ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 合格しました!

金曜日にメールがあって、ちょっと前に散々日記に書いた高校3年生の生徒が音大に合格したという報告を受けました。
3度目の正直でちゃんと合格できて、やっと肩の荷が降りました。
あまりにうれしくて、知らせを受けてすぐにツイッターで「わ〜い!!」とつぶやいたら、ものすごい反響があってびっくりしました。
ちなみにその時にしたツイートがこちら。恥ずかしいけど記念に残しとこ(笑)

うちの受験生の生徒が無事音大に合格しました。がんばったことがちゃんと形になってほんとにうれしい。同時に毎日のように9時半までだった怒涛のレッスンも終了!!今〜しあわせに〜触ったみたい〜♪うるうる。

KinKiな話題でもなく、こんな個人的な話、しかも仕事ネタをそんなにたくさんの方が読んでくださっていたとは夢にも思ってなかったのです。
びっくりしたと同時に本当にうれしかったです。心よりの感謝をこめて。
みなさま応援してくださってありがとうございました。
ここでおしまいというわけではなく、もう早速『わたしに』宿題が出ているみたいで生徒を通して大学の先生から新しい指令が送られてきました。
「入学までに地元の先生に言って、聴音のこれとこれを復習させてもらいなさい。五線譜10枚に渡り問題を作ったので、これが全部ちゃんと聴きとって書けるように。先生にちゃんとやってもらいなさいよ!」
キーっ!!「ちゃんと」って。「ちゃんとやらない人(アナタ)がいるからわたしがこんな胃が痛いことになったのに…ムキーっ!!」(怒)
まあいろいろともの申したいこともありますが(笑)ここはオトナになってグッと飲みこんで、ライブ費用を稼いでやる!くらいの心意気でがんばる所存でございます。
もちろんなんだかんだ言って教えれば教えるだけお金になるわけだし、久々に受験に関わったことで、びっくりするほどわたしの勉強にもなっている…ということにとっくに気がついているのですけどね。
そしてYちゃんにとってはこれから大学入学までが勝負だとも思っています。大学に入ってから落ちこぼれてしまうわないように、ピアノも音楽理論もまだまだやることは山ほどあります。
さて。
同じ日にもうひとり。とてもむずかしい伴奏に選ばれたMちゃんのおかあさまがわざわざご挨拶に来てくださいました。
彼女もまた、立派に本番をやり遂げたのだそうです。
「先生のおかげです。先生がいらっしゃらなければ、レッスン日じゃない日まで呼んで、教えてくださらなければ、きっとうちの子ムリでした。」って。
そんなことはないのですが、生徒とふたりで一生懸命努力したことを、ちゃんとおかあさまが把握してくださっていて、言葉にしてくださったことが本当にうれしくて…ああ、彼女と一緒にがんばってよかったなぁと思いました。
まあ、わたしはただ隣にいただけで、ほんとにがんばったのはわたしじゃなくて生徒たちですが(笑)それでもこんな風に素敵な結果をとなりで見ることができたしあわせを思いました。ありがとう。
とりあえず、これからは9時までレッスンの日は週に2日で済むし…なんてくつろいでいたら、きのうには別の子、大学生の生徒が来て、さっそく「先生もうヤダーっ!!絶対にムリ」と泣きが入りました(笑)
なので明日の月曜日はまたイレギュラーなレッスンが8時から(笑)
まだまだ解放されそうにはないですが、こうやってあちこち大騒ぎをしているうちに、もっともっと自分の時間がほしいのにできない〜キーっ!!と思いながら暮らしていく日々は、もしかしたらまさしくしあわせな日々のかもしれない…と思ったり。
人の痛みを自分のものとして感じることはとってもしんどいことでもあるけれど、一方で「合格」とか「大成功」とか彼女たちに喜びがやってきたときには更にこれらが何倍にもなってわたしの喜びにもなって帰ってくる…と思ったり。
そうそう。もうひとつ。
うちにはもうひとり保育科の生徒がいて、この子は専門学校2年生なのですが…とっても要領のいい女の子。
ちょろちょろっと練習して、なんとかなってしまうタイプなので、日ごろの練習量はかなり少ないと思われるのですが、なぜか試験ではばっちり。本番が一番上手だった!と言う心臓に毛が生えているタイプなのは、わたしとちょっと似てるかも(笑)
でも試験が終わると、まったく練習しなくなって、あきらかに手抜きモードになるのがなんとも…
時々「急にバイト先の人が風邪ひいちゃって、代理で入るので行けません」なんて理由でドタキャンしてくるので「そうなんだ。がんばって〜」と返したら、近所を友達と楽しそうに歩いているところを見かけたり(バレバレのウソなんだから、もう!)明らかに寝坊だな…という感じなのにおかあさんのせいにして自分は悪くないと言い張ったり(笑)
そして絶対にあきらかに自分の勘違いでした間違いでもあやまらない!!
これにはさすがに何度かカチンときて、叱ったこともあります。
でも、たとえば試験がうまくいったときに真っ先に「先生〜!受かった〜!ありがとう!」とメールをよこしたり、「先生がいなきゃ進級できなかったよ〜」とハートがいっぱいくっついたカードをくれたり(笑)調子がいいなぁと思いつつ、憎めない子でもあるのです。
この子が、夏休みに知的障がい者の通所施設に実習に行きました。
要領がよくてめんどくさいことからはするする〜っと上手に逃げてしまうところがあるので、どうかなぁ〜?と思っていたら、どっこいとても充実した時間を過ごしたのだそうです。
怖い先輩がいたり、意志の疎通がうまくできない入所者さんに思いきり背中にかみつかれたりもしたそうなのですが、「ほら、先生、わたし鈍感じゃない?」と彼女。自覚はあるのね(笑)「だから他の子と比べてたいして堪えないんだよね、これが。」と彼女。一緒に同じ学校から行った実習生たちの中には「絶対に施設には行かない」と泣いた子もいたんだそう。
でも彼女は「ここがいい」と思ったのだとか。
「何事にも計算のない、済んだ瞳の入所者さんと話をしたり、役に立てたりするのはとっても楽しかったし、「先生に何か言われても〜わたし、たいがいのことじゃ堪えないし〜っ。翌日は新しい気持ちでまたがんばれるんだよ!ね?結構向いてるかもでしょ?」…と彼女。ぶはは、そうかも(笑)
口先だけじゃなかったんだなかぁと思ったのは、実習が終わってからも継続してボランティアに行き始めたから。そして、ピアノのレッスンもまったく休まなくなったから。
「今だったら冬の歌。またはレクレーションで歌える歌。大人の入所者さんにも子どもさんにも楽しめる定番の歌の伴奏を片っぱしから覚えたいです。」と言ってきただ今「たきび」とか「手のひらを太陽に」を一生懸命練習しています。
次は「あわてんぼうのサンタクロース」と「ありがとう さようなら」をやりたいんですって。
それとともに遅刻がなくなって、調子のいいテキトー発言も減ってきた気がします。
まだまだくじけたり、またいい加減になる日もあるかもしれないですが、明らかに変わってきた彼女を見守るのもとっても楽しみです。
このままで行けばボランティア先の施設の就職試験を受けることになるかも…!?とのこと。
仕事を始めるまで(来年の4月かな?)のおつきあいの可能性大ですが、残り少ない時間を大切に、教えてあげられることは全部教えて送り出したいと思っています。