ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 N album 「ざっと感想」・・・なのにその2

その1からの続きです。
・堂島曲の疾走感 ドライブしたい!!

モノクロームドリーム」
ツイッターでも思わずつぶやいたのですが「会〜わせてくれやしない〜か♪」が妙にツボってぐるぐるしちゃってて、なにかの瞬間に出てくると止まらなくなります。ここの軽くぴょんと出てくる歌詞、そして独特の軽めのリズム感や遊び心満載の歌詞の乗せ方が、今までのKinKi Kidsにはない感じでとても楽しいです。

珍しく重たくないKinKi Kids。堪能してます。

と、ここまではすぐに思ったことですが、だんだんに聴き込むにつれ、歌詞カードを二度見して、すご〜くせつない歌詞が乗ってることに気付きました。
これ、ものすごく明るく歌っているけど、よく聴くととってもせつない歌ではありませんか!
そういうところもとってもKinKi Kidsっぽいの。やっぱり一筋縄ではいかないところ・・・そんなところも好きなのだ(笑)


「naked mind」
きもちよくさらっと簡単に歌っているように聴こえるのですが、実はファンクビートに乗っていて、リズムもコードもアレンジもすごく凝った曲だなぁと思います。
軽い気持ちでカラオケとかで歌ったらケガをするであろう1曲(笑)
それを「さらっと」に聴こえるように歌っているのがなんとも心憎いかも(笑)1曲目にこれってズルい(笑)
これもふふふ〜んって鼻歌交じりに聴きながらドライブしたい。


「夜を止めてくれ」
これは「よんぱち」ではじめて聴いたのだと思うのですが、一度聴いたら止まらなくなって、その晩は、ひたすらずっと聴いてました。

KinKi Kidsの歌としてはものすご〜く新鮮で、最初聴いていて、ただただ楽しい!!
まさしく夜の首都高をひた走りながら、いい気持ちで聴きたい!

・・・と思ってたのですが、これもまた歌詞カードをちゃんと見てみたら、やっぱりそれだけじゃなかった(笑)

世界が目覚める頃には、この歌の中の「ふたり」は手を放さなきゃならないのですね〜(涙)

そういう趣味の方々が聴けばそういう歌にも聴こえるような気もするし・・・(彼らはいやがるかもだけど、げらげら。)

今のKinKiファンの気持ち・・・と思って聴いてもそんな風に聴こえる気もするし。

20周年。

怒涛のKinKi活動。

この夜を止めてくれ!!

わ〜ん!!(涙)(涙)(涙)

「あまりに愛が大きすぎると〜失うことを思ってしまうの〜♪」

いやいやいや。
今を楽しむのみ!・・・なんですけどね。むふふ。

で、堂島曲じゃないのですが、秋元さんの「鉄塔の下で」もまたPOPで驚いた曲だったので、疾走感とはちょっと違うけど、付け加えておきます。

秋元さんのこの詞に、こんなに開放的でPOP、さわやかなメロディーがのっていることにびっくりするけど、このさわやかさがとてもこの詞を生かしていると思う曲。

こんなにさわやかな詞なのに、どこかピリっと痛さを秘めているこの歌は、さすがのKinKi Kidsに提供するときならではの秋元節のようにも思えるし、KinKi Kidsだからこそ歌いこなせる1曲のように感じています。




・壮大なコウイチ好きパターン

「雨音のボレロ
(もう君以外愛せないっぽい王道KinKi Kidsのパターンを踏襲)

コウイチさんの「い」も「ヒ」になっちゃうんじゃないの?と思って「い」の文字を探したのですが、なかったなぁ(笑)
この曲はコウイチさんが選んだって言ってらっしゃいましたよね〜
意外とおっしゃってるライターさんもいらしたけど、わたしはなんとなくわかるような気がします。

この曲の歌詞をかみしめるように歌うつよしさんの声の清らかで美しいことと言ったら。
一方のコウイチさんは、高音のフェイクがとっても強くて美しいこと。

そして最後の方でユニゾンになるところ。
ここはブレスも完璧に揃っていて、まるで2本の糸を撚(よ)ってどこにもない色の新しい色の糸になったかのようなイメージ。

ふたりともソロではあまり堪能できないテイストな気がして。

彼らは関西人ということもあるかもだけど、インタビューなどで聞かれても、あんまりストレートに愛を語ったり、耳障りがよいやさしい言葉を連発したりはしないし、時として茶化したり、黙り込んだりもするけれど。

