ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

合唱コンクールと松田聖子

中学校の合唱コンクール、オトートや生徒たちが出ました。会場は昨年と同じ某会館の大ホール、昨年はアネが筑後川の「河口」を歌ってしばらく私の中で合唱曲ブームがやって来たのですが、すでに帰ってきて数時間鼻歌ばかり歌っています。地元の小中学校の音楽会は教科書や副読本から選曲するので、我が家のように音楽大好きでしかも兄弟がいる家庭は、何べんも見に行っているうち、ほぼすべての演目が聞いたことある曲で締められます。「恐竜のバラード」「Tomorrow」「ビリーブ」「海・風・光」「青葉の歌」「河口」「In Terra Pax」「大地三頌」「消えた八月」「春に」小学校で言えば、「パフ」「お菓子の好きな魔法使い」「いろんな木の実」「あわてんぼうの歌」あたりがお馴染みの演目です。もちろんわたしたちが子どもの頃の教科書とはずいぶん違いますが、最近の子どもたちを見ていると流行歌にもさほど興味を示さず(音楽業界事体が低迷している気もしますが)この曲を聞かせたら喜ぶというようなものもなく、気づけば教科書に載っている曲が案外本当の意味での愛唱歌になっていたりします。もちろん悪いことではないと思いますが、なんだかさびしいです。
ところで前の日記で触れたとおり、わたしの内気なことで有名な生徒が、始めて自分から立候補して伴奏者に選ばれ、その子の演奏を聴くのもとても楽しみにしていました。彼女が弾いたのは「あの素晴らしい愛をもう一度」の伴奏です。お母様が直前にわたしを見つけて駆け寄って来られ、「わたしが緊張して心臓が飛び出しそう、死にそうです!」なんておっしゃるものだから一緒になってバクバクしつつ見守っていたわけなのですが、本人は案外落ち着いていて、表現力豊かに堂々と演奏していました。うまくなったなあ。演奏が終わって「せんせ〜」と遠目に大きく手を振って口パクで「○?」と聞くので大きく○を作ったら満面の笑みになりました。あの子がほんの半年前まで何を聞いてもろくろく返事が返って来なくて、指は動くのに音楽が無表情に見えた子かしらん?と、その成長振りを誇らしく思いました。中学に入り目に見えて元気で明るい女の子に変わって行き、外で会っても大声で向こうから声をかけてくれたりするようになり、それと共に彼女の弾くピアノまで表情が豊かになりました。人って変われるんだわ〜となんだかうれしかったです。
そういえば例年大盛り上がりを見せる合唱コンクールですが、今年の目玉は最後の職員全体合唱でした。先生方が前に立たれた時の客席の歓声がものすごかったです。客席のあちこちから担任の先生を応援する声、「かっこいいぞ〜」と野次る声、女の子たちの黄色い声などが飛び交って大いに盛り上がりました。
「ああいう風に先生が舞台に立たれただけで大うけになるうちの中学校は、きっと健全なんですね。」とお隣で応援されていた年配の方がおっしゃって、「ほんとうに」と友人たちとひとしきりそんな話をしていました。
実はオトートたちの応援を大義名分にして、今日は久しぶりに子育ての戦友たちと会いました。みんな10年以上のつきあいで気の置けない人ばかりなのですが、お互い働いているのでなかなか会えません。今日は学校行事だということでみんな休みを取ったのでランチをしたりケーキを食べながらよもやま話に花が咲きました。学校の話をしたりリアルな家計話の後は、先日のドラマ「たったひとつのたからもの」の話になりました。わたしは録画したもののまだ見ていないのですが、松田聖子が主演していたこともあって、みんながこのドラマに注目していたのがおもしろかったです。何でも視聴率が30%を超えていたんですって。聖子ちゃんという人は確かに大物だなあと思ったのは、好きだという人、どうしても苦手だという人、みんな彼女に対していろいろな思いを抱いていて語る語る。プラスにせよマイナスにせよ、みんなを語らせてしまう松田聖子はやっぱり今もものすごいスーパースターに違いないと思いました。わたしは?というと聖子ちゃんのCDにはさんざんお世話になった派です。高校生の頃の体育祭の「青い珊瑚礁」とか修学旅行のBGMだった「制服」とか「赤いスイトピー」「ガラスの林檎」「瞳はダイヤモンド」「瑠璃色の地球」とか「SWEET MEMORIES」とか、本当に好きな曲を挙げたらキリがありません。常にオンタイムで青春の一こまの記憶を彼女の歌声が彩っていました。彼女のどんなにボロクソに言われても負けずに浮上してくる強靭な精神力はあっぱれだし、良しにつけ悪しきにつけ、常に世間を自分に引き寄せるそのパワーはただモノじゃないし、やっぱり永遠のアイドルなんだと思います。