ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

雨の自由が丘

自由が丘は本当に楽しかったです。雨がしとしと降りしきる中友人とふたり傘をさしていっぱい歩いてはお店を冷やかして回りました。雨降りなのにぜんぜんさびしくなくて、肌寒いのに心がポカポカして本当に行って良かったです。
自由が丘のお店は開店時間が遅いので、4時間くらいしかいられなかったのですが、中身のぎっしり詰まった充実の時間でした。
印象に残った出来事は、あるインテリアの店にて。しきりにオーストラリアに旅行に行った時のことを思い出して、その時のひんやりした空気感とか(たまたま秋の入り口に行ったので)バスのガイドのおじさんが短パンにワイシャツだったこととか、ゴールドコーストの海岸端をそぞろ歩きしたこととかリアルな記憶があとからあとから蘇るので当惑していると、そばのバケツに緑のいい匂いのする枝が入っていて、よく見たらユーカリの葉っぱだったのです。久しぶりに嗅いだユーカリの葉の香りで何年も前の記憶が蘇ったのだったということがわかり、ちょっと興奮してしまいました。不思議なことがあるものです。そういえば、かの地のユーカリの森で木の上でじっとたたずむコアラを見たのでした。コアラは静のイメージで、子どもの頃教科書の白黒写真で見たアインシュタイン川端康成に顔が似ているなあ、おじさん顔だなんて変なことを思ったのでした。それに対して圧倒的に動のイメージだったのはカンガルー、子どもを袋に入れたままぴょんぴょん飛び回っていて、小さかったアネが広い公園の中で追い掛け回していたのを思い出しました。香りひとつでその時の心情までつぶさに思い出すなんて、ちょっと驚きでした。
話が遠くに行ってしまいました。その他にもペットショップやお花屋さん、アロマショップや食器屋さんなんかも冷やかして、昼ごはんはエスニックな食べ物がたくさんあるレストランでタイ風カリーを食べました。レッドカリーとグリーンカリーがあったのですが、ふたりとも迷わずグリーンカリーを注文。こっちの方が野菜たっぷりで主婦向けの味だということをお互い経験上熟知しているのです。これがちょっと前に食べたインドカリーと比べるととっても上品なお味で、辛かったけど本当においしかったです。ココナッツミルクがマイルドで生クリームのようで、具がとっても変わっていてたけのこやら根菜がたくさん入っていて、もちろん大好きなとろとろのナスもきちんと入っていて美味でした。
その友人とはマレーシア時代に同じマンションだったのですが、何故か帰国後にとっても仲良くなりました。共通の趣味は縫い物とか読書、物を見たり聞いたりして面白がるポイントがよく似ているのです。彼女はドイツにも住んでいたことがあって、その頃からブタの小物のコレクションをしていて、わたしはゾウが好き、こじゃれた小物もたくさんあるのが自由が丘で、歩き回ってはほらブタ、ほらゾウとはしゃぎました。ずいぶん久しぶりに会ったのですが、共通の友人の話をほんのちょっとだけしたあとはお料理やテレビの話、最近読んだ本の話をしたり「のだめ」の「はりせん」が好き、はりせんの奥さんの夫ラブっぷりがかわいいとかって話をしたり、お互いの愛犬のことを話したり、昨日も会っていたかのように、どうでもいいことで大いに盛り上がりました。お互いに一風変わった人に惹かれるよねという話をしたり、ツボにはまったお笑い芸人の話をしたり、まるで女子高生のような会話が楽しかったです。今日の目的のひとつに読み終わった本を貸しあうというのもあったのですが、わたしは先日読んだ鈴木おさむ氏の本を貸し、彼女はダメンズウオーカーや犬本を貸してくれました。
実は帰った後はバタバタと食事の支度をして9時近くまで3時間もレッスンだったのですが、今日はちっとも疲れていません。たまにはこうやって出て行かないとと思った一日でした。