彼らの中にある本質的な心根のやさしさとか、まっすぐなところはファンならみんな知っているところで。

そういうのがストレートに表現として出てくるこういう曲は、とっても貴重だと思います。
「目は口ほどに物を言う」と言いますが、時として「歌は口ほどに物を言う」だわと思うわたしなのでした(笑)




・キラキラがまぶしい曲
「星見ル振り」
なぜか往年の聖子ちゃんの「マイアミ午前5時」とか、そんなテイストの歌謡曲を思い出します(笑)
わかりやすい言葉とドラマチックなメロディー。
当時、聖子ちゃんを死ぬほど聴いていた歌謡曲好きだったわたしには、ちょっとなつかしいど真ん中テイストです。

こういう曲って近年意外と少ないので、大歓迎!キラキラしていてほんとまぶしいです。
そしてあたりまえだけど聖子ちゃんが女の子の気持ちを歌っているとしたら、KinKi Kidsはやっぱり男性側からの気持ちを歌っているわけで。
主人公の男子が初々しくてとってもかわいい。
そして37歳男子でありながら、こういう歌が意外と似合うKinKi Kids。スゴイなぁ(笑)

(蛇足ですが・・・
わたしは多感な時期、歌謡曲とクラシックが同じくらい好きでした。
そんな両極端な趣味趣向を持っていると、クラシックが好きと言っただけで、必要以上に「良い趣味をお持ちで!」みたいに気持ち悪く持ち上げられたり、それ自慢?なんてシニカルに言われたりもし。
謡曲大好き!を強調すると、そんな低俗な趣味なんだ!ふーん!みたいに言われもしたけど、結局のところ、好き嫌いは当然あるとしても、音楽に優劣なんてない!と思ってます。どんなジャンルにだって駄作もあれば名作もあるのだ!決め付けるな!と声を大にして言いたいです、笑)


ちょっと違うけど、同じような感覚ですごく好きなのが・・・
「Summer〜僕らのシルエット〜」で、これもまたPOPでせつない。
そしてリズム隊の刻む軽やかなリズムが清清しい歌唱ととっても合っていて、どこまでもさわやかです。

近年KinKi Kidsはドラマに出る機会が減っていてとても残念なのだけれども、このアルバムを聴いていると、まるでふたりが演じている短編のドラマを見ているように感じる曲がいくつかあって。

この辺りの2曲もそういう曲たち。
多分どちらのソロでも聴けない曲たちで、KinKi Kidsとして歌う時に限り味わえる、貴重な彩(いろ)な気がします。

POPだけど、どこかせつなさ、哀しみかな?痛みかな?みたいな感情が隠れていて、そこがたまらなくドラマチック。

そしてありそうで今までのKinKi Kidsにはなかった感じだと思えるのはどういうところだろう?

どちらもまっすぐな「恋」を歌っているからかな?

彼らからキュンとするような恋の気配は近年あんまり感じられないのですが(失礼、笑)曲の中では思いっきりキュンとさせてくれます。

いえいえ、それで全然いいんですけどね(笑)


・Plugin Love
これまたコウイチさん大好きパターンというのはものすご〜くよくわかる1曲かも。

そういえば今回は、どの雑誌をみても、わりとコウイチさんが1曲1曲についてていねいに語っている印象があります。
歌い方の話とか、メンタルが大事とか・・・興味深い話がたくさんあって、おもしろいです。

まだソロコーナーがあった頃のKinKi Kidsなら、この曲はコウイチさんがソロで歌っていたかも?とさえ思うけど・・・
意外とつよしさんにもよく合っていて、聴くほどに癖になる曲だなぁと思います。

ボニバタとか「lOve in the Φ」とか「Destination」とか「2nd Movement」にイメージが似ていて、ある意味これもまたKinKi Kidsの王道的雰囲気を持ったダンスチューンの1曲かと。

踊っているふたりが浮かびます。

(個人的に絶対「特効注意」だなと思った曲でもありました、笑)

途中で挟まる「Give me your love more」が何回聴いても「ぎぶみーらんぼー」に聴こえて(笑)とうとう歌詞カードを見たら、全然普通の歌詞でした(当たり前じゃ、笑)

「Unplug」という歌詞もずっと「アンパイ(安牌)」だと思っていて、こんな歌詞を入れるなんてあたらしいなぁと思っていたおマヌケなわたし(笑)
これはわたし的に空耳が多い曲です。

個人的に・・・ですが、昔はわりと苦手な曲調だと思っていたのが、多分KinKi のファンになってから大丈夫になって、近年とうとう「大好きな曲調」とまで心から思えるようになったタイプの曲と言ってもいいかも!

