ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 Endless SHOCK 2013.3.3 13:00〜。3.20 13:00〜

行ってきました。2013年のSHOCK。
いいタイミングをはかりながらゆっくり語ろうと思っていたら今頃になってしまいました。
時節柄、ずっとさみしい気持ちを抱えながらじっと耐えている方たちの存在も重々承知していたし(わたしもそのひとりでもあるわけですけど、笑)わたしにとっては、誰かをさびしくさせてまで書きたいと思うほどの文章は何もないですし、一方でたとえタイミングを外しても、読みたいと思ってくださる方は読んでくださるだろう・・・という気持ちもあったからでもあります。
というわけで、かなり時期はずれな感想ですが、それでも読んでみたいという方のみGO!ということでお願いします。
都合2回見ましたが、座ってみたら2回とも昨年とほぼ同じ席でびっくりしました(笑)
一度目はかなりステージから近い席。2度目は1階のかなり後ろの方。そして両方ともかなり左に寄っているという・・・
となると1回目はやっぱり演者(もちろん特にコウイチさん)の顔ばかりを追ってしまい、それはそれでおいしかったですが、2回目は全体の舞台としてはこっちの方が断然見やすく、お芝居の中に入り込んだり、背景を細かく楽しんだり、輪の中のコウイチさんを楽しむ、あるいはダンスのフォーメーションなんかを楽しむには最適でした。
わたしたち姉妹はここ数年、まったく同じようなパターンで一公演分ずつ申し込みをして、当たれば行く、当たらなければあきらめる・・・くらいのスタンスでいるのですが、それでも震災の年はのぞいて、ありがたいことに毎年ほぼなんやかんや行けていて、ほぼ同じような席がくる不思議(笑)
さらに不思議なことに、名義とチケットは逆なのに、ほぼ同じ席。もっと言えば妹と行くKinKiコン30日も毎年同じあたりの席という・・・これは一体どういうことなんでしょう(笑)おもしろいこともあるものです。
さて。
久々に大きく変わったなぁと思った今年のSHOCK。
全体的にものすごく綺麗にまとめたなぁという感想を持ちました。
そこここに手が入って、コンパクトにわかりやすくなっていて、ひとことで言えば「洗練」かな。初心者にやさしいSHOCKになったのではないかと思います。わたしは初期の頃の、なんだかよくわからないストーリーも好きだったし、そもそも「型破り」とか「いびつさ」とか「型にはまらないもの」もとっても愛しているタイプなので、その観点からすると、ちょっと残念と思う部分もありましたが、見やすいかどうかということを考えると、圧倒的に見やすくなったと思います。
そしてやっぱり座長はキラキラでした。少し痩せて精悍になったお顔。そして身体。やっぱりオーラが半端なくて、このステージに立っていることが幸せで仕方ないという顔をしてらっしゃいました。
行ってきた友人たちが一様に「美波里さんが素晴らしい」と言ってましたが、確かにとてもとても惹きつけられました。
この舞台の醍醐味の一つに、キャストが変わると役の設定まで変わるということがあります。
この劇場のオーナーという役柄は、かつて関ジャニの大倉くんがやった時は頼りないけど生真面目で一生懸命な苦悩するオーナーだったし、ここ数年の植草くんは父親のような温かさと包容力を持つ方で、よりカンパニーのファミリー度が増したように感じたり・・・その時々の設定を楽しんできました。
今回美波里さんがどのようなオーナーを演じるのかとっても楽しみにしてました。
実際、立ち姿、腕や足の使い方、セリフ回し、なにげないシーンのホッとするような笑顔・・・何をとっても美しくて、流れるようなテンポの心地よいこと。
セリフがとってもはっきりしていて、一ヶ所も噛んだりしなかったし、ムリヤリな感じがするとことは一度もなく。
ものすごいオーラをまとっているのに、緊張感を与えるようなそれではなくて、まるで舞台人としてのお手本のようだと思いました。
その演技からも今は劇場のオーナーでも、以前はブロードウエイの第一線を駆け抜けた凄いだった方なのだろうということが伺われ、そのことが前回までとは少し違う感じ方をかたち作っているのだろう・・・と思いながらお話が展開していきました。
