ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 ENDLICHERI☆ENDLICHERIライブ5月21日 覚書 その1

 「ちょっと待って?覚書なのに、その1ってどうよ!」と実はわたしも思っています。しかももう1週間もたっているレポなんて、読みたい人がいるだろうか?という疑問も持ちつつ。でも、これを書くことはわたしの3ヶ月を振り返ることでもあり、会ったこともないわたしですのに、日記だけで信用してくださり、オーラスに誘ってくださった方に対するお礼でもあり、諸事情により、遠くからケリー氏を一生懸命追いかけていた皆さんへのおすそ分けの意味もあり、こんな弱小日記サイト、ふぇるまーたを応援してくださっている皆さんへの感謝の思いもあり…ということで、やっぱり最後まで長いです。ことさら今回は長いです。覚悟を決めたという方のみ、続きを読む以降にお進みいただければと思います。例によって記憶違い等、ありましたらご指摘いただければと思います。誠実に書いているつもりですが、ミスアンダースタンドの可能性は否めませんので(笑)

  • 開演まで

 Tank周辺までたどり着いたのは、開演1時間前くらいでした。信号ひとつ手前あたりから、たくさんの人たちが手書きの「譲ってください」の紙を持って立っていました。更に近づくと、外周をぐるっと取り囲んですでに陣取っている方たちがたくさんいました。思い思いにボディーペイントやらエンドリカラーやリメイクのTシャツを着ていたり、紫の小物を持っていたり。男の子たちのグループもたくさんいて、彼らもケリーチックなファッションでとってもお洒落でした。
 この外周の方々はこのあともどんどん増えていき、最終的には中に入れた人と同じくらいの人数が集まっていたそうです。ライブ中にも、この「外のファン」のことを話題にしていたし、中、外にかかわらず、ファンの人たちの気持ちは、ステージにも伝わっていたと思います。

  • オープニング

 予定開演時刻前から、結構長くどこからともなく拍手が起こっていました。「期待」が拍手になって会場を覆いつくしていき、どんどん集中が高まっていくような感じがありました。
 10分遅れくらいで、いきなり幕の上に「さんかくくん」が映し出され、彼と一緒にカウントダウンしてから、いつものライブがスタートしました。「FINAL PARTY」の文字が流れ、一瞬胸がいっぱいに。「さんかくくん」が何を言っても大きく沸く会場。まだ主役が登場する前から、すでにテンションは最高潮。この日は終始そんな感じでした。

  • 「喉が強いとは思っていたけど、まさかここまで強いとは!」

 これはつよしさん本人の言葉です。自分でもここまで喉が持つとは思っていなかったようで、びっくりしたそうです。実際中間地点の少し手前で、ちょっとだけ(それも曲単位くらいだけです)ハスキーな箇所があった以外は、声に関しては全く心配がいらなかった感じでした。むしろ後半に向けてどんどん声の伸びがよくなっていったのにはびっくり。
 この「声を使う仕事の人の喉との戦い」のことは、前にも触れたとおり、大学の時に専門の先生の講義を聞いたことがあり、先生に彼の例について、教えてあげたいと思いました。きっと週休2日で46公演を成し遂げた話をしたら、あの先生、「嘘でしょう?そんな強い人は滅多にいないはず!」とびっくりされることでしょう(笑)でも本当なのですから。多分声を使う商売の方だったら、余計にそのすごさがわかることと思います。
 それと共に、この人は本当に歌うことが好きなんだなあと、そのこともつくづく実感しました。「音楽が、歌が好きでたまらない」が全身から溢れてましたよ。

  • いつもと違うスーツ

 この日は白のダブルスーツでした。普通にカッコよく着こなしているのかと思いきや、やっぱり右足にぐるぐると蛍光テープが巻かれてました(笑)それでも全然アリに思えてしまうのは、慣れてしまったのかも(笑)どうして最終日だけ違うの?とちょっと疑問でしたが、照明にしろ、曲のアレンジにせよ、最後の最後まで、残り1日になっても、ずいぶんいろいろのところをいじっていて、そんなところもとても面白かったです。「これが最高の形」と納得してしまわず、どこまでも向上心があって、そういうの、わたしは好きです。
 この白のスーツ、いいなあと思ったのは、照明によっていろいろな色に見えて、すごく面白かったのです。どんな色にも染まるスーツ。それは七色の音色を持つ彼自身の声のようでもあり、すべてにおいて柔軟なこのライブの象徴のようでもあり…そんなことを思いながら楽しませてもらいました。

  • 小指一本

 前日のライブの「Blue Berry」では、人差し指と小指でしたが、この日は小指1本だけ。普通に考えたら、人差し指が残りそうですが、やっぱり素直に思った通りには来ません。会場中がゆびきりのように高々と小指を掲げているのが、なんだかとってもよかったです。