わたしまけましたわ!(大好きな回文!これが出てくるときはゴキゲンなとき、笑)

うれしい誤算です。

(ほら、なんせそもそもが歌謡曲とクラシックの人だったので、笑)



・「KING PROTEA」
こんなにもストレートで清々しい王道な歌が来るとはあんまり思ってなくて、いい意味でわたしの中の米倉さんのイメージがくつがえされた1曲。
コーラスがものすご〜く凝ってて、歌詞カードを見たらコーラスアレンジは米倉さんでした。

ちなみにキングプロテアを検索したら、大輪の花でびっくりしました。花言葉は王者の風格。おぉ、なるほど!!

10代のまだまだ幼さの残る頃から彼らのことをよく知ってらっしゃる方の手によって書かれた曲だからかな?
彼らの過去と今と未来を思って書かれたのだろうなぁと深読みしたくなるような歌詞だらけで、キュンとします。
ライブで聴いたら「なんねんたっても」とはまたちょっと違う感じにぐっと来るんじゃないかな。どうかするとうるっとするかも。

「不安に押し潰されそうで、孤独と向き合う背中に
そっと何も言わずに、寄り添う僕達は・・・」

この辺りには初武道館の頃ってこんな気持ちだったのかな?なんて妄想したりして。


・陽炎〜kagiroi
初聴きは「9月ですが〜」のラジオの時ですが、あまりにも強烈に惹き付けられたので、その気持ちが醒めないうちに、ツイッターで言おうと思ったのに、適当な言葉が出て来なくて、身をよじった1曲です(笑)

ふたつの声の魅力がこんなに詰まった曲はないと思いました。
細かく歌い継がれることによって、その声の似たところと違うところがどちらも際立って美しい。
シンメトリーのような、アシメトリーのような不思議な感じ。

一番と2番はメインを歌っている人と合いの手を入れる人(もっといい言い方はなかったんかい!笑)がひっくり返るのですが、どちらがどちらを取ってもとても魅力的で心がふるえます(笑)

番組が終了した瞬間に仲良しさんがわたしが思っていたことと寸分違わぬことをつぶやいてらして、びっくりしました。

それは「桃色空」の時に、あれほどスゴイプロデュース能力を発揮したつよしさんなので、いつかKinKi Kidsをセルフプロデュースして欲しいと切実に思っていたのが、意外と簡単に叶ってしまった!ということで・・・

この曲はなによりもドウモトツヨシその人が、とっても客観的に冷静に、KinKi Kids、自分達の未来を見据えて、その魅力を余すところなく伝える曲を本気で作ってきたなぁという感慨に浸ったのでありました!

それこそ創り込んだシンメトリーではなくて、彼らのnakedな「まんま」を生かした楽曲で。

わたしもどちらかと言えばコウイチさんのように、言葉の途中で歌い継いだりヘンなブレスを入れたりするのはとってもイヤなタイプなのですが、この曲に関しては、この歌い継ぎが本当に魅力的です。

一人が歌っているようには聴こえないけれども、一本大きな芯が通っていて、絶妙に絡みつくような歌声は、色気と水気を多分に含んで、多分他のどんなデュオにも真似ができない新しいスタイルで表現だという気がします。

十川さんのアレンジがまた素晴らしいです。特にイントロの浮遊感かな。
この歌のイントロダクションとしてこれ以上は望めないほどベストマッチだと思います。

そして途中で鳴る低音のチェロみたいな重厚な音色がものすご〜く効果的に配されています。

そしてつよしさんの曲で十川さんアレンジでありながら、コウイチさんのイメージがとても強い曲でもあって。
多分ちょっと「TIME」っぽいテイストで、あの曲の時にコウイチさんがかの曲のことをとても好きだと言っていたのが印象的だったからかもしれません。
この曲、イメージ的にはTIMEを彷彿とさせる感じ。どこか近未来的な匂いがするからかな?
でありながら、もっと妖しくて色気に満ちていて、どこか旧きを温めている感じもあり・・・

