ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 見えないものを見ようとして〜♪ その5

新曲の「赤い鼓動のハート」では、つよしさんの姿が大極殿の屋根に大きく映し出されました。
(一日目に入った方のレポでは、大極殿の屋根に映し出されたのは「空が泣くから」だと言うのを見たのですが、多分三日目はこの曲の時だったと記憶しています。違ったかなぁ?ちゃんとわかる方、もし間違ってたら教えてくださいね。)
そんなシーンは思いもよらなかったので、周りもどよめいていて、なんて斬新!とドキドキしながらずっと眺めていたのですが、こういうのもいいなぁと思いました。

個人的にですけど…例年あんまり「見えない」ということを気にしたことがなかったのに、なぜ今年に限ってこんなに「見たい」が前面に出ちゃったのだろう?と考えるに、多分「見せる要素が例年になく多かったからなのだろうと思うのです。

地面に張られた水のシーン、花魁さんたちとダンスのシーンみたいに、今後も聴かせるだけじゃなくて見せる要素が増えるなら、こんな風に屋根がモニターになる曲がもっとあってもいいのかも?とも思いました。これはホビットレインだからこその思いかも?ですけどね(笑)


さて。
見え方、見せ方の話はともかくとして、この新曲はつよしさんの美しい歌声が響き渡る極上のバラードでした。

歌詞の中でとても心に残ったところがあって、それは「愛のひと 愛の今日 愛の明日が… きのうを愛にする」だったっけな?
その場で聴いてなんとなく耳に残ったところだから、もしかしたらちょっと違うかもだけど、この「きのうを愛にする」が特に耳にものすご〜く残りました。
基本、きのうは変えられないし「明日を愛にする」ならわかりやすいですが、今日を明日を愛に生きれば、過去さえも愛だったと思えるようになる…という考え方だとしたらなんて素敵。
この部分は大事なキーワードな気がして、翌日吉野で山の中を歩いていて、不意に何度か思い出してこの歌詞の意味を想像してみたりしました。


あともうひとつ「声が枯れても歌は歌える」という歌詞。
ここもすっごく刺さった言葉で、とっても印象的でした。
なんて歌詞を歌うんだ!つよしさん。
この歌詞は、相当に覚悟が決まっていないと出ない言葉だし、ましてやメロディーに乗せるのも怖い気がするのですが、ものすごく強い意志を感じました。

ああ、メロディーが全然覚えられてないのがとっても残念なのですが…

でもこの曲は、なんとなくシングルになるかも?という予感。違うかもだけど。
「FUNKしたいんだどしても」と共にカタチになりそうな気がするのですが、どうかしら。
一応希望的観測ではありますが、言霊だけでも飛ばしとこうと思います。むふっ。



さらにこの曲の後に「街」がやってきて…
最初の方で「あれ?途中から?」とびっくりしましたが、さらに聞いていくと、耳馴染んだメロディーにいつもと違うメロディーがのっていました。

普通、親しんで来た歌詞と違っていたら、多分多少なりとも違和感を感じると思うのですが、今回違和感どころか、なんだかとってもしっくりくる気がしたのは、使われている言葉の一語一句が、とっても今のつよしさんらしくて、とっても刺さる言葉がいっぱいだったからだと思われます。

そして、やっぱりつよしさんは詞を書くのが本当に上手だと思います。
彼の詞は誰にも真似できない、彼にしか書けないものばかりだし、日頃ラジオや雑誌で語っていることがストレートに、でもベストな言葉をちゃんと選んで、絶妙にメロディーに溶かしこまれてます。

「やさしさを胸に抱いて」の2番が新しく追加された時に「なんて素敵に生まれ変わったんだろう!」と思った覚えがあるのですが、今回もまた、まったく同じことを思いました。

特に刺さった箇所があって、これまたあやしいディクテーションですが、一応記しておくと…

「未来はまだ終わっちゃいないさ」
「なにかを守るために 今を逃げるなんて不細工だ。」

ってところ。間に何かが挟まっていた気もするし、言葉が違うかもだけど、こんなことを歌ってました。

そうそう、ツイッターで「ここからだ、まだ行けるさ。」と歌っていたと書いてらっしゃる方もいらしたけど、そうだったのでしょうかね?
彼の詞は歌詞カードを目で見てみないとわからないところが多々あるから「この身体」だったのか「ここからだ」だったのか、今のところ判別不能な気もするけど、そうだとしたらそれもまたとっても素敵。

この歌詞変えの答え合わせもどこかで見れますように。このバージョンが次のアルバムに入っていたりしてもうれしいな。

そうやって曲が時として進化を遂げるのも、また光が当たって、ある時突然今までになく大きく心に響いてきたりするのもつよしさんの曲の特徴で、どの曲も使い捨てられず、どれも大事にされ、必要があればフレキシブルに形を変え、わたしたちの耳に届く気がしていて、それもとっても好ましく思っています。


新曲にもGingrにもこの新しい「街」にも、同じテーマが溶かし込まれている気がします。
今の社会情勢や世の中を見ていて強く思うこと。懸念されること。そして平和であるためにわたしたちができることはなんだろう?と考えるきっかけ。

tankの昔、自分と向き合うことでいっぱいいっぱいだったつよしさんが、今は広い視点で世の中を見て、ファンにというよりは、世の中に向けて堂々と音楽というツールを使い発信していて、とてもとても頼もしく思います。