ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 さよなら大好きな人〜♪

 せっかく連休なので、いつもは書けないような日記を書いてみようと思い立ちました。
 実は書きたい話題はいくらでもあって、CDTVのこととかKinKiさん関係の前回の日記の続きとか、新番組のこととか、過去のライブの取りこぼし感想を整理するとか…
 それらも徐々に書いていければと思っていますが、とりあえずはこんな文章から(笑)
 タイトルの歌は花*花*1。この歌はとっても好きでこの方たちのアルバムも持ってます。
 はじめに言っておきますが、この話は過去話です。現在好きな人たちとはなんら関係がない話です。
 でもレイン的ルーツな話も含まれていて、なんとなくしゃべってみたくなったので。
 さて。中学生の頃の話です。
 当時、なぜだかテレビの中の男性アイドルにはあまり興味が沸かなくて、歌の上手な女の子の歌手に夢中になってました。ところがその人のことはなぜか気がつくと目で追いかけていて、最初は「キャーキャー言われて得意になっちゃって!なによっ!!このヒト鼻につくからキライ〜!」なんてワルクチを言ったりしてました。
 ところが、次第に彼のことをわざわざ探してまで見るようになっている自分に気がついて、ある日突然「これって好きってことなんじゃないの!?」と気がつきました。当時のわたしはえらく屈折していたらしいです(笑)
 それから、夢中でテレビや雑誌を追いかけて数年、その人はスターだったのでテレビをつければ毎日のように会えるし、いつもヒットチャートの上位にいて、彼の何もかもが素敵〜♪という楽しい毎日を送っていました(笑)
 確か高校の頃には、コンサートや舞台にも一人でも平気で行ったりしてました。そのくらい夢中だったのです。
 ところが…ある日突然、なんの前触れもなく(彼が特別に何かをしたわけでもなく、きっかけも何もなく)気持ちが覚めて、またまたその人はわたしの中で「鼻につく人」「天敵」に逆戻り。わけがわからない女ごころ。
 それからかなりの年月が流れて、相変わらずミーハーなものですから(笑)いろいろな人に夢中になったり覚めたりを繰り返してきましたが、どうも最初に好きになったその人のことは後味が悪くて、ブラウン管に出てくると意味もなくチャンネルを替えたり、我ながら大人げないなあと思ってました。
 さて、その一番最初に好きになったアイドルが、今年わたしが見ていたドラマに出てました。久しぶりに毎回がっつり彼を見ることになったのです。
 最初はイヤだなぁ〜と思ったのです。今では天敵のような気持ちでさえいるその人に毎回会わなきゃならないなんて(テレビですから、笑)
 ところが…いざ始まってみると、その人は全然昔のままでちっともイヤな人ではなかったのです。もちろんまた好きになった、とはいきませんでしたが、昔から感じていた人のよさはそのまま。波乱万丈、彼もいろいろあったみたいですが、今の彼は家族にも恵まれてとてもしあわせそうで、よかったなぁと思ってほのぼの見ている自分にびっくり。
 ドラマについてインタビューを受けている文章を偶然読んだら、昔とちっとも変わらないまじめさと優等生なコメント。それがまた全然イヤミじゃなくて、相変わらず芯のところはアイドル時代のままなんだなあと思ったわけなのです。
 そこで気がついたことがあって、多分わたしは本当の意味で彼のことを嫌いになったわけじゃなかったんだなあと思いました。
 彼ではなくて、突然に心変わりして、今までと手のひらを返したようにその人のことを嫌いになった自分に対してどこか怒りを感じていたのだなあと思ったのです。
 好きなアイドルとのお別れの仕方があまりにも下手くそで、バカだった過去の自分のことを思い出したくなかったのだなあと気がつきました。
 人の気持ちは移ろうもの。ましてそれがテレビの向こう側の人ならば、どんどん好きな人が変わっていってもそれは自然なことだと思うのですが、たとえば人の日記などを読んでいて、一度は好きだ夢中になっていた人のことをボロクソに言ってるのを見ると、とたんにその日記を見続けていられなくなって、通うのをやめてしまうということが何度かあったのですが、今回のことでなぜなんだか理由がよくわかりました。
 その人たちを通して、過去のひどい心変わりをした自分を嫌悪していたのでした。過去の自分を見ている気がしてイヤだったのです。これも一種の八つ当たりだったのだなあと反省することしきりです。
 それからもうひとつ。最近のわたしは好きな人たちに対してはたいがいオールOKなのですが、そのルーツも見た気がしたのです。
 自分でその人の理想像を作り上げてそれに囚われたりすることの愚かさをその時の失敗で散々学んだので、同じ失敗は繰り返したくないと思うようになったのですよね。
 好きな人たちには近づき過ぎず遠ざかり過ぎず、適度な距離感でほのぼのとずっと好きでいられたらしあわせだなあと思うようになったのです。これも多分数々の失敗を経てだんだんに見つけて行った自分なりの「好き」の形なのかも!?
 (もちろんその人なりの「好き」の形には無数のパターンがあっていいのだと思いますが、わたしにとっての形はこれなんだなあということです。)
 そのことに気がついてから、テレビの中で「大好きだった彼」を見つけても全然イヤな気持ちになったりせず、なんだかなつかしい身内に会ったような気持ちで見られるようになった自分がいました。
 ずっと元気で。ずっとしあわせでいてくれますように…なんて。
 こう思い始めてから、ああ、今になってやっと本当の意味で彼とさよならできたのかもしれないと思います。
 青春の一ページを華やかに彩ってくれて、本当にありがとう。あなたがいてくれたおかげで、わたしの10代はとっても華やいで楽しかったです。
「さよなら大好きな人」
 今ならちゃんと言えそうです。 

*1:そうそう、今年再結成されたのだそうです。さっき検索してたらそう書いてあってびっくり。また歌声を聞いてみたいです。