ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

ファンタスティポ続き

映画の感想を書こうと思っていたのですが、あんまり時間がないし今週末の金曜にはもう一度行くので、忘れないうちに感想を箇条書きにしておきます。
ネタばれなので、OK!な方のみお入りください。

  • 一番印象的だったシーン

ハイジが「きりん」をバックにいれて持ってきてからの一連のシーンが一番心にきました。思わず涙ぐみそうになってしまい、横でアネが??という顔をしてました。
ハイジのきりんが、トラジのミニチュアたちのなかに受け入れられたシーン、ひとりの社員からすべての社員にきりんが渡っていき、みんながあたたかい表情できりんを掲げたシーン。くすくす笑えるんだけど、どこか泣きそうでした。なんだか頼りないおぼっちゃん兄弟なのに、社員みんなはあたたかく受け入れて「大丈夫ですよ」って態度で示してくれたような気がしたのです。彼らにとってその場所が最善の居場所かどうかということは別にして、「ここにいることを歓迎されているんだ」と信じられるかどうかは、世界を敵に回すかどうかと同じくらい大事なのかもしれません。

  • やっぱり「トム」ラヴ(笑)

期待どおり、トムがとっても愛らしかったです。なんでだろう?あの奇怪な姿にもかかわらず。できればもう少し出番がほしかったです。特にハイジになついて、背中を丸めて本を読んでもらっているところ。なんてキュートなんでしょう。「あんな子ほしいな」とちょっと言ったら子供たちふたりとも「ぶんぶん」と首を横に振りました。もちろん冗談ですってば、だいたいどこにもいないから(笑)
トムと言えば彼はハイジと仲良しでトラジがその様子をこっそりみてしまい、へこむ場面が出てきます。アネはあの場面で猛烈にトラジに共感して、かわいそうすぎると言っていました。
わたしは海の場面なんかを見ていて、トムは本当はトラジに気を許していて、だからこそ八つ当たりのようにトラジにかかっていって勢いあまって怪我させたりしたのかな?なんて思ったのです。いろいろな場面で、トラジにはすべてを受け入れてくれそうな懐のふかさを感じます。どんなに恥ずかしいところを見せても「いいんじゃない?」って笑ってくれそうな、そんな感じです。そういうのをトムも本能的に悟っていたりして。深読みしすぎでしょうか?

  • やっぱりつよしファンですから

同じシーンのツボをもうひとつ。ハイジがトムに向かってあいうえおの本を読んでいるところ、すっかりつよしファン目線で見てしまいました。トムの中に入ってわたしが「な行からね」って本を読んでもらいたいくらいです。彼のあの声ならあいうえおの本だっていいから・・時々「ほら、これがにんじん」なんて注釈もつけてもらいながら・・・もちろん鼻歌まじりなら、なお良しですが(笑)

  • 感情移入

アネが感情移入してしまったのは予想通り「トラジ」でした。なんだか要領の悪いところや、良かれと思ってしたことが裏目に出るところやら長男的性格が、長女の自分を見ているようだとせつなくなったらしいです。
わたしも長女のはしくれなので、プロローグを見た限りではわたしもたぶん「トラジ」かな?と思っていました。もちろんトラジも大好きですが、意外や意外!わたしはハイジに感情移入しつつ見てました。
卒なく一応だれとでも話ができるんだけど、どこか人に対しても自分に対しても心を開ききれないさびしさ。ハイジのAB型気質っぽさに共感したのでしょうか。まわりにいくら人がいっぱいいても、いつも自分から垣根を作ってしまって結果的にさびしさをもてあましているような感じ、なんだかそんな風に見えました。
一方金太郎パパの気持ちもわかるなあ。人の子の親として。手のかかる子たちが心配でたまらない感じ、日常のわたしとそっくりです。うちには次男はいませんが、「長女問題」やら「長男問題」やらを目前で熱く語られたらもしかしたら、知らず知らずに前に出て行ってメモを取ってしまうかも(笑)永遠に子供たちは親族の泣き所です。

こんな人どこかにいたな?っとずっと思いつつ見てましたがふとさっき、そうだスナフキンと思い立ちました。風のように自由で、どこへでも行ってしまい、なににもとらわれない。そんな風に生きられたらしあわせだろうな?!・・・でもきっとわたしには無理です。「何も求めない」ことが果たして自由なのかどうか??本気で考え始めたら寝られないかも。

  • マミー牧場、ダディー牧場

この辺りのシーンは正直、まだよくわかりません。あの不思議に心をゆさぶられるBGMと鬼気迫る演技と、独特の雰囲気に飲まれて連れていかれそうでした。監督は「魔界」と表現されていましたが、その入り口の小窓からのぞいて来た感じです。早くもう一回みたいシーンのひとつです。わたしはあまり自分に正直でありたいとか、自分をつきつめて探したいとは思っていなくて、むしろオブラートにいつまでも包まれていたいと思うほうですが、ああいう場所に行ったら裸のわたしが見えてしまうのでしょうか?その先には何が待っているんだろう?見たいような見たくないような・・・・なんてちょっとそんなことを考えてしまいました。

  • 全編に流れるあたたかさ

変わった人たちやら、個性的なキャラクター満載ですが、結局のところみんなが暖かくやさしくて、相手をあえて攻撃したり傷つけようとする人は誰もいません。そういう空気が一番この映画で好きなところです。

さてさて、長くなりました。一度きりしか見ていないものですし、思い違いやらちょっと大げさに反応してしまっているところもあるかもしれませんが、一個人のつまらない感想のひとつとして、広い心でお許しいただけたらと思います。
週末もう一度みてから、改めて直すところは直し、加えたいところは加えたいと思います。