ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

[日記][KinKi Kids] Grateful Rebirth 前編 ほか

さきほど、昼食のラーメンを大なべから家族のどんぶりに取り分けた直後に、強い揺れがきて、とてもびっくりしました。
震度4だそうですが、思わず手で食器棚をおさえて硬直してしまうくらい。
怖かったです。

ラーメンがこぼれなくて幸いでした。

そのあと見たブンブブーン、遠藤さんのベートーベンの回は、ご飯を食べながら見たのですが、とてもおもしろかったです。
この番組は、ゲストさんの夢を叶える素敵な番組に進化していて、しかもKinKiも単なるホストに留まらず、ファンの萌えどころも多い、やさしい作りになってます。

ティンパニーに顔をつっこんで終わる楽曲の話は知らなかったですけれども(笑)

このごろ、どんどんブンブブーンのゲストが豪華になっている気がしてうれしいです。

そして最後のところで、新曲「薔薇と太陽」の宣伝がありました。
ふたりがぎゅーぎゅーにくっついて、宣伝をしているというだけの絵なのですが、すっごくしあわせな気持ちになれるから不思議です。

ここのところのいろいろな相乗効果もあるのでしょう!うれしいな。

さて。

今日の話題はこれくらいにして。

やっと宿題提出です!

散々リピート三昧してたのに、なかなか文章にできなかったのは、いい加減な文章を書きたくなかったからです。

そしてのろのろしていたわたしが圧倒的に悪いのですが(笑)タイミングが悪すぎ!

このKinKiな渦に巻き込まれる時期に(そもそもわたしが、誰よりも巻き込まれ、翻弄されてるひとりですけど、笑)
なにも「このタイミングで」書かなくても?なことになってしまったのですが。

まずは「わたしがやっぱりどうしても残しておきたかった」というのがひとつ。

そして、ふぇるまーたにいらしてくださるみなさまの中には、いろいろな属性の方がいらして、このエントリーを待ってます!と何度も何度も言ってくださる方々に背中を押していただいたので!

「遠慮なく、好きなときに好きなことを書いて大丈夫だからね!」と背中を押してくださったみなさま方に感謝しつつ、書くことにしました。

その割に、読み返してみると中身のない文章になってしまったのがとても不本意ではありますが・・・(笑)

一応雑誌を読み返しつつ、自分の感じたことと照らし合わせつつ・・・いろいろ書いてみようと思います。

ちなみに・・・

昨日、一日中このつよしさんのソロアルバムと再度格闘しつつ、言葉を探していたのですけれど、一方で「音楽の日」や「ミュージックフェア」もずっと追っていて、夕方から夜にかけては、わたしの中のKinKi脳がアドレナリンをこれでもかと出して出して・・・
どうしてくれよう?状況に陥ったので一度中断しました。

でも夜中にはまたすっかりと気持ちを切り替えて、寝るぎりぎりまでこのエントリーの続きを書いていましたよ。

自分としては、とうとう本格的に「全部抱きしめて〜君(たち)と歩いて行こう〜♪」な境地にまでたどり着いたなぁという感じ。

どのタイミングで何が来ても大丈夫、たとえ重なったってなんだって、ドンと来い!というヘンな自信をつけました(笑)

とはいえ、散々待たせちゃってるので、ほんとはひとつにまとめて書こうと思ったのですが、とても収まらないので、ふたつになっちゃいました。

ここからは先月リリースされた、つよしさんのソロアルバム語りに特化したエントリーです。

時節柄、ここから先はKinKi語りとは区別して書こうと思ってますので、このエントリーに興味があって、読みたい方と思われる方のみ先へどうぞ。

もしくは、興味がなくはないけれど、今はタイミングがなぁ〜・・・という方は、ブックマークしておいて、KinKi祭りがひと段落したときに読んでいただくというのも「手」かもです。

わたしももうちょっと時期を待って書くべきか?とだいぶ葛藤したのですが、そうやって後回しにして、結局書く情熱を失ったエントリーが多々あることを考えると、タイミングが悪くても「書きたい」が熟した「今しかない」と思いました。

当然ですが、そこになんの意図もないし、思惑?的なこと(笑)もないです。

わたしの中ではどちらが余分に好きというものでもないことをしつこいくらいに言っておきます。

というわけで、諸々理解していただいたうえで、それでもいいよ!という方は続きを読むからどうぞ。

とはいうものの、読んだ方がどう思われるかは自己責任・・・とはみじんも思っていませんので。

書いた中身への責任は、いつだって、すべて書いたわたしが負うべきものです。

なにか、つながりがおかしいところ、勘違い、文章的に誤解を招くようなところなどありましたら、いつでも遠慮なくご指摘いただけたらと思います。


まずはもう一回貼っとこ!

