ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 ONE DAY

先週、関西のお友達から「ONE DAYのリカとコウイチのハモリ部分を一緒に歌えたら楽しいのになぁ〜ハモりの音って聞き取れるもの?楽譜にするのってむずかしい?」という話をいただきました。
昨年堂本兄弟で沙也加ちゃんとコウイチさんがデュエットで歌ったあの曲です。
この曲はEndless SHOCKの屋上のシーンで歌われるのですが、わたしもこの歌は大好きです。ここ最近、声量が増し安定し、歌の表現がすごくオープンマインドになったと感じている、コウイチさんの歌声がとっても際立つ歌だと思います。
昨年の沙也加ちゃんは、ぐいぐいスターなオーラと類まれな表現力を持って迫ってくるとっても素敵な歌声で、彼女がこの歌を歌うのを聞いた時には「どんな未来が」の「が」の一文字にも、どれだけ万感の思いをこめられる人なんだ・・・と感動した覚えがあります(笑)
今年のサントスさんもとても美しい歌声と、控えめながらもきっぱりとした表現力。離れそうな背中を必死で追いかけてる、淡い恋心と尊敬の間で揺れ動いている感じが1曲の中にとても濃く出ていて、とても素敵なシーンになっていました。
幸いにも堂本兄弟の音源もあるし、自分でも今年のリカとコウイチが歌うこの曲を聞いてきたばかりで、まだ記憶に新しくもっといっぱい聴きたい気分だったので、いろいろとやってみようかしら〜と思い立って、さっそく楽譜を作ってみました。

できあがった楽譜はあえてぼんやりと載せますが、こんな感じです(笑)
もちろん舞台では毎日流れてますが、正式に音源化されているわけではないから、多分楽譜にはなってないし、歌詞カードもないですよね〜
だったら、こんな素人楽譜でも(笑)それなり友人の役にくらいは立てるかなぁと。
そして、この作業に必要以上にのめり込んだのは、下の日記にも書いたとおり「くさくさしていた」からですが(笑)結果的にとってもいい気分転換になりました。
ネガティブに満ちていた心の中が「ONE DAY」の素晴らしくポジティブな世界観に感化されて、どんどん霧が晴れるように心も晴れてきましたよ(笑)
かっこうの気分転換の材料をくださって、Mさん、ほんとにありがとね!!また遊んでやってくださいな。
ハモリ部分だけでもよかったのですが、全部起こしてみようと思い立ったのは、うちのピアノの大人の生徒さんの中に、コウイチさんファンという方がいらして、この方にもこの楽譜をあげて、できたら教材として使いたいと思ったからです。
原キーだとシャープが4つ。(下の画像では4つ目のシャープのところは見切れちゃってます、笑)ホ長調です。生徒さんはシャープが多いだけで、楽譜を見たくないというタイプの方なので(意外とこういう方は多いですよね〜、笑)コウイチさんというエサ(失礼、笑)で積極的に譜読みにトライしていただこうという魂胆です(笑)
そんなわけで、付録としてハ調移調版もつけてあります。最後には原キーだけで音を取り、弾き、歌えるようになることが最終到達点・・・のつもりです(笑)
何度も何度も聴いては書き起こしていたら、アネがやってきて「おかあさん、なんて空間認識能力がないんだ!!」と笑いました。わたしもそう思います。

