ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 川越散歩! その1

先日、仲良しの友人に誘っていただいて川越に行ってきました。
川越という町は同じ県内だし、そんなに遠い印象ではないのですが、なかなかゆっくり訪ねる機会もないし、前々から一度がっつりと行ってみたいと思っていたので、とても楽しみにしてました。
当日はとても寒い日でしたが快晴。
友人がどうせ川越を訪れるなら、自転車の方がゆっくりたくさん回れるからと、ご自宅の自転車を2台、駅まで回して待っていてくださいました。
とても面倒だと思うのに、さりげなく、こともなげにやってくださるその行動力に感謝です。
彼女と出会ったのはちょうど朝ドラ「つばさ」で川越が取り上げられたあとくらいで、考えてみればそれからずっと仲良くしていただいているので、もう4年も経つんだなぁと感慨深く思いました。
こんなふうにきっかけがふぇるまーたで、こちらは書いているだけですが、あちらから声を掛けていただいて仲良しになった方が多いこと。
こんな辺境のサイトですが、細々やっているのにちゃんと見つけてくださって本当にありがとう…という気持ちです。
ネットで知り合った友達とは、ネット内だけの付き合いということが多いと言う人もいますが、わたしは気がつけば普通に会ったり遊んだりする友達になっていることが多いです。
ただし、そもそもがまったく知らないところからのスタートなので、ずいぶん時間が経ってもその方の日々の暮らしぶりまではなかなか知ることができません。
たとえばその人の今の気持ちとか、悩みごととか、近しい人でも意外と知らないことを知っているくせに、普通なら当然知っているはずのことを知らないのですよね。
そんなこんなで、この日をとても楽しみにしていたのは、なんと言っても彼女の地元にお邪魔するからです。
地元の景色の中に溶け込む友人。地元での日々の暮らしの中でこそ培われたに違いないと思われる素敵な感性。おかあさんをしている彼女。お嫁さんとしての彼女。ひとりの人間としてのその人を知れるのはいつだってうれしいししあわせなこと。
ああ、やっぱりわたしは人が好きだなぁと思いました。
そしていつだって愛らしくて、知的で、ちょっとユニークな発想をする彼女をはぐくんでいる街の中に一緒に入ってみることによって、さらに彼女のことを知れるし、仲良くなれるに違いないという期待。
実際いろんな彼女の素顔に触れられた気がして、ますます彼女が、そして川越が好きになりました。Kさん、ほんとにありがとうございました。
さて。
この日あらかじめ自分の中で決めていたことがあって、それはなるべく画像を撮らないということでした。
なぜかと言うと、画像に残せると思うと安心してしまって、「ちゃんとこの目で見て、しっかり焼きつけよう」という気持ちにならないからです。
さらに、今まであちこちに行った記憶を辿ると、どうも携帯を出したりしまったり、うまく撮れないだの逆光だのと四苦八苦している時間が長くて、見たいものそのものに神経がいってないなあと思ったのです。
要は「瞬きシャッター」というヤツを最大限に使ってみよう…というのがこの日のコンセプト。
Kさんは、つよしさんがソロワークを始めてからのファンで、土曜日のラジオではがきを読まれたこともある方です。
そんなわけで、shamanipponのココロについて、縁を結いてについて、カバについて瞬きについて。
今年のつよしさんについて、これからのつよしさんについて。
川越を堪能しながらも、あちこちでたくさんつよしさん話も楽しみました。
というわけで、今回の遠足の記録には画像がありません。
さらに、残念なことにメモ的に書いた文章も水没した携帯と共に去りぬ…(笑)
なので、ほんとに覚えていることしか書けません。
でも、それでも残しておきたいと思ったことがたくさんあったので、書いておきます。
画像がない分、リンクを多めに貼っておきました。辿っていただけると、お寺の、お店の公式サイトに飛ぶようになっていて、そちらには画像もたくさんありますので、どうぞお楽しみくださいね。
最初に自転車を漕ぎ出して、まず向かったのは「天台宗別格本山 中院」です。
自転車なので、そこに着くまでに走った道もとても楽しかったです。
地元の人しか知らないであろう路地とか、家々のお花とか、不意に現れる川越らしい景色とか…ああ、初めて訪ねてこういうのを見れるのってしあわせだなあと思いました。
ここは、次に行った「喜多院」と比べるとこじんまりしてますが、何よりお庭が美しくて、だからと言って手を入れ過ぎておらず、適度にひなびていてすごく好きな雰囲気でした。
友人がここが好きだというのがとてもわかる気がしました。
この日は紅葉にはまだちょっと早い感じでしたが、所々鮮やかに少しだけ赤くなっている紅葉の葉っぱ、花梨の実、ゆずやだいだい?かな。柑橘系のくだものがたわわに実っているのを目にするのも楽しかったです。今年はエアコンの夏から急に寒くなった印象で、実りの秋をこの日初めて実感したかも。
しだれ桜の枝が冬枯れの姿で水墨画のようにとても風流にそこにあったり、黄色や赤の葉っぱがはらはらと舞い落ちたり、木が多い自然を堪能できる素敵な静かなお寺でした。
島崎藤村の義理のお母さまのお墓があるそうで、ふたりで一生懸命藤村の詩を思い出そうとしながら辿る道も楽しかったです。
「まだあげ染めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり」
あの時はこの詩を思い出しながらふたりともタイトルが思い出せず、うなっていたのですが(笑)電車の中で思い出しました。「初恋」でした。
ほんとうはこのお寺はしだれ桜の頃が一番美しいとのことでしたが、その季節の桜、藤村もお墓参りに来て見たのかしら。
そんなことを思いながら、木漏れ日の中そぞろ歩きをするのも楽しかったです。

