とうとう新堂本兄弟が終わってしまいました。
ずいぶん前から、なんとなく局側の不穏なムードは伝わっていたし、きくち氏の異動がウワサされた時点でこれはもしかしたらヤバイかも?…と本格的に危機感は感じていましたが…
本当に9月でおしまいだという情報が流れ、そしてきのうの最終回までがあっけないほどにあっという間でした。
わりと最近も視聴率が1週間の音楽番組の中でMステも抜いてトップだった…なんて書いてあるのを見たりもしたし。
KinKiファンだけじゃなく、番組ファン、特にファンというわけじゃないけどなんとなく、週の始まりはこの番組を見ちゃうのよね…という人のツイートもよく見かけてたし、なぜ終わるのかまったく納得がいかないというのが正直なところです。
当日はものすご〜くいいタイミングで、家族が次々と部屋へ引き上げて、わたしはひとりで終始うるうるしながら見ていたのですが、10分くらい経ったところで、いきなりアネが階段を降りてきました。
「えっ?どしたの?」と聞いたら…携帯のメールを見せてにっこり。
アネの中学からの親友のひとり、Yちゃんが「アネママ、堂本兄弟最終回録ってる?これ、絶対保存版だったでしょ!録画すればよかったよ〜(涙)」と言っているのだそうで。
「おかーさん、当然録画してるよね!Yにあげてくれる?」と言い。
「もちろんもちろん。まかせなさーい!」と言ったものの(笑)あまりにもわたしに余裕がない大切な時間だったのでね。イマイチうわの空でごめん!という感じ(笑)
今冷静になって思い出してみると、Yちゃんは嵐ファンで。
そんな子がわざわざ友達のおかあさんに頼んでまで残したいと言ってくれるなんて、すっごくうれしい事態だったんじゃないかしら?もっとやさしくしとけばよかった〜。なんて思ったのでありました(笑)
あらためて最終回のライブの放送を見返してみると、このメンバーが揃って番組をやっていたことが奇跡のようだと思いました。
出演者みんなが自分の場所に戻れば、単独でドームや武道館、アリーナなど、大きな箱をいっぱいにできるスターばかりという方々です。
その人たちが集まって仲良く番組を作っていたことがそもそもとっても贅沢だし、一緒に歌を歌ったり演奏したりする「チーム」だったというのがそもそもどれだけスゴイことだったか。
そればかりか、センターにいて当然の方々が、脇に回って他の人の曲のバックでコーラスをしたり、ギター演奏をしたり、ひとつのテーマ曲を毎週みんなで演奏したり、トークしたりする。
当日のライブに参加した仲良しさんに聞いた話では、出演者のみなさんが口々に「温かくてファミリーみたいな空間だった。」とおっしゃってたそうで。
みんなが本当にいいチームワークでお仕事できていたんだなぁとあらためて。
こういう話を聞くにつけても「残念」という言葉しか出てこないです。悲しい。
実を言うとLOVE LOVE愛してるの最終回を経て堂本兄弟になった時「なんだかパワーダウンした感じは否めないなぁ」と思っていました。
大きな柱だった拓郎さんがいなくなってしまったし、始まった番組はまだまだ手探りで、KinKiだけだと頼りないなぁという感じもあって。
でも、そんなこと、時の流れと共に、いつの間にか忘れてました。
あっちはあっち。堂本兄弟は堂本兄弟として、立派に確立された番組になってました。
LOVE LOVEの最終回の時もうるうるしながら見た覚えがあるのですが、今回の最終回もよかったなぁ…たった30分でぶつ切りだったにせよ…です。
そもそもが、この日はライブハウスでの収録だったそうで、まるっきり普通にお客さんが入ったライブだったわけで。
あたりまえですが、すべて生歌生演奏で30分。
今のテレビ的には、そうじゃなくても全然いいのかもしれないけど。
ライブでいい音やいい声を聞きなれてる音楽好きには、そのクオリティーの高さは伝わったと思います。
最終回を何度も見ていると、KinKiさんたちの成長や、堂本兄弟チームにしか出せない色というものもちゃんとあったのだと最後になって実感的にわかり、さらに残念に思いました。
バックミュージシャンも歴代、名実共に優れた第一線で活躍されている方たちばかりでとっても豪華でした。
LOVE LOVE時代からこの枠は、こういう優れたプレイヤーの方たちをテレビに引っ張り出してきたのですよね。
毎週テレビでこういう方々の演奏が聴けたのも今にして思えばとても貴重なことでした。
昔はたくさんの音楽番組があって、あちらの番組、こちらの番組で新旧のスターが顔を合わせたり、ベテラン歌手と若手が同じ土俵に立って番組が構成されたり、そもそも番組そのものがとっても丁寧に作られていて、見ていてわくわくもしていましたが、今は本当にそういう番組が限りなく少なくなってしまいました。
そんな時代の流れの中で、この番組では、出演者、演奏者含め、いろんな世代がうまく混ざって、お互いにいい刺激を受け合えたのではないかと思います。
それにしても、ラストライブは、今のメンバーになって初めてのライブだったそうですが、そのことがとても残念でなりません。
何より歌えるメンバーがこれほど集まっていて、チームワークがここまで抜群だったのに、どうしてもっとライブをやらなかったんだろう。
最終回は全部がKinKiの曲でしたが、コラボ企画とか本当におもしろかったです。
お互いとっても気ごころが知れてるし、一緒にステージに立っているのがとっても楽しそうで、しあわせそうで。
そして、さすがみなさんステージ慣れしているトップスターばかりだから。
誰もがセンターに出てくると抜群の存在感を放って堂々としているし、見ごたえがあったなぁ。
いろんな化学反応があちこちで垣間見れておもしろかったです。
こういうのを何か月かにいっぺんやって、それを何週間かに渡って少しずつ放映するという番組でも、きっと視聴者は楽しかったんじゃないかな。
さらにFNSが毎年総力をあげて作っている、あの長い音楽番組で、一般の音楽好きの前でこのバンドの音を存分に披露できたら…もっといろいろが変わったような気がします。
これだけのメンバーを地道に集めて、30分番組とはいえ、何年も手塩にかけて育ててきたきくちさんだって、本当はこういうことをやりたかったのではないのかな?