新しいヒロイン役のサントスさんは、以前に物静かな美人タイプのヒロインなのかな?と思っていたのですが、実際に歌い踊り、その笑顔に触れると全然印象が違いました。誰かに似てる・・・と思ったら勝手なイメージですけど「マナカナちゃん」かな。キュートな笑顔とか、親しみやすさがものすごく似てた気がします。
昨年の沙也加ちゃんはヒロインとしての存在感が圧倒的だったのに対して、主張し過ぎない、主役を立てた、あくまでも主役を支えるヒロインという感じかな。
コウイチのことが好きでたまらないというよりは、ヤラともコウイチともほんとに仲良しの幼馴染で、いい意味で遠慮がなくて、お互いに素を見せ合える感じがすごく微笑ましかったです。
例年、コウイチが一番でコウイチしか目に入ってないタイプのヒロインという役?と思っていたのですが、今年はリカはライバルヤラのこともすっごく大切なんだろうなぁという印象を受けました。(あくまでもわたしの感想だけど、笑)兄妹みたいな感じで、リカがヤラに向ける仕草とか視線がすごくやさしかったように思いました。
そして、そのせいなのかもですが、「恋するリカ」のイメージはちょっと薄めだったかも!?(あくまでもわたし比ですけど、笑)
歌もダンスもお芝居も、今年から入ったとは思えないくらいさらっと上手で、あの独特な舞台の中に不思議とうまく溶け込んで見えた・・・
と書いていて気がついたのですが、存在感が薄いのではなくて、それだけバランス感覚が素晴らしくて、舞台全体の中の自分の位置が常にちゃんとわかっていて、その時々にやるべきことがきちっとわかっているという感じに見えました。
「ONE DAY」のコウイチさんとのデュエット部分もとってもバランスがよくて、ハーモニーが重なったところがものすごく自然で素敵でしたよ。
わかりやすく言うと、沙也加ちゃんの圧倒的な存在感は1+1=∞な感じの存在感でしたが、サントスさんとの歌はふたりが溶け合って素敵なONEをかたちづくっているようなそれでした。
ライバル役の屋良くんは、前回この役をやった年は、やけにギラギラしてとんがった、それこそ設定にぴったりの、どこまで行ってもコウイチに届かない焦燥感を募らせてるライバルだなぁと思ってましたが、今回は前回とはまた全然違った印象を受けました。
全体的に、ダンスは言わずもがな、歌もお芝居も磨かれてものすごく洗練されてました。
以前は愛情を求めているのに近づくと唸り声をあげる捨て猫みたいな印象で見ていたのが、今回は手入れの行き届いた、でもプライドが高くてかわいくできないペルシャねこみたいな印象を持ちました(わかりにくくでごめんなさい、笑)
ただ、技量が優れていたせいか、コウイチに届かない・・・と常にキリキリして焦らなくてはならない背景があんまりよくわからない感じはしたかも。
いっそのこと心は弱いけど、力としては対等にもなりうるライバルで親友で・・・みたいな設定に変えちゃってもおもしろかったかも?
わたしが最もショックだったのは、あちこちで言われてますが墓場のシーン、「インザセメタリー♪」のところがなくなっちゃったこと。
観劇する前にネタバレを読んでこのことを知ってましたが、やっぱりこのシーンが大好きだったので悲しかったです。
毎回帰り道はあの名曲「夜の海」を差し置いて(笑)この歌ばかりが頭の中をぐるぐるして「うざーっ!!」と思うくらいなのですが、そのうざーっがない寂しさ(かなりひねくれてるな、笑)
仕方ないので、自分で歌いながら帰りました。今までの長きに渡りの名シーンへのリスペクトをこめて(笑)
でも、ここでセメタリーの代わりに入った「Dead or Alive」もすごく練りに練られているのがわかり、とってもよかったです。
一度目にそばで見た時よりも、むしろ2回目に後ろからフォーメーション込みで見た時の方が感動しました。あのシーンは群舞含めて圧巻なんだなぁと思ったのです。
どうもそばで見ているとコウイチ氏ばかりに囚われて、彼がステキだったことしか覚えていないという残念な脳みそ(笑)
ショックといえばもうひとつ。石川直さんとの太鼓のシーンが短い!!
