ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

shamanipponーラカチノトヒー tsuyoshi domoto 6月8日 その4

8割方できあがってあとは推敲するだけと思っていたその4を夕べ一瞬にして消してしまいました。
ありえない。
下書きボタンを押したつもりでお風呂に入ろうとパソコンを閉じたらすべて消えてしまったという…超初歩的なミス!
こういう場合、前の下書きが残っていたりするものですが、その3をアップした時になぜかパソコンが重たいと感じていたので、ちょっとでも軽くしようと消してしまいました。わ〜ん(涙)
いつもならこういうこともあろうかと思い、一番最初に全曲目の下書きを作る時点で大枠はテキストファイルに入れておくのですが、今回はそれもナシ!
復旧は一から手でしなくてはなりません。
というわけで、超いまさらな6月8日の感想な上に、益々もって不本意なことになってしまってますが…ものすごく印象的なところだけ書いて今回は終わりたいと思います。
そろそろ次の乗船なので、後半部分は帰ってきてからもうちょっと気合いを入れて書き直します。面目ない。すみませぬ。
というわけで、超大雑把です。

『きみが今』
この1曲しか聴けないとしても、行った甲斐があったと思うくらい満足度が高い1曲でした。
バックは大きな太陽?動物。人、鹿?アフリカみたいな広大な大地。
ここのところ、わたしは彼のこの曲のような歌声に飢えてました。
「この曲のようなってどんな?」
うまく言えないですが「リミッターがはずれました」という感じの歌声です。
ここのところのつよしさんの歌声は、音程が、声の音色が、ブレスが、表現が…より洗練されて、いつでもどんな時でも安心して聴いていられる安定感を手にした感がありますが、一方心のどこかで、リミッターが外れてどこか心がむきだしになったような歌声や強い表現を聴いてみたいという気持ちも常にあって、それは多分彼の表現者としての凄さ、心に分け入ってくる力強さを知っているからだと思うのですが、今回そういう歌声に久しぶりに触れることができた気がしています。
普段はどちらかと言えば物静かに「考える人」のイメージがあるつよしさんですが、芯のところには強くてぶれない、ゆらがない心があると思います。
久しぶりに理性の壁が取り払われて、その奥にある強靭な芯のところまで見せてもらえたなあという感じ。
歌は聴き慣れたコーラスのおふたりのエモーショナルでウエットなフレーズから入って、キーボードの印象的なフレーズ、そして歌声。
多分最初の方はかなりCDに忠実だったと記憶しています。
元々展開がとてもドラマチックな曲ですが、生で聴いたアレンジや歌声は更にドラマチックになっていました。
「光より速いキスを〜」の直前のaccelerando(速度を次第に加速させる)あたりから徐々にドラマチックさも加速していきます。
歌詞部分が終わって、始めはコーラスの「ドシラソミーーー、ーーーーーードーシラソーラ」(移動ド)の歌声に乗って、軽やかなフェイクを入れたりしていましたが、途中ミからラくらいまで、グリッサンド(というよりポルタメントかなぁ?どっちだろ!?)で昇ってからどんどん気持ちが加速していくところがとてもとても好きでした。
前回「Mind light bluses」のところで聴けなくて残念だったと書いたグリッサンドが、この曲で聴けました。
圧巻でしたよ。
やがてコーラスが2声になるあたりから、いろいろな楽器のアドリブが少しずつ乗っていって、最後の方はつよしさんの歌声が鋭いシャウトになって、身体全部を使って渾身の力をこめて出し切る感じ。
彼の芯のところにある確固たる「心」が火の玉みたいなパワーになって、こちらに向かって飛んでくるような…そんなイメージを持ちました。
心撃たれました。
ただただ受け止めて呆然と立ち尽くしました。
こういう歌声を聴きたかったと心底思いました。
曲が終わってもしばらくはドキドキしたままで、我に返るなりどちらからともなくショコラ嬢と目を合せました。お互い考えていることが十分すぎるほどわかっているので言葉はいりません。しばらくだまったまま目と目で語ってしまいました(笑)
すごかったです。

