ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

まだ教室初心者の4歳児Mちゃんに悩まされています。うちに来ている子はよくも悪くも習い事ずれしている子が多くて、今月からの子供たちも3人が他の習い事と掛け持ち組なので、レッスンを進めるのはとても楽ちんです。たとえば、ご挨拶は完璧に教え込まれているし、言ってはならないことはほぼ言わないし、口答えもしません。(わたしは実は「口答えしたっていいじゃない派」ですが。)
 ところがMちゃんは始めての習い事である上に、反抗期で保育所でも先生方をてこずらせているらしくて、一筋縄では行きません。何よりすごいのは「うぜ〜よ!」の連発。わ:「これ歌う?」M:「うぜ〜よ!てめえ」わ:「ワーク出して」M:「そんなうぜ〜ことしたくね!」その癖に、「じゃあやめとく?」と聞くと「何でだよ!うぜえなあ、歌いたかったのに」と涙をためて言ったりもするのです。(そういうときの顔は抱きしめたいくらいかわいい。)一体どうしたいんだか、本心はどうなんだか探り探りのレッスンです。
「どうして?どうしてなの?」「どうして親指が一の指なの?」「どうしてドは白いの?」「どうして先生はピアノのせんせいのくせに子どもがいるの?」という風にどこまでも疑問形で来るのも特徴で、ユーモアやウイットに富んだ答えができない自分に、私の方がとってもいらついてしまいます。かといって、チラッとでも私の方がイライラして言葉尻がきつくなると、それにはとっても敏感に反応して目に見えて落ち込んで、その姿を見ると何よりわたしがへこんでしまいます。口が悪い子には相当慣れているつもりでいるのですが(わが子やまわりを見てもね)このものすごいパワーに負けないようにするにはものすごいエネルギーを使います。
今日は今日で「まだ絶対帰りたくない」とレッスン室閉じこもりを決行してしまいました。彼女のお母様はお迎えに来て事情を知り、おとなしくレッスン室の空くのを待っている次の生徒とわたしに交互にあやまりながら、怒ったりなだめたり、途方に暮れていました。
「わたしが共働きだから子どもが言うことを聞かないのかしら?わたしのせいでこんな子になったのかもしれません」っておっしゃる姿を見ていて、自分の子育て中にも何度もそうやって悩んだことを思い出して、胸が痛くなりました。ちょっとひねくれているけど、Mちゃんはとっても素直だし、人の気持ちにも敏感な子どもです。なので、言葉を選びつつ「おかあさんのせいなんて、そんなの関係あるわけないじゃないですか?時期ですよ時期!」と余裕たっぷりに答えておきながら実は先週夢に見たことは内緒です。
夢の中のわたしはとっても強気で、あろうことか「うぜえんだよ」というMちゃんに「てめえのがうぜえんだよ!」と言い返していました。あたり一面し〜ん!としたところで目が覚めて心臓がバクバクしてました。夢でよかったです(笑)