これもショック過ぎ。
ここが眠くなる最大のポイントなんて言う友人もいたので、わたしくらいかもしれないけど、あの走り回りながら直さんと太鼓を叩きまわるシーン、和太鼓の様式美や流れるような動き、腕の筋肉とか(笑)いろいろと好きなところがあったのですが、すっごく短い集中したシーンになってしまって、わたし的にはこれがすっごくショックでした。
でもその代わり、屋良氏の見せ場でもあり、コウイチさんの見せ場でもあるコウイチとヤラが二人で太鼓をバックに踊る新曲「Mugen」が入って、劇中劇の中のヤラとコウイチ、どちらも一歩も引かず、呼吸ぴったりな動きや舞い、リズムにしばし呆然と見入りました。
このシーンが一回目の観劇の時目の前だったのが、今思えば宝もののような記憶です。
ここの二人はまるでバディーのようで・・・紆余曲折を経て本当の信頼を取り戻した二人の気合の入った熱演で、なんだか心を打たれるシーンだったなぁと振り返っています。
(さらに告白すると、バチを振り上げる時のコウイチ氏の筋肉に猛烈に惹かれて顔よりもむしろ筋肉を見てたかも、笑)
でもそれはそれとして・・・もっと直さんとのシーンも見たかったので、素直にそう書いておこう(笑)
でも、全体としては、2部の流れはずっとずっとコンパクトにわかりやすく、初めて見る人にやさしい作りになったのではないかと思います。
次から次へと流れがすごくよかったし、特にシェークスピアの部分が新鮮で面白かったです。
特に心を惹きつけられたのは、リチャード三世の衣装を来た屋良くんとコウイチさんが二人で交互にセリフを言うところで、うっわぁおもしろい。でも断然心情が伝わりやすいとドキドキしながら見てました。
このリチャードのセリフを言うコウイチ氏はとびきりワルイ顔をしていて、鳥肌ものでした(笑)わたし、多分「お美しくてご立派で」なコウイチさんより、すごく強そうでほんとは弱さと闘っているコウイチさんとか、とびっきりワルイコウイチさんを見たい気がします。ヘンタイじゃないの?と言われました。そうなのかしら?それでもいいや〜(笑)
そういえば、一見穏やかでふわふわしているサントスさんが、シェークスピアの柩のシーンですごいセリフを言った後、激しい高笑いをするのですが、ずっと笑顔で穏やかな印象に見えていた彼女の中の、たぎるような激しさを見た気がして、ここは彼女に釘付け。ワクワクしました。
ここで始めて激しさを伴う彼女のお芝居を見て、さらに全体的なバランスに気を配ってらっしゃるのだろうと実感したというわけです。
一番近いので、ついつい昨年のと比べてしまいますが、昨年はどうしようもなくコウイチ、リカ、ウチに感情移入してしまって、思わずうるうるしたのを思い出してならないのですが、今年のSHOCKでは劇中劇の方が断然好きで、劇中劇の部分、劇中のショータイムの部分に強く心惹かれました。
フライングは昨年たまたま歌舞伎や他の方の舞台でもちらっと見かけたりもしましたが、コウイチさんのフライングは圧倒的にカタチが美しくて伸びやかでした。空中でのポジションが断然美しくて見とれました。
傘のフライング、初期に比べてなんて洗練されたこと。最初に見た時にメリーポピンズなんて思ったのがウソのようです。動きがものすごく自然になって、そしてとっても美しい。
それから、やっぱりジャングルのところがすっごく好き。それとHighterもすごく好きだったけど、一曲だけあげるならSolitary派かも。
演出含め、やっぱり好きだなあと再確認して帰ってきました。
美しいと言えば、日舞の時の屋良さんの動きの美しかったこと。指の先の先までしっかりと神経が通っていて、ドキドキしました。
このシーンはもっともっと見ていたかったです。
ここ以外のシーンでも歌声も、ダンスも、以前にライバル役をやった時と比べるとものすごく力をつけていて、さすがトラビスの秘蔵っ子と言われるだけのことはある・・・と思ってしまいました。
