ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

どの「好きルート」を進んでも、なぜか奈良にたどり着く不思議旅 その3 西大寺 

久々に、のんびりじっくりと西大寺さんを見て来ました。

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近年、このお寺に来るときは夕方になってしまうことが多く。

いつも急いでいて、本堂だけとか、愛染堂だけ・・・とか、そういうもったいない見方をすることが多かったのですが、今回は腰を据えて、一つ一つ、じっくりゆっくり見ることができました。

たまたま午後ゆっくり目の時間だったこともあって、人もまばらだったのもとてもラッキー。

お寺の方々は、どのお堂へ行ってもおだやかで、とても感じがよく。

ちょこちょこ教えを請いつつ、のんびり歩きじっくり眺める幸せよ。

画像には残さなかったですが、藤棚がとても美しく、桜も種類によってまだ若干残っていましたよ。

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この八重の桜は確か聚宝館の入り口に咲いていた花。

華やかで美しかったです。

桜の木と言えば、もちろんこの方々にもご挨拶。

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一時期片方の木がきっと病気なんだろうなぁという状況で心配していましたが、すっかり元気になっているようでした。

緑の若葉をいっぱいに広げ、美しかったです。

隣接する幼稚園は祝日でとても静か。

ここをかつて小さなつよし少年も通ったのだなぁと思うと不思議な気持ちになりつつ。

まずは本堂へ。

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ちょうどご朱印帳がいっぱいになったので、大好きな善財童子さまのご朱印帳を新調しました。もちろん色は紫です。

実物は「うましうるわし」のこのサイトに載っている、このお方です↓

https://nara.jr-central.co.jp/campaign/saidaiji/watch/zenzai.html

そして。

前にも日記に載せましたが、わたしの宝ものの一つ、西大寺展で手に入れたグッズの善財童子さまがこちら。

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どうしてこんなにこの仏さまに心惹かれるのかなぁ?と思うに、やっぱり灰谷健次郎さんも惹かれたという、この方の瞳だろうなぁと思うのです。

その瞳の澄んだ美しさは、どこかうちの小さな生徒たちとも似ているし。

蛇足ですけど、わたしの「推し」の皆さまもまた、揃って瞳がとても澄んでいて、とてもとても美しいのだ!!(どーでもいい情報でごめんなさい、げらげら)

善財童子さまに限らず、このお寺の仏像はどれも本当に美しく凛としていて。

静かにひとつひとつ手を合わせてはじっくりと見て回る、しあわせな時間を過ごしました。

愛染堂では、初めてここを訪れた時のことを思い出していました。

いつだったっけ?と自分の日記を検索したら2008年!!!

わぁお、10年以上前ではありませんか!!

愛染明王さまについては、この時の日記にものすごく詳しく書いたので、そちらをご覧いただくとして。

fermata.hatenadiary.jp

今回もじっくり見ていたら、お寺の方が「このお方のこのお顔は、本気で怒っている顔」なんだよ?と教えてくださいました。まさしく憤怒の表情です。それだけ半端ではなく、愛が深いということなのだろうなぁと思います。

お前立ちの仏様ではあまりよくわかりませんが、本物の愛染明王さまは、まだお顔の赤い塗料が残っていて。この時代のものとしては、とても稀有なことなんですって。

しばし眺めてはまた戻って眺め・・・大好きな愛染明王さまとの再会をじっくり噛みしめました。

本堂の佇まいは、少し離れてみると、どこか吉野の金峯山寺とも似ているね?なんてオットと言い合いました。

実は東大寺と同じくらい、かつては大きな大きなお寺だったという西大寺

その頃の西大寺も見てみたかったような気もしますが、今のこじんまりと手入れが行き届いた西大寺もとても好きです。

一度、平安時代に衰退、荒廃への道を進むことになった西大寺ですが、鎌倉時代になると「叡尊上人」と呼ばれる僧侶の活躍により復興を成し遂げたのだそうで。

叡尊上人の像に、あらためて心からの感謝を伝えてきました。

わたしがこのお寺を知ることになったのはここ10年くらい、決して長いとは言えないかもしれませんが、それでも思い出はいっぱいあって。

大茶盛の大きな茶碗を見ては、友人たちとあの茶碗の前で画像を撮った思い出が蘇り。

桜を見てはみんなでそぞろ歩きをした思い出が蘇り。

雨の日に傘を差して行った日のこと。

晴れの日に気持ちよく歩いた日のこと。

思わず歩きながら「これだけの日を跨いで来たのだから~♪」だなぁとしみじみしちゃいました。

この時、そんなに厚着していたわけでもないのに、暑いなぁと思っていて。

上着を脱いで回っていたのですが、その昼間の暑さにだまされて、後々ひどい目に遭うことになるわけですが(笑)

それをこの時はまだ知らない!!!