アンコール

『埃』
バックにお星さま。遊び心があるひとさまの星座もありました。
曲名が「ほこり」なんだか「あい」なんだかわからないままに行ったのですが、ご本人が「ほこり」だとおっしゃってました。
イベントでもラジオでも繰り返し「埃」の話はつよしさんから聞いていますが、この考え方、わたしはとても好きです。
仏像に積もった埃を新しい仏像の中に一緒に入れて新しい仏像を形作る大切なパーツにしようという考え方もいいなあと思うし、ここからどこからも厄介者にされている瓦礫に想いを馳せる、その繊細な心の持ちようもまたステキだと思う。
瓦礫の処理をどうするのがベストかはまた別の話として、何かを祭り上げたかと思うと、誰かを集中的に悪者にしたり、何かをいらないと宣言してよってたかって排除する考え方が好きではないので、この歌を聴くたびにこういう心根の人だから好きなんだと確認してしまいます。
「あい」という単位は百億分の1だそうですが、地球的規模から見たら人間も動植物もみんな「埃」くらいな感覚な気がします。
「たったひとつの、百億分の1も 見捨てることはせず 今日を誇りにしよう♪」
この歌詞との出会いはわたしにとっても重要なポイントだった気がします。
なぜかうちの子どもたちや生徒たちの顔が順繰りに浮かんでは消え…
親として先生として人として「自己責任で」なんて逃げは言わない、言わせない。縁あって出会った命に対してきちんと最後まで責任を取れる仕事ができなければ、生まれてきた意味がない…最後はぎゅっと引き締まりました。ありがとう、つよしさん。
おっとどうでもいい超個人的な感想になってきちゃった。
ずずーっと元に戻します。
イントロはもちろんコードはそのままですが、ピアノの音はちょっとアレンジされてました。聴き過ぎるくらい聴いているので、ちょっとの違いでもんん?っと思います(笑)
歌が始まったらCD通り、むしろCD以上の正確さにまずはびっくり。音の数が少ないから多分テキトーだったら荒が目立っちゃうと思うのですが、リズムといい音程といいぴったりと正確で心地いいです。
8分の6拍子の揺れがゆったりとたゆとう感じで、ブランコに乗って聴いているみたいな気持ちよさ。行きつ戻りつして、どんどん夢見心地になっていくのですが、歌詞を噛みしめて現実に戻ります。
「どんなに感謝してもしきれない」
ここで心の琴線に触れて、突然泣き出しそうな気持ちになりました。
ライブでは途中からトランペットのやさしい音色が入っていて、ルイス氏の包容力がある夕焼けの空を思わせるようなやさしいフレーズは(わたしが勝手にそんな風だと思っただけです、もちろん、笑)つよしさんの包み込むような暖かい歌声とベストマッチ。
この歌声はわたしの両親世代とか、年令を重ねた音楽ファンの方々にも今、聞かせてあげたい気がしました。きっと喜ぶと思うのになぁ。
なぜか日替わりで聴くとしたらこれがいい…とずっと思っていて、夢が叶いました。
ずっと見ていたいのに思わず目を閉じて全身で音楽を感じようとしてしまう矛盾したわたし(笑)
我が家で散々巻き起こった「堂本ひばり論争。」これがきっかけでGWに夫婦で天川村に行くことになったわけですが(笑)この曲を生で聴いて更にオットがなんて言うか聴かせてみたかったなぁと思いました。
ひとつ前の「きみが今」がリミッターがはずれた曲なら「埃」はあくまでも聴き手の側に立って感動の邪魔をしないコントロールされた美しい歌声。
どちらも聴けたことをしあわせに思いました。


