ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 新しい生徒

先日今年擁護施設に就職してピアノ教室を卒業した生徒のMちゃんから突然メールがきました。
「友達がピアノの先生を探しています。レイン先生を紹介したいと思っているのですが、勝手に彼女に先生のメアドを教えてもいいですか?」というのです。
実を言うと、Mちゃんも、ずいぶん前にうちの生徒だったRちゃんの紹介でやってきました。
そうやってやめちゃった子がうちの教室のことを気にしていてくれて、習いたいという友達に「いいとこ知ってるよ!!」と言ってもらえるしあわせ。ああ、ありがたいことだなぁ。
さらに仲良しさんに紹介してくれるって言うくらいだから、彼女たちがうちに通ってきた日々もきっといい思い出なのよね?そうだといいな。
もちろんわたしにとっては、すでに教室を卒業したどの子との思い出も宝物なのですが・・・
現役の生徒たちとは楽しいことばっかりとは言えないことも多々ありますが、過ぎてしまえば全部がいい思い出・・・それは経験上とってもありがたい真理です。
さて。
その日のうちにメールがきて、社会人一年生、幼稚園にお勤めのKちゃんがおためしレッスンにやってきました。
この子たちはみんな同じ年で、オトートと同学年です。
うちの子は大学3年生ですが、短大や専門学校に行った子たちの中には今年就職したばかりという子がたくさんいます。
Kちゃんもそんなひとりで、お勤め先の幼稚園までは自転車で20分。雨の日も風の日も自転車で通っているんですって。
やってきたKちゃんは、楽譜ファイルの裏表紙のところに園児からもらった絵が挟んであって、その絵には「かいでせんせいへ」と書いてありました。
彼女の名前はかえでちゃん・・・なのですが、この「かいでせんせい」と園児が書いてくれた紙は目下のところ、彼女の一番の宝物なんですって。
そして笑顔のかいで先生の絵。この絵を見ていると彼女の先生っぷりが伺えます。もう満面の笑顔なの。きっと日々一生懸命保育に取り組んでいるんだろうなぁ。
持ってきてもらった、今弾いている楽譜たちにはたくさんの書き込みがあって、彼女がとっても真面目に保育にもピアノにも取り組んでいることがよくわかります。
童謡から園の歌、生活の歌からBGMとして用いる子どもたちが大好きな曲たち。
本当はドレミを付っちゃいけないと思うんですけど、どうしても和音がとっさに読めなくて、こんなの作ってるんです。
と見せてくれたのはまったく同じ楽譜を2種類のノートにしてある楽譜集です。
片方にはドレミが付ってあり、片方はまっさらな楽譜です。
ドレミが付ってある楽譜で練習して、途中からドレミが書いてない楽譜に移って、最終的にはドレミが書いてなくても弾けるように、そんな練習をしているんですって。
なんて勤勉な!!ドレミを書き込むだけでもきっと大変なんだろうなぁ。
まずはソルフェージュをやらなくては。
そうすれば、あっという間に楽譜が読めるようになって、そのうちノートは1冊で済むようになるよ!!
と言ったらものすごくうれしそうにしてました。素直な子だなぁ。
そして彼女はにこにこしながら、急ですけど、来週から土曜日にお願いしてもいいですか?と言い・・・
あっという間にKちゃんがうちの生徒になることが決まりました。
とてもとてもうれしいです。