ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

変わったかたちの石

(この日記をしばらくトップにあげておきたいので、次の日記も書けるようなら、今日はいつもと違い、下へと付け加えていこうと思います。)

変わったかたちの石(初回盤)(DVD付)

変わったかたちの石(初回盤)(DVD付)

変わったかたちの石(通常盤)

変わったかたちの石(通常盤)

フラゲしたにも関わらず聴く方に夢中になって、そういえばまだ感想を書いていませんでした。
ラジオで初めて「変わったかたちの石」を聴いた時から、この曲の虜になったことはすでに日記に書きました。
この日の日記です。
あの時はまだラジオ音源でしたが、その後ライブで3日間連続で聴いて、ますますこの曲への親しみが増しました。
ラジオ音源から、CDを飛び越えていきなり生歌で聴けるというある意味とても贅沢なことになったわけですが、生歌の説得力はやっぱりすごいなぁというのが正直なところです。
どんなに音源が完ぺきに作られていても、やっぱりKinKiさんは生がいいです。それは絶対にそうです。いつ何時でもそう思います。
ライブでは今回これでもかこれでもかとタイプの違う大好きな曲たちがやってきて、もう出尽くしたに違いないとすら思っているアンコールの最後の最後にこの曲が歌われていました。
変わったかたちの石」は、たとえるなら…おいしいお鍋の最後、いい加減おなかいっぱいなのに、食べ始めるとさらっと胃におさまってしまう雑炊のような1曲でした(笑)
胸に沁み渡るようなやさしい曲。聴き終わると心がぽかぽかしてきます。
決して派手ではないけれども、遠くの方に小さく見える灯台の灯りのように、毎回とても暖かくやわらかな気持ちを運んできて、ライブが全部終わったあともやさしい余韻が残りました。
初回盤の特典のPVは物語になっていて、この曲らしいスト―リー展開です。PVの中ではKinKiさんの動きが少なくて、妖精ポジション?という感じなのがちょっとさびしい気もしますが、いつかまた、おもいきりふたりに動きがあるPVもあったらいいな。
ライブの時の印象としては、つよしさんもですが、コウイチさんがいつにも増してこの曲を気に入っているように見えました。
今のところ、歌番組でのプロモーションがないのがとっても残念に思えてならないのですが、ふたりがそれぞれにJwebで新曲について語ってくれたのもうれしい出来事でした。
諸事情あって、このタイミングで全力でもってプロモーションするのはかなりムリがあるのかもしれませんが、せっかくこんなに素敵な一枚に仕上がったのだから、ゆっくりと火がつくようなロングラン的な売れ方をしたらいいのにな〜希望をこめて言っとこ。
たとえば「みんなの歌」とかで毎日かかったらいいのにな。中学校のコーラスフェスティバルとかに載っちゃう曲になったらもっといいのにな!
特にこの歌に関しては一過性の流行や目先の枚数に捉われず、長〜く歌われ愛される曲になるといいなあと思います。
表題曲以外では、最初5回くらい聴いた段階では「ユキムシ」の虜になりました。
ふたりの高音がとても美しくて、さらにメロディーの上をとるハーモニーが絶妙で、まずはふたりの声に中毒したかのようにずっと聴き続けていたくなりました。
最近はふたりの声が溶け合い過ぎて、どちらの声がどちらの声だか、たまにご本人たちにもわからなくなるそうですが(笑)この曲ではふたりの声質ははっきりと違っていて、でもどちらの声もとてもステキ。
つよしさんが主旋律をとる1番とコウイチさんが主旋律をとる2番では歌い方が全然違うのですよね。
たとえばこの曲においてはつよしさんの主旋律はふわっとやさしくとても繊細です。その上に被さるコウイチさんのファルセットはレーザー光線のように意外と強くてそのお人柄を現すかのようなまっすぐさを持っている気がします。
2番のコウイチさんの主旋律はもうちょっと芯があってストレート。その上に被さるつよしさんのファルセットは包み込むような温かみのあるスイートな声。
これがもう一度ひっくり返ってつよしさんの旋律に戻ると、一番よりもうちょっと強い、きっぱりした歌い方になっていて、ぐいぐい引き込まれます。
そして最後の2回の「笑った」の繊細なこと。ささやくようなふたりのハーモニーがとても余韻を残します。
こうやってちゃんと1曲の中で細やかに歌の表情を変えながら歌っている歌手って昨今意外と少ない気がします。そういう意味でもとても聴きごたえがある曲だと思います。
詞はドラマのワンシーンが浮かぶような、美しい描写がそのまま歌詞になっていて、噛みしめているとドキドキしてきます。
「心情」はあえて言葉にされていませんが、いろいろな思いが次から次へと泉のように沸いてきて、胸がいっぱいになります。
「ただいま」「おかえり」というのが誰なのか、どういう関係のふたりなのか、ひょっとして人じゃなくて「冬」なのかも?…書かれていませんが、深読みしようと思えばどんな風にでも深読みできる感じ。
説明的な詞が多い昨今ですが、こんな風に想像の余地がある曲、わたしはとても好きです。
「ナミダ 空に輝く」はアイドルらしい王道ソングな気がしていて、嵐とかNYCとかが満面の笑顔で踊りながらユニゾンで歌ったら映えそうな曲だなあというのが第一印象でした。
KinKiさんに似合わないという意味ではないですが、最初はKinKiさんの歌声がちょっと綺麗に大人っぽくまとまりすぎているような気がしたのです(笑)聴きこんでいったらそうでもなく、耳に残る感じがクセになる1曲です。
そして聴きこむにつれてこれはKinKi的王道ソングだな!!と思ったのが「輪郭」です。
こういう疾走感があるドラマチックな曲、ライブで歌ったらとっても映えそうです。コンサートの赤い衣装のコーナーの一角にするっとおさまる気がします(笑)
この曲が入っているだけでこのCDがガシっと締まっていい感じになります。
まだまだ聴きこむと感想が変わっていくかもしれませんが、今のところこんな風に感じているというのを日記に残しておこうと思います。
最近はCDって何のためにあるのかな?というようなことをよく考えます。
CDがDVDのおまけのように扱われたり、音源を一度MP3に落としただけで隅っこに追いやられたり、果ては応募券を集めるためのパッケージのように扱われたりしているのを見るととても哀しい気持ちになります。
そんなこんなで、今回のCDはキッチンのオーディオセットの中にしばらく入れっぱなしにして、家にいる時はCDのまま何度でも聴いています。
昔はレコードが聴き過ぎで擦り切れたりとかしていました。針が飛ぶようになってもまだまだ聴いたりしていました。
その頃といい歌を求める切実さが変わっているとは思えません。
今年も大好きな曲たちとたくさんの素晴らしい出会いがありますように。