たとえば
「『この空間に8個音符を入れたい』と言う時に、どうして最初の4個をそんなに大きく書いてしまうの!?」とか。
「音符の大きさが全部違うよ!」とか。
「もうちょっとせっかくだからちゃんと定規を使うよ!」とか。
そして本当にリズムが合ってるのか、一緒に書き写した歌詞が正しいのか、現時点では確かめる手立てがないわけです。そんな超アバウトな!!(わっはっは)
まあほんとは笑い事じゃないところですが、この際そこは勘弁していただくとして・・・
一番面白かったのは、まがいなりにもリズムや音は意外と早く出来上がったのですが、リカが歌っている歌詞が一箇所どうしても聞き取れず。あまりに何度巻き戻してもわからないので(笑)なんで?と心底びっくり。
とうとうわからないまま楽譜の方はクエスチョンマーク付きで友人にすでに送ってしまったのですが、あとでネットでブログ検索をしてみてわかりました。
ちなみにどこが聞き取れなかったかったかと言うとコウイチの「心配なんてしなくていい」とかぶるように歌うリカの「『不安なの』 変わらないで」のところ。
わかってしまえば、もう「不安なの」としか聞こえないわけですがどう聞いても、「なんなの」とか「あんなの」としか聞こえず。
コウイチに対して「なんなの」「あんなの」ってなんだ?コウイチを馬鹿にしているわけじゃないだろうに!?とか思っていた間抜けなわたしが面白かったです。
さて。
この話題には別途もっと詳しく触れたいと思いますが、先日旅のチカラという番組で、ペルーに移民された日系の方々の心に触れました。
番組に出てらした日系2世のアルベルト城間さんのお母さまは、異国で暮らしながらも、日本の歌が大好きで、歌詞の意味もろくろくわからないまま、ローマ字で大好きな日本語の歌の歌詞をたくさんノートに書き写しておられました。古いノートにたくさん書かれたローマ字の文字。「横浜たそがれ」「長崎は今日も雨だった」意味もわからず書き写されたのだそうです。
そしてその作業をお母さまから受け継いだアルベルトさん。アルベルトさんはそのお母さまの「君といつまでも」が原点だとおっしゃる、この歌をきっかけに日本の歌に心を奪われ、のめりこみ、そのことが日本で歌手になられるきっかけとなったそうです。
その番組を見ていて、ああ、わたしも小さい頃、好きな歌をノートにいっぱい書き写していたなぁと思い出しました。
楽譜にしてみたこともあったなぁと思い出しました。
今のようにネットで検索すれば歌詞がなんの苦もなく出てくる時代ではなかったので、どんな曲も心に残そうと思えば自力で書き写したりしたものでした。
または音のすご〜く悪いテープや針の飛ぶようになってしまったレコードも、擦り切れるまで何度も何度も聴いてた頃のことを思い出しました。今日常的に思っている「テレビで歌わないかなぁ」「マスコミで取り上げてもらえないかなぁ」なんてことは思いもせず、ひたすら持っているちょっとの音源や記憶を反芻し、うたい、心に刻み付ける。それだけで十分楽しくしあわせな日々でした。
そうそう、そうやって聴いているうちに、深く深くその曲を知ることができたし、今よりもずっと生活のそばにいつだって音楽があった気がしたのです。
そんなことを思い出すきっかけとなる番組があって、そしてたまたま向き合うことになった「ONE DAY」があって、そして何度も何度も音を聞き、歌詞を書き写し、リズムを拾い、歌ってみたりリズムを取ってみたり、ピアノで鍵盤を叩いて間違い探しをしてみたりもしました。
そして実際にできあがった楽譜を見ながら、兄弟の音源を聞きリカになってコウイチと歌ってみました(笑)
若者たちの純粋な夢。芸に対する真摯な姿勢。純粋でくもりのない、コウイチにまっすぐ向かうリカの心。その気持ちを思いやりながらも、まっすぐに前だけを見ているコウイチ。
繰り返し繰り返し触れたせいか、気がついたら自分がリカの気持ちにのめり込んでいて、遠くに行ってしまいそうなコウイチを思いながらとてもとてもせつない気持ちになってみたり(笑)
この曲が生まれたのはまだまだ最近ですが、作り手、歌い手さんたちのどれだけの思いがこもって作られているのかが少しだけ理解できたような気がしたし、何よりその気持ちにちょっとは寄り添えたような気持ちになれたのがうれしかったです。
ある意味、さらっと舞台で見ただけでは生まれなかった感情が次々沸いてきて、そんな自分の感情と向き合いながら清書していく作業はとてもとても楽しかったです。
ああ、音楽が趣味でよかったなぁとひさびさしみじみと思いました。

たとえ 闇に包まれて 先が見えないとしても 怖がらないで いつだって
心が呼ぶ仲間たち 同じ道を歩いている
揺るぎない この思い 信じて行こう

輝いたはばたいた この街で はばたいた夢がある
迷わずに 思いを重ねよう 
そして ひとつになれば きっと夢は叶う

何度も何度も噛み締めるように歌詞を感じながら歌ってみたら、なんだか見たばかりの舞台の感想までもが変わりそうな気がしました。
今年はあと一回観劇の機会がありますが、より細かいところをいっぱい感じてきたいと思いました。
先週の観劇で思い出されるいろいろな場面さえも、よりくっきりとした輪郭を見せるようになってきた気がします。
そんな話をさらっと絡めつつ、3日のSHOCKの感想も別途書けたらいいなあと思っています。
生徒さんには来週のレッスンで渡す約束になっているのですが、喜んでくれるといいなぁ。