ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 奈良 漫遊記 4月9日編 その3 平城宮跡

 平城宮跡の話はすでに4月13日の日記でも触れていますが、わたしがこの場所に行ったのは3度目です。
 最初の1回は多分「つよしさんのゆかりの場所」として訪れたのだと思いますが、回数を重ねるにつれ、自分の中でちょっとずつ、この場所の持つ意味合いが変わってきた気がします。
 自分をリセットできる場所というか、空っぽにできる場所というか、いわゆる「空(くう)の心」を手に入れることができる場所として、どんどん大切な場所になってきた気がします。
 いつもこの場所には友人の皆さんとご一緒して、行き帰りはずっとわいわいしゃべっているのに、なぜかここに到着するや否や、みんな申し合わせることもなく、パーッと思い思いの方向に散っていくのもおもしろいです。
 なぜかこのだだっ広い場所に降り立つと、みんな一人になりたがり、言葉がいらない感じがするのです。そして、悠久の時の中にひとりっきりで身をゆだねたくなるのです。

 この日、わたしたちが行ったのが夕方に傾く時間だったこともあるかもですが、さほどファンがいっぱいという印象でもなくて(翌日は半端なかったみたいですが、笑)普通に地元の方々が桜の木の下でお花見をしたり、子どもたちがキックスケーターや自転車で遊んだり、老夫婦がお散歩したり、犬の散歩の人が犬と一緒に休憩したりしていました。
 そんな中、鼻歌交じりにそれぞれがばらばらに散って写真を撮ったり、一か所で長い間佇んだり、空を見上げたり若草山など遠景の名所を地図と照らし合わせて確認したり、ひときわ高いところに腰かけてぼーっとしたりして過ごしました。
 ここのところ、ショコラさんとわたしの奈良好きはちょっと半端ないレベルで、ちょっと「変」だよね〜とさえ思い始めていて(笑)もちろん最初のきっかけはつよしさんであり、244さんであり剛紫さんだったわけですが(笑)気がつけばそれがなくてもこの奈良という場所にびっくりするほど興味関心、郷愁を感じて、不思議に思っています。
 「これはもしや、平城宮のあった時代にわたしたちはここにいたんじゃないか?!」的妄想なんかをして喜んでいます(笑)
 ショコラさんは「ものづくり」に携わっていた太古の昔の職人的自分が浮かぶといい、カッコイイです。一方のわたしは雅楽師だったに違いないとでも言えばカッコいいですが、そんなことは微塵も感じず(笑)早朝の境内を箒片手に掃除する自分を妄想していてたり。言うなればセーラームーン宮司の孫娘、火野レイちゃん、セーラーマーズ的な自分を思い浮かべてうっとり(アネにバカ〜!?とか言われそう、笑)そもそも早起きも掃除はとっても苦手なクセに(笑)まあ言うなれば妄想の自由ってヤツです(笑)
 そんなこんなで余計にかの地に降り立つと想像の翼を広げたくなって、寡黙だし夢見る夢子さんになってしまいます(笑)
 この日は暑いくらいの好天で、空が抜けるように青くて雲ひとつないいいお天気でした。
 影が更に長くなった頃に、誰からともなく車へと向かい、車に乗った途端にまたいつものわたしたちになって珍道中が続いたわけですが(笑)そういう風に自然にできる仲間のいるしあわせを思いました。
 そうそう、半年前に来たときに関西の友人のひとりと家族にまつわる世間話をしたのですが、この日、ごくごく自然に半年前の続きの話になったのには笑いました。
 その後その話題にはお互い一切触れていなかったのに、半年振りにごく自然に「続きの話」ができるなんて(笑)そんなこともとっても楽しい奈良の旅はまだまだ続きます。