ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 これは邂逅というヤツかもしれない!

 本当は今日はやりたいことがいっぱいありすぎで、日中にパソコンを開く気は全くなかったのですが、ものすごい出会いをしてしまったので、思わず記念に開いてしまいました。

Out of Border

Out of Border

 これを手にしたのは全くの偶然で、たまたま昨日竹内まりやさんの「Denim」を借りに行った際、わたしのひとつ前にレジにいた人がこのアルバムについて話しているのを聞いたからなのでした。
 東儀さんの音はこの間生で聞いたばかりだし、ちょっとだけ興味を持って、引き返して取って来て借りてみたというわけです。(これを借りたとあれば、ついでにということで「THE BEATLES」の「REVOLVER」も一緒に借りてみました。こちらはまだ聞いてません。理由は表題のアルバムに捕まってしまったから、笑)
 さて、今朝バロンの散歩から帰ってすぐ、家事をしながらこれを聞いてみたのですが、いつしか座り込んで聞いてしまうほど、ものすごいインパクトプラス、ど真ん中の音楽に出会ったドキドキで、思わずわたしの周りでは一番の音楽大好きの父に電話してしまいました(笑)「聞いてよ!聞いてよ!お父さんも絶対に聞くべきだから」何がなんだかさっぱりわからない父は、「はいはいはい」とあしらいムードでしたが、聞けばわかるってば。
 そもそもタイトル通り、「OUT OF BORDER」な曲たちが並んでいます。たとえばクラシックの名曲あり、オリジナル曲あり、SMAPや聖子ちゃんの曲あり。ご自身がCDジャケットの扉のところで

「Out of Border」・・・ボーダレスでなく、境界線をしっかり理解したうえで飛び越える。だからこそ、そのジャンルの違いやギャップまでもを楽しめるのです。表現したいものがあれば、どんなジャンルもカテゴリーも越えて表現できる。そこに本来の音楽の楽しみかたがあるような気がします。

とおっしゃっていて、ものすごく共感してしまいました。
 実際に聞いてみた感じはというと、最初の3曲はこの間生で聞いた時も思ったとおり、笙の音がサックスのように聞こえ、まるでケニー・Gに最初に出会った時のような、あるいは学生時代の一時期激はまりしていたフュージョン系の音楽、THE SQUARE伊東たけしさんの音を聞いた時のような、そんな感覚を持ちました。ハートフルで前向きで、聞いていてとっても癒される音楽です。
 これが一転して、「夜空ノムコウ」になるとラップ混じりでちょっと不思議な感じに変化します。後半のアレンジは特に面白くて原曲のイメージからどんどん離れて行きますが、これがとっても素敵だし新鮮なのです。篳篥が入って伝統的な和の要素がうまく混ざった音になっているのですが、ちっとも変ではなくなんとも楽しいのです。
のだめでも有名になったプロコフィエフの「騎士たちの踊り」やフィギュアスケートでよく使われるプッチーニの「誰も寝てはならぬ」のアレンジは面白くてわくわくしっぱなしです。途中ジャジーになったり和のテイストが絡まったりそれこそボーダレスで、なんて自由なんだとうれしくなってしまいます。
9曲目の「鳳凰伝説」はわたしの中の雅楽のイメージに最も近いイントロと、「SHOCK」の一場面にも使えそうなせつなくハートフルな旋律、篳篥龍笛、笙がうまく絡まりあって独特の雰囲気を醸し出す名曲で、ラストの「New Cinema Paradise」もまた、心が洗われるようなリピート必至な作品という気がしています。
 それらの名曲たちの中で、今日のところなにより心を掴まれた曲は「過ぎ去りし日々」という曲です。これを聞いていて、和の楽器の中で篳篥(ひちりき)の音に途方もなく惹かれる自分に気がつきました。清々しくてうれしいのにさびしいような、不思議な空気が漂う名曲です。「ケルト的な空気を持つ」と解説にも書いてありましたが、シンプルで心に染み入る感じに心底やられてしまいました。
 これをまず、ここのところ全然休みのないオットに聞かせてあげたいと思いました。身体や心がとっても疲れている人に、傷ついてなかなか傷がいえない人に、やさしくていつも損ばかりしている人に・・・聞かせてあげたい音楽です。
 蛇足ですが、先日東儀さんファンの人たちと、ゆりかもめの中で隣に乗り合わせました。某イベントの帰り道です。多分同業者か音楽愛好者だと思うのですが、東儀さんが出演されるイベントだということで、普通にチケットを取って来ていた年齢も様々な4人組でした。
 音楽的な話や、楽器の話、当日の主役(もちろんケリー)の歌声のゆらぎの話なんかをしていたので、聞くではなく聞いてしまったのですが、ちょっと状況が違ったら、わたしもあちら側にいて必死に東儀さんを追いかけていたかもしれないなあ・・・なんて、そんなことを思いました。
 いろいろな意味で・・・出会いって本当に不思議です。
PS:ここのところ、毎日たくさん拍手をいただいていて、本当に恐縮しています。
いつもは家族やほんのちょっぴりの友人に支えられて細々書いている「ふぇるまーた」なので、一時的にアクセスがアップしてドキドキ・・・やっぱりそういう器じゃないなあとしみじみ。
拍手コメントをいただいたKさま、Sさま、励みになるコメントありがとうございました。Sちゃん、返事は急がないからね!
 そして、たくさんぽちぽちしてくださった皆様、ありがとうございました!