そんな風に思っていたのが、アルバムがやってきて、歌詞カードを見ながらあらためて聴いてみると、また全然違う風に聴こえてきました。

歌詞には等身大のつよしさんがちゃんといるし、決してコウイチさんにムリに寄った感じでもなく。
ちゃんと「ぼくら」。ふたりいる感じ。

ふたりでひとつじゃなくて、確固たる2人がちゃんとそれぞれ存在して。
でもKinKi Kidsとしての、大きな大きな存在感もあって。

ほんとおもしろい曲だなぁと思います。
もっとファン以外の人にも、たくさんたくさんの人に聴いて欲しい1曲です。
今後のKinKi Kidsの限りない可能性を感じました。
この曲があるのがとても頼もしいと思った1曲になりました。



・と書いた上で・・・「陽炎〜kagiroi」と「なんねんたっても」
これを並べるのか!!って感じですけど、真逆のようで今のKinKi Kidsを如実に表していると思うので、あえて並べてみました。

それこそnakedな歌声の魅力。
ふたつの脳みそ、ふたつの歌声。

中合わせなイメージ。
絡み合う歌声。

全部ユニゾン。とものすご〜く細かい歌い継ぎ。

陽炎でこんなに高度なことをやっておきながら、最後の最後に全編ユニゾンを持ってきちゃうあたりがKinKi Kidsだな。

「なんねんたっても」はずっとファンをやってきた身としては、ちょっと反則技(おまけDVD&9月ですが・・・のラジオ)が入っている感もあるのですが、しあわせの象徴のような曲になってしまいました(笑)

好き過ぎる。
ライブで聴いたら泣いちゃうかも(笑)

しみじみと思います。

KinKi Kidsがこのふたりでよかったなぁ。


というわけで・・・
順不同に、思いついたままに書いてみましたが・・・

全体として聴いてみると、なによりふたりが堂島氏と一緒に、歌い方や表現手法や、魅せ方にとことんこだわったアルバムだなぁと思います。

その1でも書いたけど、「歌手」っていうのは、あたり前だけど「与えられたものを合格点で歌える人」のことじゃなくて、ちゃんと自分達流に消化、昇華して歌える人たちのことを言うのだ!というのを実感しています。

その上でとてもとっつきが良い!
むずかしいことをやっているのを、まんまむずかしく聴かせるんじゃなくて、表現手法はとても高度で複雑でも、聴き手にはさらっと入ってくる感じが20周年の風格だなあと思いました。

まだまだ聴くよ!聴きますとも!

とにかくこの秋は、このアルバムをとことん聴こうと思ってます。

行きたい人がみんな行けるライブだったら、どんなにかよかったのだろうと思うのですが、蓋を開けてみたら、ものすご〜く狭き門のアリーナツアーとなりました。

そして全滅を経て、なんとかやさしい方のご好意により、参加できることになりました。

だからこそ・・・でもないですが、今回はいつにも増して、とことん予習してライブに臨みたいと思ってます。

いえいえ、そんな風に決意をしたから聴くのでもなくて・・・

アルバムがとても魅力的で飽きのこないものだったので、どの道たくさん聴いたと思うのですが、出たアルバムが、本当に心から楽しめるものでしあわせだなぁと思っています。

まだ発表にはなっていませんが、新曲も出ることだし、まだまだツアーは福岡で終了・・・ではないはずと思っていて。

ご新規の方が意外とたくさんいらっしゃるみたいで。
心強い限りなのですが、KinKi Kidsに出逢ったなら、やっぱり一度、コンサートを体感していただきたい!!と思ってしまいます。

CDはもちろん素晴らしいですが、生歌の凄さは格別です。
新しいみなさま方にもぜひぜひ体感していただきたいし、これまでずっと応援してきたみなさんとも、みんなでしあわせな気持ちを共有したいという気持ちは日に日に募るばかりです。

せっかくの20周年。行きたい方々がみんな参加できる機会が、未来に待っていますように・・・

年末年始のコンサートのお知らせはそろそろかなぁ?
返金まだかなぁ?

と毎日思っている今日この頃なのでありました〜♪