ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

ファンタジーの世界への誘い。

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先日来、狂ったように読み進めていた本を全部読んでしまいました。

すっごく楽しかったので、今はとてもさみしい気持ちです。

ちなみに、これら以外にも今年に入ってから読書三昧してて、多ジャンルの本をもう20冊くらい読んでいます。

ここしばらく、脳の疲労が取れないような感じがあって、その頃にこの番組を見ました。

www.nhk.or.jp

思い当たるフシがあるしちょっと怖くなったので、しばらくアナログ生活寄りの生活を心がけてます。

それで・・・

ピアノとか読書とかペン字とか、さまざまなことをやり始めていて。

意外とわたしは一人遊びが好きだったということを思い出しました。

忙しい中でも飽きずに無心に遊ぶって大事だし、何より自分がhappyです。

その中でもこのエントリーでは、最近読んだファンタジーを紹介します。

2月にまず出会ったのが、画像下の段の2冊でした。

これらはそもそも、ここ数年、八咫烏シリーズ(阿部智里さんのシリーズで、一巻目は「烏に単(ひとえ)は似合わない」)を読んでいて「烏」という言葉にとても親近感を思っていたことから、かの本たちとはまったく関係ないのですが、目について購入してみた本たちです。 

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

後宮の烏 (集英社オレンジ文庫)

 
後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)

後宮の烏 2 (集英社オレンジ文庫)

 

 ちなみに、内容紹介にはこんな風に書いてあります。

内容紹介

後宮の奥深くに、妃でありながら夜伽をすることのない、「烏妃」と呼ばれる特別な妃が住んでいる。
その姿を見た者は、老婆であると言う者もいれば、うら若い少女だったと言う者もいた。
彼女は不思議な術を使い、呪殺から失せ物探しまで、頼めばなんでも引き受けてくれるという――。

ある夜、時の皇帝・高峻が、烏妃のもとに訪れる。
拾った翡翠の耳飾りに女の幽霊が取り憑いており、その正体を知りたいと言うのだが……。

少年時代、生母を皇太后に殺され、廃太子となって辛酸を舐めた皇帝、高峻。
神に選ばれし者と言われ、皇帝をして「誰も烏妃には命令できない」と言わしめる存在として生きる寿雪。
二人の巡り合わせは、歴史をも覆す「秘密」を暴くことになる……! 

最初、中国系の名前とか独特の漢字交じりの固有名詞が読みづらかったのですが、慣れてしまったらとてもおもしろかったです。

そして、この本はまだ2冊しか出ていなくて・・・

2冊目を読み終わる頃に、これを読んでいるなら、こっちも読んでみたら?と仲良しの友人のHさんに教えていただいたのが、次の本たちです。(画像の1段目)

 シリーズは今6冊出てますが、1冊目と、最近発売になった6冊目だけ貼ります。 

後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)

後宮に星は宿る 金椛国春秋 (角川文庫)

 
湖宮は黄砂に微睡む 金椛国春秋 (角川文庫)

湖宮は黄砂に微睡む 金椛国春秋 (角川文庫)

 

 こちらの紹介文はこちら。

内容(「BOOK」データベースより)
大陸の強国、金椛国。名門・星家の御曹司・遊圭は、一人呆然と立ち尽くしていた。皇帝崩御に伴い、一族全ての殉死が決定。からくも逃げ延びた遊圭だが、追われる身に。窮地を救ってくれたのは、かつて助けた平民の少女・明々。一息ついた矢先、彼女の後宮への出仕が決まる。再びの絶望に、明々は言った。「あんたも、一緒に来るといいのよ」かくして少年・遊圭は女装し後宮へ。頼みは知恵と仲間だけ。傑作中華風ファンタジー!

この作品の面白さは、主人公の少年「遊圭」が御曹司ゆえ、幼い頃から叩き込まれた教養と、極度の虚弱体質がゆえに身に着いた薬膳の知識により、さまざまな困難を切り抜けてゆくという設定です。

こんなに身体が弱い主人公の物語はあんまり見たことがありません。

でも、その身体の弱みがあるがゆえ、培った教養が命綱で、身体のために覚えた漢方や鍼、東洋医学的知識が自らの後宮での仕事の助けにもなります。

そしてやがて存在感を発揮し、一家再建への道をつけてゆく描写はとても魅力的です。

ファンタジーだから、必ずしも真実と沿ってはいないかもだけれど。

漢方とか中医学の心得がある、異国から来た療母の胡娘(コジョウ)という重要な登場人物がいて。

彼女が時に医者のように喘息の発作や身体に負った傷を癒し、時に用心棒のように主人公を守り、時に母のように寄り添って知恵を授けたりもしてくれる存在で。

彼女もまた、とても魅力的です。

あれっ!?この登場人物の感じ、何かの物語にどこか似ているなぁと思ったら、守り人シリーズでした。

遊圭と胡娘(コジョウ)の関係は、どこかバルサとチャグムを思わせます。

そして、だんだんにたくましく立派になって行く主人公の成長物語なところも良く似ています。

さらに、どこかシルクロードを思わせる架空の国々が出てきて、どの国の描写も設定もとても丁寧で本当にありそうだし、文化人類学的な観点で見てもすごくおもしろそう~というところも共通しています。

この物語の作者は篠原悠希さんという方ですが、なんとなく守り人シリーズの上橋さんとイメージがかぶる気がしながら、読んでいたのですが、あとで調べてみたら世代的にもかなりこのお二人は近く、そしてわたしとも比較的近い世代でした。

ああ、なるほど!だからこんなに惹かれたのかも。

というわけで、あの物語のシリーズが好きな方々は、きっとこのシリーズも好きだと思います。

でも、似ているのはそこまでで、ディテールがまったく違うし、もっと昔の中国に近いイメージの世界観で、後宮ものが好きな方にとってもとてもおもしろいと思われます。

そしてやっぱり読み始めたらおもしろくておもしろくて、止まることは不可能で、あっという間に今出ている分は、全部読んでしまったというわけです。続きが気になって仕方ないですが、まだまだ6冊目が出たばっかりだしなぁ(涙)

ああ、さみしい~

そんなこんなでとてもさみしくなって、図書館で、八咫烏シリーズの第一部完結編「弥栄の烏」を借りてきたので、ファンタジーシリーズとしては、次はこれを読みたいと思います。

この後宮シリーズの8冊を読んでいる途中に、図書館で借りてきた玉依姫を読み。 

玉依姫 八咫烏シリーズ5 (文春文庫)

玉依姫 八咫烏シリーズ5 (文春文庫)

 

 次の作品が「弥栄の烏」です。

とはいうものの、シリーズ4までを読んだのがずいぶん前で、登場人物とか若干忘れている気がするので、まずは復習からかしら~なんて思っている今日この頃なのでした。

本ってしばらく離れてしまうと、なんとなく読み始めるのが億劫になってしまいますが、また少し慣れてくると、小さな時間を見つけて読むことがまったく苦ではなくなって、楽しいです。

何より、瞬時に別世界へ入れるのがすごくいい気分転換になります。

さて。

次は、もっとわたしの属性に沿った気分転換の話を書きます。

ピアノについてです。

これはシリーズものとして、いつか書こうと温めていたものです。