そう思うといろんなことがとてもとても残念です。
ラストライブでは、たとえばマッキーとKinKiさんの「ボクの背中には羽根がある」の新鮮だったこと。
今まで番組の中でもなかったのが不思議なくらいですが、このふた組が一緒に歌うなんて貴重な場面はそうそう見れるものじゃないし、しかも双方がとっても笑顔でリラックスしながら楽しそうに歌っているのが見ていてとってもhappyでpeacefulな光景で。
レボレボのカナシミブルーは歌唱力も個性もさすがだったけど、番組を通じて本当に気心が知れたKinKiとだからこそ、お互い遠慮なくぶつかりあって、すっごく新鮮でおもしろかったです。
KinKiらしさも再確認できたし、レボレボの凄さもまた伝わった気がしました。
そして、わたしが何と言っても一番うるうるきたポイントはフラワーで…
トークも含め、この番組で培ってきた信頼関係やバラエティーとしてのおもしろさがそのまんま出た1曲のように思いました。
高橋みなみちゃんが実は歌がとっても上手だということもこの番組で知りました。
いつも気を張ってあの大所帯をまとめているしっかりした長女キャラのたかみなですが、彼女にとってもこの番組は、普通の年相応のみなみちゃん個人に戻れる貴重な場所だったんじゃないかな。
あの人見知りなKinKiさんたちが妹みたいにたかみなと一緒に笑い合い、ネタを振ったり乗っかってふざけたりする姿を見るのもとっても新鮮だったし。
彼女の素直でまっすぐでとっても健気な人柄が画面からもにじんでいて、よその番組の中で見ても「たかみな!がんばれ〜♪」とこぶしを握るようになりました(笑)
DAIGOくんも気い使いぃで、人にとってもやさしくて、育ちがよくて…今にして思えば、KinKiとも相性抜群だったなぁと思うし。
いつも誰か他のミュージシャンと外の番組でコラボすると、遠慮して一歩下がってしまうKinKiさんたちが、この4人で歌っていた時、なんて楽しそうだったこと!!