次は岸谷さんの演出で主演の舞台が待っているそうですが、外部での舞台を踏んでさらにパワーアップするんじゃないかな。今後の活躍も楽しみです。
そういえば、今回から岸くんと山本くんがかなり大事な役を任されていて、ふぉーゆーの誰かがこのあたりのポジションの役をやるのかな?と思っていたので、正直最初びっくりしました。
特に岸くんは一度目に見た時はかなり若くて、きっとまだそんなにキャリアを積んでいるわけではないなというのがはっきりとわかったからです。ジャニーズによくある、いきなり「放り込まれた」感じがして、きっと大変なんだろうなぁ〜とちょっと気の毒に思えたりもしたのですが、二度目に見た時は、ああ、才能があるから、あえてここに放り込まれたんだろうなぁと思いました。
明らかにスポンジのように、どんどん吸収している感じがあったし、山本くんとのツーショットを見て、全然違うのですが、若かりし頃のKinKiポジ的な期待のされ方?なんて言葉がちらっとよぎったりもしました。
ヤラ氏のソロで途中から歌ったソロ部分も魅力的だったし、ダンスもどんどんうまくなってて、彼もまた将来のスター候補生かも。
山本くんは、コウイチさんのソロコンに行った友人たちから、いろんな話を聞いてましたが、今回のSHOCKでみんなが、、そしてコウイチさんが彼のダンスを褒めるのがよくわかりました。魅力的でした。そしてジャニーズの王道的かわいらしさプラス超天然で謎!?な側面もあるんですってね。そりゃ、話題にもなるってものです。
いずれにせよ、若い二人が次世代へ繋がる期待の人材であることは間違いないんだろうなぁと思いました。
昨年も思ったことですが、SHOCKはこうした「ジャニーズのゆりかご」的な役割も担っているのだなぁと思います。
一方でふぉーゆーの安定感ったら。本当に安心して見ていられました。彼らがいれば、きっとこれからもSHOCKは大丈夫・・・と心から思えました。
そして受け継がれていく大切なフックの係!!フライング直前の福田くんの「ぽんぽん」の真剣な顔に、座長もでしょうけれど、わたしもとっても安心感を感じました。
コウイチさんが自由になることばかりではないだろうし、たとえばキャストにしたって演出にしたって、多少の意見はできるにしても、毎年自分で決めたものではなく、与えられた条件の中で、それでもお客さんの期待を裏切らないものを作っていくのは至難の業なんじゃないかと思います。
そういう部分が時々胸がぎゅーっとするところで、舞台のストーリーもまた、現実と多少交錯したり錯覚したりする部分もあって、見終わったあといつも心がシーンとする部分が残ってしまいます。
今年は華々しく1000回を数え、ますます各方面から「立派だ!」「凄い!」「素晴らしい!」と賞賛を浴びたことで、よけいにきつい「縛り」やムリをおす場面ができなければといいなぁ〜なんせ代わりはいないんだから・・・なんてちょっとせつなく思ったところもあり〜の。
それでも何よりご本人が本当にあのステージの上にいるときに生き生きしていて、心底楽しそうなことにぎゅっとしたり。
いろいろな思いでいっぱいになりましたのことよ。
この舞台での表情を見て、KinKiコンの時のほんわかした無邪気な表情を思い出すと、この人にとって両方があることがいいバランスなのだろうとも思いました。
かなり雑多になってしまいましたが、感じたとおりを書きました。
わたしの今年のSHOCKはおしまいですが、十分に満足です。
ウワサによれば梅田には内くんご登場だそうで。
内くんのライバル役もステキですよん。多分に心を持っていかれ系です。
ライバル役なのにどこか愛おしくてならない、不器用でやさしい大型ワンコのようなライバル役だったので、始めて大阪で見られる方は乞うご期待!!
博多、梅田と続いてゆくSHOCK。座長が怪我なく、笑顔で楽日を迎えられることを心からお祈りしています。