ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

秋の手触りってこんな風?

昨日の昼間からずっとずっとあるCDに夢中になっています。2曲が入っていて、片方はラフマニノフのピアノコンチェルトの2番ハ短調Op.18、「のだめカンタービレ」の中で千秋先輩がピアノを弾いたこの曲に触発されて、のだめが食事もお風呂もぜんぶすっ飛ばして一心不乱に練習したあの曲です。演奏はブタペスト交響楽団とイェネ・ヤンドー(ピアノ)。もう一曲がチャイコフスキーの弦楽セレナードハ長調Op.48こちらの演奏はウィーン室内管弦楽団です。曲名だけ聞くと何それ?という方が多いかもしれませんが、「上司に恵まれなかったらおー人事おー人事」の有名なCMソングといえば、あああれかと思い出す方も多いと思います。このCMではこの曲の一番印象に残る部分がオンエアーされています。(実際アネが真っ先にそう言いました。)秋が深まってきて重厚な弦の音が聞きたくなって、2曲目が本命で買ってきたCDなのですが、2曲ともとっても心に沁みてきて、何も考えずに聞いていてもうるうるしてきてしまいます。明るいのだけれどどこかに暗い影が落ちていたり、せつなさが静かににじむ曲が大好きです。普段努めて大らかにしていたいと思っていますが、こういう曲を聴いているとどんどん心が研ぎ澄まされてきて、本当のわたしが顔を出してドキッとしたりします。こんな気持ちにどんどんなっていくのも秋が深まったせいでしょうか?
そんな心の揺れをもてあましつつも気持ちよくゆだねながら、たまっている家事の合間を縫って本を読んでいます。タイトルは「電車男」。某掲示板での会話が本になったというあれです。これがまたとてもいい話で、これもまた心に沁みます。某掲示板のイメージと「あくまでも善意の名の下に一致団結した名無しの人々」は一見結びつかないようでもありますが、これが全然そんなことはなくて、まだまだ半分も読んでいませんが、すでにしてその世界に心を持っていかれています。(元々書き込みこそしませんが、某掲示板決して嫌いではありません。むしろ好きかも、もちろん時と場合によりますが)この間予告した本たちの感想もまだ書いていませんが、時間を作ってまとめたいと思っています。
今日、ノートパソコンの方もからっぽになって帰ってきました。アドレスなどのデータはDドライブにバックアップしてあったものの、MEMORIZE時代の日記の過去ログも大切な友人たちとのメールの中身もすべてが消えてしまい、また一からやり直しです。気力も時間もなくて、ノートパソコンにはまだ全く手をつけていませんが、真っ白になったパソコンたちをながめていると、「電車男」みたいに掲示板の断片を本にしていつでも見れるというのは素敵なことだと思います。わたしは、好きな活字を何度も反芻して、覚えるくらい読み込んでもまだ読みたい方なので、この空っぽのパソコンを前に空虚な気持ちになっている時に、「電車男」に出会ったことの意味を深く深く勘ぐってしまったりしています。
ところで・・・・明日は久しぶりにずっとずっと会いたかった友人に会いに自由が丘に行きます。最近忙しくて、誰かに会おうという余力が残っていなかったのですが、久しぶりにわくわくしています。楽しみでなりません。他愛もない話がたくさんできるといいなあと思います。