセプトや、図面を見せてもらったりするのも好きなんですって。
ここのパンやさんの建物は釘を使わずに建てられているそうなのですが、素材のよさや自然がそのまま生かされていて、ああこういうのもshamaっぽいとか思ってしまいました(笑)


なんせパンがどれもほんとうにおいしそうで、店内はものすごい混雑していたのですが、こういう見ていて楽しいお店で、しかも焼き立てのパンの香りでいっぱいなのですよ。
こういうお店なら、結構待っても全然大丈夫…なんて思いながらキョロキョロしちゃいました。


ここでは家にもおみやげを買いました。


友人オススメの葡萄と胡桃のパンがとてもおいしかったのですが、ちょっとだけ心残りがあって、それは柿のカンパーニュと甘栗のヨーグルトライ。これら、ほんとにおいしそうだったの。旬の素材を使っているし、買ってみればよかったなあ。(また秋に呼んでくださいね、笑)


その他にもあちこちにあるおみやげ屋さんはどこも心躍るおいしそうなものばかりでしたよ。
たとえばおいもを加工したお菓子屋さん、きなこをまぶしたおまめがおいしくて思わず買って帰ったまめやさん。お団子屋さん。
おいしそうなものたちと、昔ながらの質実剛健な感じの道具を売るお店。
おみやげ屋さんのミニチュアの山車。店の中だけじゃなく、まわりにもほどこされたさまざまな細工。
蔵のある街そのものの景色にうっとり。


そうそう、路地を入ると映画館があって、ここの雰囲気がまた素敵だったこと。
川越スカラ座というところです。


おとなりが普通に民家だったりして、とてもここに映画館がありそうにもないところにこじんまりと建っているのですが、レトロでちょっとなつかしい雰囲気。



でも、まだまだ全然現役で、それどころか最前線な感じもあって、いい映画がいっぱい上映されていて、映画監督さんのトークイベントなんかも盛んに行われているのだそうです。


サイトに飛んでみたら、中はさらになつかしい雰囲気で、入ってみたいなぁと思わされるものでした。
小さい頃に東映マンガ祭りなんかを見に連れて行ってもらった映画館とどこか似ている雰囲気で、タイムスリップしたような不思議な感覚。ああこういうのを大切にしているんだなぁ、そういう街っていいなと思いました。


そして4年も経っているのに、あちこちに掲げられた朝ドラ「つばさ」にちなんだポスターや宣伝文句。
地元が朝ドラのロケ地になるってスゴイことなんだなぁとあらためて(笑)


この辺りはいかにもな感じに観光地化してしまっていて、日中人通りが多いのがちょっと残念と言えばそうでしたけど、てくてく歩いてみてまわるのは、とても楽しい時間でした。


さらに一緒に歩いている方が地元の方ですから、もちろんいろんなエピソードが聞けるわけです。
素敵だなあと思ったお店がお友達の家だったり、いつも彼女が買い物をするお店だったり、地元の方ならではのいろんなこぼれ話も聞けるわけで、楽しくないはずがありません(笑)


ランチは美しいお庭のある「風凛」さんで、お寿司をいただきました。
サイトに飛んでいただくとわかりますが「古民家と和モダン」という言葉がぴったりでした。
多分夜行ったら大変!という感じですが、ランチはそこまでじゃなくて、1200円のばらちらし。とてもとてもおいしかったです。


そこからまた自転車に戻って、今度は氷川神社へ向かいます。
(ここからはその3に分けます。)