ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 色即ぜねれいしょん

 この色即ぜねれいしょんは夏休みに見に行った映画ですが、心に残ったので、メモに残しておきます。
 原作はみうらじゅん氏で、この映画はみうら氏が高校1年生の時のお話です。
 仏教高校(男子校)に通っている主人公は、スポーツ部に所属しているわけでもなく、ヤンキーにも絶対なれそうにもない、ちょっと気弱で冴えない文化系男子です。
 両親がふたりともやさしくてとっても温かく彼を包んでくれていて、それがどうかするとコンプレックスなくらいなのですが、人知れぬ趣味があって、それはボブデュランにあこがれて曲を作って歌うこと。とはいえ、外で披露するようなタイプの子ではありません。自分の部屋でひっそりと歌を作り歌っています。
 ひとことで言えば、この気弱な主人公の男子が、友人たちと一緒にひと夏の甘酸っぱくてちょっとカッコ悪い経験を通じて、一皮むけて成長していく話なのですが、登場人物がみんなひと癖もふた癖もあるのに、みんなとっても魅力的で午後の一番眠い時間に見たにも関わらず、もちろん眠くなんてならず、喜んで(笑)見ているうちに、あっという間に終わってしまった印象です。
 この年頃の男子の一番の特徴と言えば、やっぱり性的衝動なしには語れないと思うのですが(笑)ある意味そこをまっすぐに書いてます(笑)
 エッチな妄想が暴走しちゃうところとか、女の子へのかわいらしい期待とか(笑)そもそもかなりマジメな子たちが一生懸命動けば動くほどがっかりな展開になっていくむなしさとか…(笑)なんだかとっても彼らに愛着が沸いちゃって、最後の文化祭のシーンなど手に汗を握りつつ応援してしまいました(笑)
 主人公役の渡辺大知くんは実際にミュージシャンだそうですが、最後の文化祭シーンでの歌には素直に心打たれてしまいました。歌のシーンは圧巻です。
 そのほかにも登場人物たちが当時のフォークソングなどを歌うシーンがあるのですが、あとでホームページを見たらみなさん本物のミュージシャンで、歌がうまいはずだ〜と納得しました。
 お父さんのリリーフランキーさんとおかあさんの堀ちえみさんがとってもいい味を出していて、主人公たちを囲む学校の先生やダメダメな家庭教師や島で出会ったオトナたちがみんな根は温かで、まだまだひな鳥という高校一年生を温かく見守っているその姿にもなんだか旧き良き日本を見たような気がして、見終わった後もさわやかでした。
 ただ…島の民宿のヘルパーをやっている皆さんたちの服装がどっかで見たことある!?と思ったら写真で見たことがある大学生時代のオットそっくりだった!!という衝撃があって(笑)オットとのゼネレーションギャップも感じましたのことよ(笑)
 うちは8歳差の夫婦なのですが、そういやあんな感じのフォークソングをギターを片手に時々歌ってるなぁ…とか(笑)あんなCD聞いてたなあとか(笑)うぎゃ、あの髪形は当時の最先端だったのか!?とか(笑)
 どうもそこここに過去のオットが見え隠れして、わたしが小学生だった頃のオットに会えたような、ちょっと面白い感情が押し寄せきました(笑)ああ、ゼネレーションギャップ!!(笑)
 それにしても主人公の純粋さやまっすぐなところにあまりにも惹かれてしまったわたしは、映画を見たあと「みうらじゅん」氏を見ると目がハートになるんですけど(笑)アンタね〜いくらなんでも…とあきれムードでオットがこっちを見てますが、かまうこっちゃない(笑)
 しゅてきしゅてきしゅてき!!(by のだめ)
 また好きな人がひとり増えてしまいました(笑)