Grateful Rebirth ふつうよし(通常盤)

Grateful Rebirth ふつうよし(通常盤)


最初に言っておきますが、間違っても「どの曲が一番好き?」とは聞かないでくださいね。
今回に限ってはまったくもってひとつを選ぶ自信がないのです(笑)
というか、全部好き!
全部好きなのはいつもという説もありますが(笑)今回はいつにも増して、その感覚が強いです。
結構ジャンル的には振り幅が広いと思うのに、選べないってスゴイ!

そして、そもそも「バンドスタイル」というジャンルに関しては「永遠の超素人!」の感想です。

今回聴き倒してみて、わたしの耳がより拾いやすい音と、わりとスルーしちゃってる(というか、聴きたくてもなかなか聞こえてこない)音というのが明確にわかりました。

特にギターの音が聴き分けられず、従って感想も少なめです。
興味がないんじゃなくて、好きだけど、視覚の力を借りないと、その特徴含め捉えきれないの。

その辺とても稚拙だなぁと実感もしたのですが、あえて誤魔化さず、そのまんまで。

そもそもがつよしさんの声に導かれるように聴き始めたので、ヴォーカルに食いつくのはもちろんのこと。

ブラスの音に食いつきやすいのは、多分吹奏楽をやっていたからだと思うし、鍵盤の音には毎日触れて聴きなれているから敏感です。

一方でわからないなりにも気になってたまらないのがベースの音。

クラシック音楽でもそういう傾向にあるから、単純に「支える音」が好きなんだと思います。

たとえばG線上のアリアとか、パッヘルベルのカノンとか、子どもの頃からとりわけ大好きな系統の音楽は、ベースラインありきで聴いていると言ってもいいかも。

今回のアルバムはミニアルバムにも関わらず、渉くんでしょ、KenKenでしょ、SOKUSAIさんでしょ、森多聞くんでしょ。
なんだかたくさんのご馳走を並べられた気分。聞き比べてみると、ほんとうに楽しいです。

ちなみに・・・

つよしさんはギターマガジンで(笑)・・・にも関わらず?かな。「ベースが大好き。」と熱弁をふるってました。

(ベースの音は)脳みその外っぽく感じる。
「(ギターのように)ど変態やないかこれ」みたいに表立って主張していない分、ミステリアスな魅力として感じている。

個人的には今現在「ミステリアスな魅力がある」と一番思って聴いているのはSOKUSAIさんの音かも。

でも、彼に限らず、どのベース弾きさんの音も好きだし、つよしさんが音楽と人で言及していた「ハマオカモト氏」もまた、最近とても気になるベーシストさんだし。

もっと言えば亀田さんとか、ウエケンさんとか、好きなベーシストさんはとてもとても多いです。

この辺り、とっても共感したので、そう書き残しておこうと思います。


そのギターマガジンでは、アルバムのことを「カオスティックなグルーヴが渦巻く無法地帯」と言ってました。
確かにとてもとても自由度の高いアルバムだなあと思います。

初回盤は5曲で、「T&U」から始まって「Break a bone funk」「偉魂」「ある世界」と来て、最後に初回盤だけの「I've found my voice
」があります。

一方、通常盤の方は「Believe in intuition・・・」から始まって、「T&U」「Paint it,fill it with Love」「ある世界」「偉魂」
「Break a bone funk」「Be grateful」と続きます。

便宜上、最初買ってきたときに、両方をまとめて、プラス先日Misiaさんの星空のラジオでふたりがコラボした3曲を加えてプレイリストにして、全部をシャッフルでずっとぐるぐる聴いていたのですが、ちょっと前に、これでは曲順の意図するところがさっぱりわからなくなるので、一度CDのまま、順番どおりに聴くというやり方に戻しました。

ジャケットを並べてよく見てみると、順番が全然違うのに驚きます。

ひとつとして同じ順番で流れる曲がないというのがとてもおもしろいです。

初回盤のとくべつよしちゃん盤は、ぎゅっとファンクテイストがパッケージされた感じで、ふつうよしの方が曲数が多いのもあるけど、ジャンルとしてもバラエティーに富んでいる感じ。

順繰りに両方何度も聴きこんでいくと、断然「ふつうよし」の方に心惹かれるようになってきたのですが、こっちだと「I've found my voice」」がなーーーい!!!

