ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 調性(キー)のお話

SONGS、ミュージックフェア、テレビ誌の数々・・・あいかわらず次から次へと情報の嵐で、盆と正月がいっぺんに・・・状態が続いているわけですが・・・むふふ。
夕べ、疲れきったアタマでのぞいたキクチPの音組収録日記の写メ画像「ピースしているふたりの影」が超絶かわいくて悶絶。これ、34歳の同級生コンビの影なんですよね〜なんてかわいらしいんでしょう。
可愛さってものは年令とは関係ないな。
(でも、このかわいらしい方たちが「I LOVE YOU」とか歌っちゃうんですよね〜ある意味実力派のふたりだし、思いっきりオトナな感じでくるのか、それとも微笑まし系になるのか・・・とっても楽しみ、笑)
SONGSご出演に関しては、もう長年の夢が叶ったなぁという感じ。
うれしくてうれしくて、思わず実家のマンションの廊下をスキップで移動しちゃう勢いでしたが、おもしろかったのが、わたくし、この情報をおふたりからほぼ同時にいただいたのですが、そのいずれもが海外在住の友人だった件(笑)
ファン情報というものに時差はないんだなぁ〜というのを実感いたしました。
実際の時差はありすぎるくらいあったりもするところもあるんですけどね。おもしろ〜い。
さて。
そんな話をするのかと思いきや・・・
まだ「優しさを胸に抱いて」の続きです。
夕べ、すごくおもしろいメールをいただきました。
ここのところ考えることが多すぎて全然気がつかなかった観点でのお話です。「優しさを胸に抱いて」の調性(キー)の件です。
Sさま、興味深い話をありがとうございました。
検証していくのが心底楽しくてワクワクしました。
それで、教えていただいたことを元に、検証してみたことをここからまとめてみます。
ちょっと専門的になりそうなところは思いっきり簡潔に、端折ったところもありますが、それでもむずかしいかも?わけがわからなかったら飛ばしてくださいね(笑)
説明があんまり上手くないのですが、よかったらどうぞ!
LOVELOVE愛してる」のホームページの過去ログをたどってみると「優しさを胸に抱いて」について、歌詞だけじゃなくてコード(和音)も書かれています。
これをよく見てみると、最初のコードがCで、全体としての調性はハ長調で作られていました。
まったく臨時記号がない最も基礎的な調性です。
初心者用のピアノの楽譜に「ハ調で弾くシリーズ」というのも出ているくらいで、初心者にとって最も弾きやすい調性とも言えるハ長調。ギターでもやっぱりとっつきやすい調性のようです。
この曲はつよしさんの処女作だし、それを考えると、ギターを覚えたての人が最も基本的なハ長調で曲を作ったというのは頷けるところですよね。
わたしも学生の時、キーボード和声、ハーモニーという講義の最初の授業で、あえてハ長調でドからソまでの5音で100曲作る宿題な〜んていうのをやったことがあります。
まずは弾きやすさ、作りやすさということで検証してみると、この曲ができた17年前の事情がちょっとだけ透けてみえる気がします。何もかもがいっぱいいっぱいで、そんな中できたのがこの曲だったのでしょう。
しか〜し・・・
「先日の堂本兄弟ではこの曲のキーが上がっていたのをご存知でしたか?」
というのがSさまから指摘をいただいた部分です。
この曲が作られた時と違う調(キー)で弾かれていること、みなさまは気づいていらしたでしょうか?
わたしは実はまったくでした(ダメダメだ〜っ!!笑)
最近古い音源を全然聴いてなかったので、まったくそのことに気がついていませんでした。
キーが上がったということはどういうことかと言うと、このAメロ、Bメロあたりの低音部がほんのちょっとだけ上がることにより、物理的に言えば多少なりともつよしさん自身が歌いやすくなっただろうと思われます。
確かカバアルバムを作るにあたり、つよしさんは「自分の声が綺麗に聞こえる場所、ちょうどいいところを探した」(ニュアンスです)とおっしゃっていたような気がするので、まさしくもうちょっと高いキーで歌った方が声がクリアーになると判断されてのことだったのかもしれません。
でも、キーを変更する意味というのは、何も歌なり、オケなり、ギターや楽器、弾き手の物理的事情だけではありません。
「どう聞こえるか」という観点に置いてもずいぶんこの調性選びには差が生まれます。
たとえば、一般的に作曲者によって好きな調(キー)というものがあったり、調(キー)に対して抱くイメージがあったりします。
ハ長調は明るくて開放的なイメージ。ト長調はもうちょっと硬質で活発なイメージ・・・
とか、そのあたりはわりと一般的なイメージかな?
でも人によって、作曲者によって様々な感じ方があり、そんなところも音楽のとっても面白い要素のひとつです。
たとえばわたしは最近の傾向として♭いっぱい系の音に惹かれることが多いです。
なぜならなんとなく♯系よりもやわらかくて、母性に近いイメージを持っていて、母の懐に抱かれるような包容力のある音、年齢的にもそういう音を出したいと思うことが増えたからかも?
もちろん時と場合と調性より何より曲による・・・ということが大前提ですけどね。
さて。
「優しさを胸に抱いて」です。
一昨日の日記で、わたしが「低音をずいぶん楽に歌うようになったなぁと思った」と書いた文章を見て
、やっぱりと思われたそうです。Sさまはキーが高くなったことをすでに感じていらしたそうです。
その後の検証によると、日曜日に兄弟で流れたバージョンは変ニ長調、D♭で歌われてました。
キーが半音上がっていたのです。
この半音にはどんな意味があるんだろう?
