ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 天川旅行記 その1 4月30日


例によっていつものせんとくんからスタートです。
京都駅です。このせんとくんと会うと、ああ関西に来たんだなあと実感します。
すでに見慣れたものになっているせんとくんですが、ここをオットとふたりで通り抜ける不思議(笑)
そしてわたしはそわそわ。近鉄の発車ベルを果たして聴けるのか聴けないのか!
通路を通って入口付近に立っていようかな?と思う間もなくいきなりベルが鳴りだしました。
別に普通に座席に座っていても全然聴こえるくらいの音と距離でした(そりゃそうだ、笑)
気がついたら電車が滑り出していて、ツイッターをのぞいていたら、あっという間に大和八木駅へ。
レンタカーを借りて乗り込んだのが、12時半くらい。
そしてほぼ1時間で天川村へ入りました。
途中台風の爪痕がまだ残っているのかな?と思う対面通行がぎりぎりな場所や、工事中の場所が何箇所かありましたが、そこ以外は新緑が目に鮮やかでとてもいい景色でした。
オットはかつて砂漠の国、サウジアラビアのりアドに住んでいたことがあって、ことさら緑には敏感です。
世界中で日本の新緑の頃の緑が一番美しいに違いない…といつも言います。
そしてやっぱり今回もそう言いました(笑)
ひとことで緑と言っても色は様々で、竹の黄緑の林、杉の木の濃い緑、ぽやぽや〜っとした薄い緑の木立…さまざまです。
山を登るにつれて景色が微妙に変化してゆき、山桜がちらほら。まだ冬枯れの痕跡が残っていたり、春先の花と今地上でも咲いているお花たちが混在しています。天川に近づくにつれ、せせらぎがどんどん存在感を増してきました。
トンネルもいくつかあって、何個目かの長い長いトンネルを抜けて少し行くと天川村唯一の信号機の前までやってきます。
あらかじめまほろば館でもらった洞川温泉ぐるーりマップを見ながら左折して、虹トンネルを抜けてしばらく、台風被害にあって改修工事中ではあるものの、やっとつい最近夜間通行が可能になったばかりの道を通り、洞川温泉街へと入ってゆきます。
まずは「おなかぺこぺこ!」と言うオットのお腹をなだめるために(笑)昨年も友人に「ここはおいしいわよ〜」と連れて行ってもらったおそばやさんそば処清九郎さんへ。
わたしはざるそばと名水豆腐のセットを、オットは天ざるそばを食べました。とってもおいしかったです。
ここまでくれば宿はあとほんの少し。
車で温泉街を徐行しつつ、予約していた旅館へ。
このあたりの街並みはとってもノスタルジックで古き良き日本がそのまま残っている感じ。オットと言っていたのは「千と千尋の神隠し」の一場面のようなところだね…と。
なんとなくセピアなイメージの街並みは木造家屋が多くてとても落ち着くし、通りを歩いていると、あちらこちらからせせらぎの音が聞こえてきます。

こんな風な水盆があちらこちらの家屋の前にあり、竹筒から心が落ち着く水音が聴こえます。
ある場所では山菜やタケノコが冷やしてあったり、ある場所では金魚が泳いでいたり、こんな風にビー玉が沈められていたり、目にも耳にもやさしくて気持ちのよいところでした。
そして旅館の駐車場の隅っこにはこんなスミレの花が!

「これかわいいよね!」と言っていたら、翌日道の駅でまさしくそのスミレが山野草のコーナーに100円で売っているのを発見。花好きのオットは土のついたスミレの鉢を2輪お買い上げ。
これを家まで無事に持って帰ることがわたしたち夫婦の一番の使命のようでした(笑)
ちなみにわたしたちが泊まった旅館の外観はこんなところでした。
 
ザ日本という感じ。旅館の入り口には火鉢が置いてあったり、昔ながらのストーブがあったり、チェックインが終わったところで、葛湯と日本茶が出てきて、ほっと一息させていただいたり…ととっても気持ちよく過ごすことができました。
3階のお部屋で、SHOCK顔負けの大階段があって、お年寄りはちょっと大変なんじゃないかな?という感じもありましたが、わたしたち夫婦にとっては良い運動で腹ごなしにもなったし(笑)それもよかったかも。
ちなみに旅館を出てすぐの通りから見た正面の山並みはこんな感じ。

まだまだ山桜が咲いている山々はカラフルで美しかったです。
また、旅館から徒歩3分くらいのところで細い通りを入って行ったら、たまたまこんな景色を見つけました。

紅梅、白梅としだれ桜。下の方の花壇のチューリップや水仙も美しいこと。
それに対して通りに居並ぶ昔から行者さんたちも泊まる宿は、とてもシンプルで機能的。装飾や色は少ないですが、温泉街を彩るカラフルでやさしい花々とあちこちでちょろちょろと流れる水。歩いているうちに心が落ち着いて、郷愁を感じました。
日々の生活に疲れたオトナにはもってこいの場所だと思いましたのことよ(笑)
パラパラと降り始めた雨に誘われるように、旅館のお部屋でうたたねをするわたしたち。
昼食が遅めだったので、夕食も6時半と遅めにしていただいたのですが、一度めいめい温泉に入りに行ったあと、気がつけば5時過ぎまで本格的に寝てしまいました。
いきなりお昼寝とは…何をやっているんでしょう、わたしたち夫婦(笑)