これ正直に言うと、とっても残念なポイントで。

なぜならば、ファンは普通に両方買うと思うけど、たとえばファンク三昧などで興味を持って、買ってみようかな?と思ってくださった方は、普通、通常盤を選ぶと思うからです。

わたしもそういう選び方をする方で・・・

ちょっと気になる方のCDを購入してみようと思う時、ファンへの遠慮もあるし、ちょっと照れくさいのもあって、ふつうにひとつ選ぶなら、音楽ファンとしては、曲数が多い方を選びたくなると思うのですよね〜

でも、「I've found my voice」は、普遍的とも言える大きなテーマを歌った「エモーショナルなソウルナンバー」(by ギターマガジン)で、人生の年輪を重ねてきた人の心こそを捉える名曲でもあると思うから。

この曲を、妙齢の(わたしもですけどね!げほげほ、笑)FUNKミュージックファンにこそ、聴いていただきたかったなぁ。

わりとつよしさんの音楽は、限定盤にいい曲を隠し持っていて、残念だなぁと思うのは、そんなところです。


さて。


このアルバムのインタビューでは、いたるところで「脳みその外で作ることを心がけた」とつよしさん。

「瞬発力がある音楽の筋肉と考えると、普段からやわらかいほうがいい。」
「作り方もやわらかく。」
「じゃあひとまずやろう」と始められる。

「頭の中で思いついたアイディアも、最終的には脳みその外に出して形にしたい。」
「未知なものは脳みその外で考えないといけないんじゃないかと思う。」
(ギタマガ)

同じことをBARFOUT!では

歌詞も頭だけじゃなく感情で作っているけど、頭の中のことを感情で考えたという感じ。

同時に感情を頭で考えるというやさしさを持った上で、生まれ変わってまた音楽というものを、さらに自分の一部にしていきたいという意志が出てきたんだろうと思う。

「頭の外」と強調しつつも、それを完璧に「がちがち」にせずに、よりやわらかいところに着地している感があって。
妥協はしないけれども、頑固とは違う、しなやかさを手に入れた今の彼を象徴していると思いました。

ここに関して、雑誌側の方(山崎氏かな?)が
「僕が思う大人の定義は、より自分の純粋さの純度が上がっていきつつも、最低限、他者との関係性を保てる、両立できる人」と言葉を返しているのですが、この部分はつよしさんの言いたいことを、とっても上手に親切に伝わりやすく変換してくださっていると思います。

一見すごくむずかしいことでもあるけど、まっすぐに「そこ」を目指している、つよしさんの気概?気骨?のようなものを感じました。


この話の流れで登場したのが意外にも「ジャニーさん話」で、これは長くファンをやってるわたしとしても、とても興味深い話でした。

つよしさんが「ジャニーさんという人はクリエーターなんだな」と再認識させられた5年前の話です。

つよしさんはこんな風に語ってます。

(初めてジャニーさんに会った時)こんなにも純粋な目の大人っているんだと思った。
内面もめっちゃ少年だった。

「(子どもの頭で)大人は子どもを騙すというイメージを持っていた」自分としては、脳みその外で考えないと処理できないほどの衝撃。
「自分であること」をあきらめなければ、僕もこんな大人になれるのかな?と思った。

そして5年前、

僕はこの人がいたから仕事ができているわけだし、この事務所にいたから出会った人がいた。
そんな人たちが近くにいるのだから、自分がやっていることを続けるべきだと感じた。

そこから「ジャニーさん的手法を見習って」だと思いますが・・・

脳みその中で作るようなものは必要ない。
頭の中では処理しきれないような音楽を与えるべきなのではないか?