たとえば声の事情?たとえばより包容力のある声で「やさしさ」を表現したかったとか?
というわけで、実は少し前に同じように途中からキーが変わった曲、「縁を結いて」にさかのぼって検証してみると・・・
シングルでは少し高めのキーで、この時の声はより中性的で癒しの要素が強い感じ。巫女姿のPVにもそんな感じがイメージされていたし、震災のショック状態からまだ抜け出せていなかった時期としては、このキーがベストだったような気もします。
そのあとの水声やアルバムでは、キーを若干さげていて、そのほんのちょっとのキーの差でこの曲がぐっと地に足がついたものに聴こえ、またまた違う観点で「いいなぁ」と思いました。
その辺の創意工夫を発見するのも楽しくて、細やかな心配りがプロの仕事だなあと思ったりして、ものすご好ましく思ったことを覚えています。
どうやらこの「優しさを胸に抱いて」でも何度かのキーの変更があるのかな?と思い至って、そこから今までの演奏をいろいろと検証してみたりしました。
たとえばずいぶんさかのぼって「LOVELOVE愛してる」の最終回の時のあの生放送はどうだったんだろう?
この時はニ長調、Dのキーで歌われてました。
では、押尾さんのギターと一緒に僕らの音楽で歌った時は?
これもまたDでした。
だんだん面白くなってきましたよ。
さらに、わたしはまったく気がつかなかったのですが、Sさまがおっしゃるに、ベストヒットタカミーでも「MY WISH」がBアルバムに入っていると話した直後、この曲の話になった時、BGMで使われてたの、あれ、CDバージョンってことないですか?って。
ええ?!なんですって?(まったく聴こえてなかった間抜けなわたし、笑)
え?そうだっけ?
巻き戻して再び聴いてみると・・・確かに確かに!鳴ってる!鳴ってる!
そして何調だろう?と耳を澄ましたら・・・この音源はニ長調(D)でした!!
これ、カバの中に入ってるヤツかも!?
だとしたら、なぜ兄弟バージョンとも違うの?なんで?
不思議!不思議!不思議!
これが確かに「カバ」音源かどうかは、まだ試聴が始まってもいないし、想像の域を出ないわけですが、ひとつの楽曲をCで歌ったり、Dで歌ったり、D♭で歌ったりしているのが面白いなあと思ったので、そのことに着目してみました。
これが処女作だけCで、そのあとずっとDで歌われているならなんとなく納得なのですが、兄弟バージョンだけがD♭なのにはどういう意味があるのでしょうか?
歌いやすさという観点で言えば、兄弟バージョンだってDで全然よかったと思うのですが、あえてあれをふたたび半音下げた意味はなんだろう?
楽器によってキーが違うし、たとえばサックスはB♭の楽器だから、たとえばそのあたりの楽器の弾きやすさとか?
う〜ん、そんなことはないか!!(笑)
それとも本当のカバ音源はD♭なのでしょうか?
またひとつ、CDが来たら検証する楽しみができました。
どちらにしてもD♭で十分綺麗に声が出ていたと思うし、歌いやすさだけを考えるならD♭でも全然OKだと思うけど。
それこそつよしさんの調性のイメージがDとD♭で違うというのなら、そこもまた聴いてみたい気もします。
彼の感性は独特だから、なんか秘密が隠れているかもしれない・・・というのはわたしの妄想ですけれども(笑)
キーひとつでこれだけ楽しませてくれることに感謝をこめて。
さらに、キーとは違う話ですが、Sさんがつよしさんの優しさを胸に抱いてを聴いていたら
「心の奥のほうにあった、素直で優しい気持ちが引き出されたみたいなのです。誰かにちょっと優しくしてみようかな、なんて思ったり。不思議ですよね、一つの曲と歌声に、こんな力があるなんて!!」
とおっしゃっていて、とっても共感しました。
たとえばひとつの曲を聴いてどんな風に聴こえるか?というのは、歌い手さんの力量、事情のみならず、多分聴き手の感性とか、聴いている人がいま置かれている状況、その人を支配しているムードにもかなり影響されると思うので一概には言えませんが・・・
というのは、今まで好きだと思っていた音楽が急に好みに合わないと感じたり、急にひねくれた目でしか見れなくなったりするような現象が、一時的?あるいは長期的に?どうかすると絶望的なレベルで?!起こる場合もあって、それは決して歌い手のせいじゃないのはもちろん、聴き手ご本人のせいでもなく、ある意味タイミングが悪かった。それもまた運命?残念!!・・・とでも言うべき話だと思うけど・・・
ひとりのアーチストが「届けたい」と願って投げたものをまっすぐに受け止められるってしあわせなことだし、それが自分の心にもいい変化をもたらしてくれたり、まわりの人にも分けてあげたくなるくらいのポジティブな影響力を持つなんて、とっても素敵なことだと思うのです。
Sさん、楽しいお話をありがとうございました。
それにしても、ファン歴が長くなるにつれ、露出に対するツメが甘いなあと思うこの頃です。
ちゃんと見ているようで見てないの(笑)
たとえばテレビ番組にしても、ラジオにしても、雑誌にしても、何かの露出における服装にしても・・・見ているようでちゃんと見ていないんだなぁこれが(笑)
見落としポイントが多すぎる(笑)
愛情のほどはそんなに変わったとは思えないけど。
なんとなく倦怠期の夫婦みたいなテンションになっちゃうのはイヤだし、さて、気合を入れて取りこぼしがないように、この世の春!?をめいっぱい楽しみたいと思います。