コウイチさんやつよしさんがとっても心を許した笑顔で抜かれた瞬間、ぎゅーっと心を掴まれました。
よかったね〜(うるうるうる)
これもきっと地道に積み重ねてきた日頃のチームワークがちゃんと培われ実を結んだからこそ…ですよね。
もう聴き尽した感があると思いこんでいた「全部抱きしめて」も、みんなで楽しそうに、でもちょっとせつなそうに歌い継いでいるのを見て、大事な大事な1曲だと素直に思えたし。
1曲1曲の選曲に、それぞれのメンバーの見せ場もちゃ〜んと作ってあって、この30分はやっぱり宝物だなあ。
これからもいろいろとくじけそうになったらリピしよう。
この日のライブには、いろんな出演者のファンクラブの方々が混ざって入っていたそうですが、自分の大好きなスターのいつもと違う顔が見れて、それぞれのファンの方たちにとっても新鮮でとっても楽しかったんじゃないかと思います。
高見沢さんの「命のキセキ」もこの番組がなければ生まれなかったでしょうし「むくのはね」みたいに楽曲誕生の瞬間が見れたのも本当にすごいことだったと思うし。
土屋公平さんや屋敷豪太さんのような一流ミュージシャンの方の演奏が毎週見れたのも今にして思えば奇跡のようだなあ。
えなりくんの器用でなんでもできるキャラも、この番組で開花した気がするし。
えなりくんと言えば、記憶がとっても鮮明なのは最初に番組ゲストで出た時のミッキーマウスマーチのパラパラでしたけど(笑)
その後もいろんな楽器の演奏をしたり、絶妙にふたりのコントに絡んだり、役者としてのスキルや落語の回とか、鵜飼もだし(笑)特番での司会っぷりを見たにつけても…彼ならではの存在感もいっぱいあったなぁと振り返っています。
さらに武田くんのサックスもすご〜く好きだったなぁとあらためて。
これからもまだまだやれることがあったんじゃないかな。
たかみなちゃんのバックで、本当にサポートだけ、ただ踊るだけのKinKiも見たかったし、マッキーの歌を歌うふたりも見たかったし。
神田沙也加ちゃんの回での「扉をあけて」にはこれからの、とっても新しい可能性を感じたし。
ふたりとも、もっともっといろんなゲストと一緒に歌って欲しかったし。
いつも収録参加者のみにしか公開されていなかった、この番組メンバーだけのつよしさんのセッションも見てみたかったなぁとか。
深田恭子ちゃんや武田真治くん、えなりくん、そしてKinKiさんと主演級の役者もいっぱいいて、役者さんゲストの回も「ここでしか聞けない話」がたくさん聞けたし、実際に演技合戦になったり、演技論が垣間見れる回もあったし。
ここでしか歌わない役者さんの歌も結構聴けたし。
そっちの方向でもまだまだ可能性はいくらでもありそうだったのになぁ。
なんだかいろいろ考えれば考えるほど、まだまだ音楽番組としても、バラエティー番組としても、いろんな可能性はあったんじゃないの?という気持ちでいっぱいです。
ほぼ同時に「僕らの音楽」も終わっちゃったし、ますますテレビの良質な音楽番組が少なくなってしまいました。
さらに貴重なふたりの番組がなくなっちゃうと、ますますわたしたちがKinKiと会えないのがなんといっても寂しいです。
今までは週に一回は必ずふたりが見れるというのは絶対的な安心感でした。
ラストライブのあちこちのふたりの表情からも、やっぱりあちこち苦渋な感じが透けていて、本当に残念だと思いました。
特にあのコウイチさんの本気で悔しそうな顔。久々に見たなという感じ。
実はわたし、彼のああいうアグレッシブな表情や、秘めた思いが沸々としているところがとんでもなく好きなので、今回残念な場面での顔だったけど、久々KinKiごとであんな顔をした彼が見れたのはうれしかったです。
つよしさんは最後、前を向いて客席に向かってしゃべっていたのに、コウイチさんが今どんな表情でいるのか敏感に感じ取って…というかお互いの心境は多分わかりすぎるくらいわかっていて、最後「コウイチくんもありがとう」と笑いを取って和ませた、あの瞬間もとってもふたりらしくて好きでした。
久々に二人の「あ、うんの呼吸」というヤツを見た気がしましたよ。わたしはやっぱりKinKiファンです。
そもそも長きに渡り、大切に育ててきたKinKi Kidsと音楽をそう簡単に切り離しちゃっていいんですか?フジテレビさん!!という気持ちもありますが、今さら言ってもせんないことだから…
視聴者としても前を向いて歩き出さないとね!!
「ほんとに終わってしまって、KinKi Kids として音楽をする場がほんとに減っていってしまうんだなぁというさびしさはすごくあります。」というつよしさんの言葉。
「なにかのカタチで一夜限りでもいいからやりたい」というコウイチさんの言葉。
それぞれものすご〜く胸が詰まりましたが、なくなってしまったならまたどこかで始めればいいんじゃないの?とも思うわけで。
それがもちろんテレビという媒体で叶えば、全国放送という場所であれば、ファンみんなで楽しめるし、これが本当の理想的なカタチだと思うけど、そこは彼らに決める権限がない部分だし。
たとえば新曲を出てバンバン歌番組に出てくれたっていいんだし、たとえばKinKiのライブがいっぱいあればファンとしても大歓迎なわけで。
もちろん次に始まるお昼の番組も楽しみにしているし、全力で応援していきたいです。
そうこうしているうちに、NHKあたりで彼らのスキルがフルに生かされる音楽バラエティーをやらないかなぁ?
キャリアを積んだプロのアイドルであり、アーチストでもあり。
舞台人とシンガーソングライターとしても、それぞれに実績があって、そして役者もできて笑いも取れる(笑)…そんな彼らあってこその番組。
このあたりもまた、いろんなオトナの事情が絡むだろうし、簡単ではないかもですが。
少なくとも二人が感じ、ファンも感じたこの「悔しさ」こそがいいきっかけとなって、明日のKinKi Kidsをいい方向へ導いてくれますように。
「新しい明日に飛び出そう Let's Start again! 今がチャンスさ!」(堂本兄弟のテーマ、ラストライブバージョンより。)
です。