そうそう。多分ここだと記憶しているのですが(違うかも)人が通る道をガイドするように、縦に埋められ、敷きつめてある黒っぽい板のようなものが、実は瓦だということに気付き、とても素敵だなあと思ったのでした。
これは昔の人の知恵なのかな?すごくオシャレで滑りにくくもなっていて、いいなぁと思いました。
しばし本堂で手を合わせて次の目的地に連れて行っていただきます。

またしばらく自転車を漕いで喜多院に到着です。
ここは大きなお寺で、いかにも観光地という感じ。何台もの観光バスが止まってました。
大きな入り口を入ると、昭和な感じのレトロな出店がいくつかあって、不思議な風情を醸し出しています。
お店の小さな冷蔵庫が台車の上に鎮座していてびっくり。これ、台車に乗せる意味があるんでしょうか?電気が通っているわけだし、きっともうここからずっと動かせないに違いないです(笑)
ちょうど七五三の時期だったこともあり、たくさんのちびっことご両親が晴れ着で参拝にきてました。
このお寺には春日の局の化粧の間とか、家光公の誕生の間などがあって、見どころがたくさんあります。
テレビの撮影にも実際に使われた場所なのですって。
これもある意味つよしさんつながり?(子役時代のお話ですね、笑)なんて言いながら、文化財の数々を見てまわりました。
襖にはめ込まれた細やかで美しい装飾とか、春日局の持ち物とか、こまごまとしたもの。将軍家の家紋がついた食器類など、いろいろなものを見てまわりました。
お庭もまた大変美しく、中院よりもずっと手が加えられ、整えられている感じでしたが、個人的には中院の方が好きだったかも。
お庭に美しい赤いたいこ橋がかかっていて、緑とのコントラストがとても綺麗でした。
そういえば、お寺の裏側がお堀のようになっていて、今は水はないのですが、そこにかかっている立派な橋が通称「どろぼう橋」って言うんですよ〜と聞いた話がものすごく印象に残ってます。なぜどろぼう橋なんでしょう?(笑)

そのあとは、喜多院の向かい側にあるCAFE ANTIさんでおからと豆乳のドーナツとコーヒーでしばし休憩。
これ、素朴な味で、しかもリーズナブルでとてもおいしかったです。

自転車だとくるくるいろんなところを回れるのでとても便利です。
街中を自転車で走っていたら「こちらからも山車が見えます。」と住宅地に書いてあって、なにやらひときわ大きな蔵のようなものが見えました。
この背の高い蔵の中に地域ごとにお祭りの山車が大切にしまわれているのですって。
お祭りの季節になると、ほぼ街中の人が参加して、各地区ごとに山車が出て、たいそうにぎやかなのだそうです。
そしてこの後はいよいよ「時の鐘」のあるいわゆる観光地方面へと繰り出します。
続きはその2で。