『SUNK you』
この曲を歌う時、「好きなところを歌っていいよ。みんなどこを歌うか迷うみたいだけど。」とつよしさん。
実際どこを歌ったらいいものやらとってもとっても迷いました(笑)だって全部歌いたいですもん。
このあたりからどんどんリミットの(奈良の人がそろそろ寝る時刻だそうですよん、笑)9時が近づいてきて、暗黙の了解でだんだんに音がひそやかになってきました。
その空気を感じて、だんだん手拍子が指先になってきた観客席。小さな音で、でも心をこめて、しあわせな空気や感動は表情で表わしたいと思ってか、だんだんに広がってゆくやさしい顔、顔、顔。
曲もご存じのとおり思いきり癒し系なので、アンコールの2曲目だというのに、こんなに穏やかで安らいだ感じなのも珍しいしステキだなあと胸がきゅんきゅんしながら味わっておりました。
小さな手拍子、ボリュームを落とした演奏。
暗黙の了解で、ステージも客席も「奈良のみなさんごめんなさい。こんなに楽しませていただいているのだから、せめて精いっぱい気を使わせていただきます。」
こんな感じこそがいかにも「ライブ」…というステキな空間でした。
確かわたしのわりと目の前にいらした豪太さんはもうドラムは叩いておらず、マラカスとか手拍子とかをしていて、KenKenも豪太さんのとなりで一緒に揺れながら同じようなポーズを取ってました。
途中で指ぱっちんになって、一人がマネし始めるといつしかみんな指ぱっちんになってゆき、そうそう、やっとここで練習の成果が発揮される時がきた!!輝く顔、顔、顔。そんなところも楽しかったなぁ。スカッ!スカッ!と鳴ってちょっとせつなかったですが(笑)
わたしは最初、つよしさんとかけあうように歌いたいと思っていたのですが、ちょっと待ってよ!ご本人と声を合わせて歌えるなんてそんなにあることじゃないし…と思い始めて、つよしさんのパートもコーラスさんたちのパートも全部歌いました。欲張り全開(笑)
当然ながらブレスするタイミングがなくなっちゃって、息も絶え絶えでしたがとってもHAPPYな瞬間でした(笑)
この感覚を来れなかった人たちも含め、みんなで大きな場所で味わう機会があったらどんなにいいでしょう…そんなことも思いました。
このひそやかな「SUNK you」はこの夜ずっと心の中でエンドレスで鳴っていて、真っ暗な夜道を西大寺に向かって一列で歩く間も、友人たちとおしゃべりしている間も、ホテルに帰って寝るまでのひとときも、目を閉じてからも…そして翌朝めざめた瞬間も…
ずっとずっとこの歌が心の中で響いていて、長きに渡り胸がいっぱい…というしあわせな体験をしました。

セッション
この日のセッションは歌が入っていて、やっぱり静かに、バンドの音は控えめだった記憶があり、10行くらいはいろいろと書いた覚えがあるのですが、ここ数日まったくいじってなくて、消えてしまったあと記憶がまったく取り戻せない個所となってしまいました。
すみませぬ。哀しい。

もうひとつ。MCネタをひとつだけ。
最も印象に残ったことだけを書きます。
この日は、お父さまを亡くされたKenKenがライブに戻ってきた回で、心の中はともかくとして、元気そうな顔を見せたKenKenがとっても健気でなんだか胸が痛かったです。
でも、そのことには一切触れず、楽しい雰囲気でMCは進行していて、そんなところにも舞台の上の人たちの愛を感じたりしたのですが、ある瞬間につよしさんがKenKenと今日はずっとメールをやりとりしていた…という話をしてました。
KenKenとつよしさんは物事の感じ方がよく似ていると思うことが多いそうです。そう言ったらKenKenも深く頷いてました。
「感謝」という言葉を入れて「感謝ーmanippon」とKenKenがメールをくれたそうで、つよしさんも以前その言葉を思い付いたことがあって、とってもシンパシーを感じたそうです。
おふたりとも小さい頃から芸能界が身近なところにあって、無邪気な子どもの頃からたくさんの大人に囲まれて、まわりにいるオトナの行動や言動をじっと見たり聞いたりしてきたんだろうなあと思います。
その過程でいろいろと心に浮かんでも、言いたくても言えなかったたくさんの思いや、我慢があったんだろうなあとも容易に想像がつきます。
そんな中ふたりは出会い、信頼できる大人たちの中で今は一緒に音を奏で歌っていて…
今はその頃よりも少しは生きやすくなったかな?楽しいこともたくさんあるといいなぁ…だからこその「感謝ーmanippon」でありますように…そんなことを思いました。


次回、もうちょっと後半をちゃんと聞いてきて、「なるべく早く」(笑)アップできたらと思います。
とりあえず、今回の感動は次を見る前にと言うことで、中途半端ですが、アップしておきます。
遅い上に超乱文失礼しました〜