 これまでたまたま触れたことがなかったですが、わたしは彼女のドラムスがとっても好きだということをつくづく実感しました。ドラムスの音も人によってこんなに個性が出るのだなあと、始めて気がつきました。こうやっていろいろな方の演奏を聞き比べられるのが本当に今回のライブの醍醐味でした。
 しょうこさんのドラムスは、パワフルでハートフル。女性ですが、男前な演奏ですご〜く惹きつけられました。別の場所でもこの方の演奏を聞いてみたいです。(って、この台詞も今回、何度口にしたことでしょう、笑)もちろん、彼女だけがよかったとかそういうことではなくて、何人も交代するたびに、新しい発見があってこういうスタイルでいろいろ聞けることが本当に楽しかったです。

 この曲は、最初に聞いたとき、正直に言うと、あまりピンと来ませんでした。この前の曲が耳に馴染んだ「SIXPACK」だから余計にそう感じたのかもしれません。でも20日あたりから、わたしの耳に馴染んで細部までよく聞こえるようになって、そうしたら、ものすごくいい曲だと思うようになって来ました。
 変拍子が何箇所か入っていたり、リズムが変わったり、構成が複雑なのでどう乗っていいのか、慣れるまで戸惑っていたのかもしれません。実は細部まで凝りに凝った曲じゃないかと思います。
 踊りだしたくなるようなうきうきする感じは、ちょっとラテンっぽい感じのようでもあり、歌詞も全部ではありませんが、聞き取れた範囲では、とても前向きでした。今では聞き込むほどに味が出る、するめ系の歌になる気がしています。

  • ケリーだけで!

 「さんかくくん」のメンバー紹介でこう言われてマイクをはずして「イェ〜イ!」と2度ほど叫んでました。まわり中「すご〜い!」と大喜びしていました。喉大丈夫?その時は一緒に喜んでいたのですが、「怒鳴る」って余計に喉に負担がかかるんじゃないの?とちょっと心配に。もちろん杞憂でしたけれど。

 これは、西川氏が「ばかやろ〜っ!」っと青春の1ページ風に生声で叫んだあとに、おもむろに床を踏み鳴らし手を打ち、リズムを作って始まったセッションです。
 こういう半偶発的?なセッションって楽しくてなりません。また居並ぶ百戦練磨のバンドの皆さんがいとも簡単にかっこよく乗ってくださるものだから、一瞬にしてクイーンの世界へ。鳥肌ものでした。ケリーは最初、真面目に歌っていましたが、歌詞が怪しくなったのか、ぼけたくてうずうずしていたのか、途中から似非(エセ)ハングルのようなスキャットで歌い始め、笑いの渦へと変化して行きました。いつか、大真面目にこういうスタンダードをやるのも聞いてみたいなあ。NHKのBSあたりの、祝日特別歌番組でいかがでしょう?!(具体的すぎる要望だわ、笑)

  • 「Say Yes!」

 なぜかケリーが、この日の「ワンモアタイム係」に指名した男の子に、この歌のこの部分を歌わせようとしました。2800人の前でひとりでマイクも無しで歌わせられる素人の男の子。しかも2回目は「本物のチャゲアス風に『せぃ、いえ〜えぇぇぇ〜す!』と節回しを変えてね!」と無理なおねだりをしたのです。ところがこの子が肝の座った子で本当に歌ってくれました(パチパチパチ!)彼の歌のバックには聞き馴れたピアノのフレーズが!そうです。本物の「Say Yes!」製作に参加された十川さんが、その時のフレーズをそのまま弾いてくださったのです。これにはケリーが大感激。わたしたち、オンタイムでこの曲が大ヒットした時を知っているファンも大感激!時を経て本物の演奏が聴けるなんてすごいです。つくづくすごい方がバンマスになってくださったものだとしみじみしながら聞いていました。

 最初の照明に青と緑のレーザーが加わっていたことは、20日の覚書でも触れましたが、「美しく在る為に」の照明も変わっていました。前の後光が射すような照明も好きでしたが、いかんせんまぶしすぎて、全く本人が見えなかったのですが、今度のはそうでもなく(多分、客席側を照らすライトがなくなったのだと思ったのですが、どうでしょう?)、ちょっとだけつよしさんが見やすくなりました。間奏の間、ぴくりとも動かないでまるで時が止まっているかのように見えるのがとっても好きなのです。
 この曲の最後の歌詞がとっても印象深く変わっていました。「きっと。笑ってみせる。大丈夫。愛してみせる。」46公演を走り続け、乗り切った自信がみなぎるような頼もしい歌になってました。この歌の元々の意味ともあいまって、「この言葉」を選んで、どうしても歌いたかったんだろうなあと思いながら聞きました。
 というわけで、後半に続きます。