そのタイミングでFUNKに本格的にシフトチェンジしていったから、今のスタイルには(自分的に)とても意味がある。

人生の法則として、出会うもののすべてにまず感謝し、自分が何をもらうかじゃなくて、何を与えるべきかを考える。
そこで気付き、学び、成長していくことを惜しみなくやる。これがすべて。

後で、1曲1曲の感想を整理している時、ああ!こういうことか!と納得した部分があるので、それについては後で触れます。

「脳みその外」というのはインタビューやラジオでもしきりに言っていた「無垢純粋」にも通じると思うのですが・・・

この「純粋無垢」はつよしさんにとっての理想でありながら、さまざまな事情や、自分の中や外からも訪れるさまざまなわだかまりから、実はなかなか到達しきれないからこその「かくありたい」で。

自分に言い聞かせる意味もあって、繰り返しているのかもしれない?と思ったりもしていたのだけれど。

実際には「そうありたい」と「頭で」思ってしまっている時点で「無垢純粋」から遠ざかってしまっているともいえるわけで。

いろいろな葛藤のほどが伺えます。

でもその場所「純粋無垢に本気で立ち帰りたい」という気持ちはとても真摯で。その葛藤こそが美しい・・・とも感じられます。

また

「あちこち気を使いすぎた結果、(本当にやりたいと思っているFUNKの)本質が霧の中のようにはっきりしなくなってしまった。」と語ってもいました。

「気を使う」というのは、たとえばロック色を入れてみたり、ジャニーズファンにもわかりやすい表現手法を使った結果、だからファンクってなんなの?という状況にも思えたということなのだと思います。

だから、今回は「より純度を上げた」というような言い方をしていて、ああ、なるほどとわたしも腑に落ちました。

BARFOUT!のインタビューでは、このアルバムでは「解放」(あえて「解放」の定義をちゃんと調べると:体や心の束縛や制限などをとり除いて自由にすること。)というテーマを選んだと語っていて。

エッセンスを少しだけ、拾わせてもらうと・・・

自由や解放イコール孤独ともいえるけど、でも、孤独こそが色彩、孤独にこそ色はあるという感覚。

自分が安心だなととか平和だなと思っている場所こそ、逆に、自分にとってよくない場所というか。
鳥かごの中に入った鳥のような状態。

えさはもらえるけど、空は飛べない。

鳥かごから飛び出して自然の木々にとまり、いろんな困難はやってくるけど、飛ぶことこそが鳥の魅力的な部分。

人に置き換えると、人の魅力的な部分って、なにかを創造することだから。
自分の心の中のいろんなものを解放に導いてあげられたらと感じた。

自分で自分が腑に落ちる作業

感謝して生まれ変わる

すべてにありがというと思いながら、生まれ変わっていくような。

作り上げられた自分ではない自分に戻っていくような作業

今、あちこちとことん聴いた耳でこのメモった言葉たちをふたたび読んでみると、ああ、なるほど!ととてもよくわかります。

この辺の感情が「I've found〜」や「ある世界」「Be grateful」そして、このミニアルバム全体に流れる強い意志を作り上げるきっかけとなったのだろうと思うのです。


また「rebirth」ということを語っている時に、とても興味深いひと言があったので、ここもメモに残しておきます。

反対の勢力が並ぶことで、文明は発展してきていると思うんです。
だから自分を発展させたり、アップデートさせていきたいなら、まったく違うことを言う人を自分の横におくことが大切だと思っていて。

みんながまったく同じことを言うのは、僕がさっき言っていた良くない平和や安心ということ。

そこからはぐれて、時代や環境のせいにしたりするのもやめてみたときに、自分は何を思うんだろう?というのもrebirth

こうなのかな?ああなのかな?と悩みながら大人になっていくような生き方が理想。

それをおじいちゃんになってもやっていきたい。

これ、わたしも最近世界情勢や、日本の動きを見ていてとても思っていることで。
すご〜く共感したので、そう書いておきたいです。



後半では、1曲1曲について、もっと具体的で、とりとめもない感想をたくさん書きなぐっているのですが、その前に、このエントリーの最後に「ファンク」について、つよしさんが今回のプロモーションで語っている部分がとても興味深かったので、書いておこうと思います。

幻想かもだけど「FUNK」の尻尾、ちょっとだけつかまえたかも?(笑)(笑)とちょっとだけ感じましたのことよ!

