ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 仙台への旅 その1

(写真がいっぱいですので、パソコン推奨です。)
仙台に行ってきました。
行く前は、果たして観光で行っていいのかしら?観光気分なんかで行っちゃ迷惑じゃない?という遠慮の気持ちが多分にあったのですが、実際に訪れてみると、取り越し苦労だったことがわかりました。
テレビで見た光景、ネットで見た話で知らず知らずにふくらんでいた想像の中の仙台とは全然違う仙台がそこにありました。
情報をたくさん得ることは決して悪いことではないかもしれないけれども、一泊や二泊で何がわかるんだ?と言われればそうかもしれないけれども
でもでも…やっぱり自分の目で見て足で歩いて知り、感じることが一番…とつくづく思った今回の旅行。
もちろんそれは、短い期間の中で一生懸命街の復興のために尽力したたくさんの地元のみなさんの限りない努力があるのでしょうけれど、人々が生活し、働き、遊び、観光客を笑顔で迎えてくれる、昨年と変わらぬかの地がそこにありました。
ああ、仙台大好き。
わたしが仙台に行ったのは今回で3回目ですが、すでに大好きな場所となっています。
緑濃き街路樹、素朴で人肌のぬくもりを感じさせるガス灯、充実したバス網、美しい広瀬川。おいしいごはん。豊富な海の幸。
そして長い長い、歩いているだけでわくわくするアーケード街。近未来的建築物でありながら、中は人々の暮らしに密着している憩いの場所メディアテーク
そして一生ものの仲良しの友達。
十人十色のチケットは持っていませんが、ライブ絡みではなくても、きっとこれからもまた、何度でも訪れるんだろうと思います。
とはいっても、まだまだ地震の爪痕が残る、不自由な場所は少なからずあるのだろうと思いますが、これからも積極的にかの地を訪れて、おいしいものを食べたり、お買い物をしたりして楽しく過ごすことが、ひいてはこれからの仙台のための一助になるのでは?と思いました。


画像は松島の円通院のお庭です。
昼ちょっと前に仙台駅に到着したあとは、お約束の牛たんを食べて、友人のさとこ姫と待ち合わせ。松島に向かいました。
あいにくの雨模様でしたが、実はこの雨もまたいい効果を生んでいて、雨に煙る苔むしたお寺や海の景色はきっと忘れることはないのではないかと思います。
松島と言えば、もちろん海岸沿い。たくさんの小さな島々がある湾のその形状のおかげで、津波にあったとはいえ大きな被害にならずに済んだという記事を読みました。
松島海岸駅に向かう電車の中からは、瓦が落ちてブルーシートが張ってある家がたくさん見えたし、修理中の家もたくさんありました。
また、松島海岸駅より先はバスによる振替輸送になっていて、今現在はここで電車はストップです。
しかし、松島海岸の駅に降り立ってみると、海岸沿いのたくさんのお店が思いのほか既にちゃんと営業していました。
海岸沿いの道はぼこぼこがいっぱいで、足場はあまり良くなかったし、所々修理中のお店や家、かなり高いところにある水の跡にドキドキしたりもしましたが、昨年と同じ道を同じように歩いて昨年寄ったお酒屋さんも見つけました。
あいにくお休みのようでしたが、もうちゃんと営業してましたよ。
そして画像がいつもよりだいぶ綺麗なのは、娘が撮った画像だからです(笑)
このお寺も海からほど近いところにありますが、美しい庭は美しいまま、ちゃんと以前と同じくそこにありました。
ここで、わたしは一昨年、剛柴ライブ(笑)の時に友人たちと作った数珠を修理していただきました。
なぜかわたしの数珠は震災後すぐに切れてしまいました。
一応見つかるだけの珠をはいつくばって探したのですが、全部あるのかどうかいまひとつ自信がなくて、頻繁に袋から出してため息交じりに眺めたりしてました。
「これを持って仙台に行って修理をお願いしなくては!」「今年の夏にこそ仙台へ行って大好きな友達に会いたい!」という気持ちがばらばらの珠になった数珠を見るたびにこみあげてきて、追い立てられるようにして仙台に行ったような気もします。
幸いにも昨年仙台に一緒に行ったオットも今年も行きたいと思っていたそうですし、子どもたちも仙台行く?と聞いたらふたりとも即答で「行く!」でした。
そんな風になぜかトントン拍子で決まった旅でした。

さて。
画像は円通院の数珠作り体験コーナーの入り口です。
中に入るとたくさんの珠が入った容器が置いてあって、好きな石を選んで数珠にしていただけるのです。
アネやオトート、オットまでもが数珠用の珠選びに熱中していたので、わたしは自分の数珠を修理していただいたあとは、友人としばしお寺の縁側(っていうのかしら?)に座り込んでのんびりとおしゃべり。
古い日本家屋はとても人にやさしくて、木のぬくもりに身をゆだねていると気持ちが更にのんびりとしてきます。
時間の流れがゆったりになって、日ごろのあくせくがうそみたい。
うちの家族はかなり長い時間かけて数珠を作ってましたが、そんなこともちっとも気にならな〜い!(笑)
できることなら一日この縁側にいて、うとうとしたり文庫本を読んだりしていたかったなぁ。
そうそう、ホタルノヒカリの蛍ちゃんと部長のように(笑)干物女万歳!!えへへ。
うちの近所にはもうこういう家屋は全くと言っていいほどありませんが、ちょっと前の日本にはきっとどこででも見られた光景だったことと思います。
それぞれの子どもの頃の話をしたり、おばあちゃんの家や思い出を語ったり…ぽつんぽつんと切れ切れに会話しながら、ふたりして美しいお庭を眺める時間は至福の時でした。
  
この地の美しさは日本人が大切にしなくてはならないもののひとつだ…としみじみ思いながら、あちこちを歩いてきました。
このお寺を出た後は瑞巌寺へ、そして友人に海岸沿いの素敵なカフェにつれていってもらいました。
松華堂のカステラ、ふわっふわでしっとりしていて、とってもおいしかったです。

カフェの窓からは海に浮かぶ五大堂が見えました。ここ松島の海はいつも凪いでいて、行くたびにわたしがちいさい頃を過ごした瀬戸内の海を思い出します。
近くまで行ってみたら、かなり水位が変化した?と思われる場所や冠水したであろう爪痕が残るところもありましたが、この美しい観光地を短期間にここまで復興させた人の力の素晴らしさを感じました。
ここから仙台中心部まで戻って昨年も連れていっていただいた、瑠璃座へ。
昨年オットはここのカウンター近くに置いて漬けてある大きな梅酒の瓶に夢中になりました。
「あれ」が無事だったのか?今は呑みごろになっているのかとても気にしてました。
お店の方に伺ったら、既に容器を移されて注文できますとのこと。
約束の梅酒に舌鼓を打ったりおいしい魚貝や仙台風のおでんをいただいたり…
オトートも二十歳になったので、みんなでお酒で乾杯もできたし楽しい一夜となりました。
家族旅行に、ずっとニコニコとつきあってくださったさとこ姫には感謝の気持ちでいっぱいです。
彼女に感化されてパンを作ってみようかなぁと思い始めました。
とってもおいしい手作りパンをいただいたのです。
くるみやドライフルーツがたくさん入っていて、それはそれは美味なパンでした。
いつか師匠をこちらに呼んで(笑)パン作りの夕べも開催させていただきたいです。
また埼玉にも遊びに来てね〜♪
うちの家族が総出でうざいくらいおもてなしをするものと思われます(笑)