つよしさんにとって、ファンクの本質は「オモロくてカッコイイ。」ということだそうです。

ギター、ベース、ドラム、ボーカルのもつ、いろいろな魅力を合わせて、

めちゃめちゃおいしい混ぜご飯を作れるのもファンク。

この比喩とっても好き。そして実にそうだと思いました。

また・・・

要約ですけれども。

ファンクは音楽にまったく興味がなかった人がほれ込む可能性を秘めてる?
人生の道のりの上にある発見を、ものすごくリアライズしてくれるジャンル。

お笑いであれば、笑いの神さまを持ってるな!ってはなし。
その人がカッコよくてオモロくないと、できないから。こういうところにやっぱり惚れてしまったかも。

ロックはかっこよくしないといけないけど、ファンクは自分から喧嘩を売りに行ってぼこぼこに負けたとしてもめちゃめちゃファンキー。

逆にいや、なんかわからんけど勝てたわというのもあり。

人となりが出る。どっちでも転がれる。振り幅を持ってるジャンル。

こうあるべきがほんとに少ない気がする。

さらに・・・

スライの集団感。ファミリー感について、常々あこがれているというような話を聞きますが、この辺りの話もとても興味深かったです。

ステージに誰かが出てきて、なにかアクションをしたときに、すごく盛り上がるけど、次の瞬間、2〜3歩下がる感じ・・・
そういう連携こそが人生における家族のような関係というか。

親が前に出たり、子どもが主役になったり。

友達が友達を呼ぶ連鎖でできあがった関係。

あたたかいGratefulなムードの中で作られた音楽

ああ、こういう感覚が、今最もつよしさんが大事にしていることで、尊いことなんだろうなぁと思います。
そして見ている側としても、とても平和で、しあわせな光景。

誰も置いてきぼりにならないし、争いごとの気配は皆無だし。

「BARFOUT!」や「音楽と人」で語っている部分の抜粋ですが、今までで、一番わかりやすく、つよしさんがFUNKでやりたいこと、どうしてFUNKがいいのかが伝わってきました。

クレジットに「堂本剛」のみならず「TU FUNK ALL STARS」の文字があるのも、この辺りを意識した「決意の表れ」なのだと思います。

結果的にJ-POPの手法からはみ出した楽曲と思われがちなのかもしれないですが、よりファンクの純度が高まったのを感じました。


となると「自分の内側へ、内側へ深く旅をしていく」というひとり旅の側面とは別に「仲間と鳴らす」「仲間から受け取る」ということが、矛盾せずに、横並びにもなっているということでもあって。


今回のミニアルバムでは、行き詰ったときにメンバーとごはんを食べたり、メールや電話でヒントをもらったり。
理想的な作り方ができたとも語っていました。

彼が理想としている「仲間と鳴らす」が自然にできたそうです。

ここで、わたしが勝手に思い出していたのは・・・


だいぶ前に拓郎さんの番組に出たときに、拓郎さんが意外とスタッフに任せているという話を聞いていた時のこと。

記憶を辿ってみると、確か拓郎さんが席をはずしている間に、あれ?アレンジが出来上がっているぞ?みたいなことがよくあった・・・というような話の流れだったと思います。

当時のつよしさんは、関われることはすべて関わって・・・というイメージが強かった覚えがあって、この時はわりと半信半疑に聞いていたような印象だっだけど。

今回、彼が話していることは、あの時拓郎さんが言っていたことにもつながる気がして。

つよしさん自身、その時はわからなくても、後で「ああ、こういうことか!」と思うことがよくあると言っていたし、あとになってこの時の話が腑に落ちて、そのエッセンスがわかったのかも?

とちらっと思いました。

この辺りはわたしが勝手に想像したことで、事実かどうかはわかりませんけど。

音楽も心の中も、とてもフレキシブルになったと感じたので、そう書いておきたいです。


一方で、音楽と人では『自分の歌がしっかり鳴るアレンジをもっとするべきかなと思っている。』と語っていて、わたしとしては大賛成!!!と声を大にして言っておきたいです。

仲間がグルーヴしている中で自分の歌が鳴っているという考え方もあると思うけどとにかく俺のボーカルをええ感じにならしてくれみたいな作り方もあるのかな?って。
それでいてみんなもグルーヴしたら、すごくいいと思うし!
そういう表現方法を手に入れたい。

それってすごくいいと思います!

なによりもつよしさんの歌声は「稀にみるよく鳴る楽器」だと思っているし、彼のあの天性の表現力とあいまって、その価値のほどは、素人目にもプライスレス、なにものにも替えがたいと思うもの。

その魅惑の「声」を生かさない手はないでしょ!!と常日頃から思っているので、そのことにやっとやっと(笑)ご本人が気がついてくれたのだとしたら、とてもとてもうれしいことだなぁと思いました。

とはいえ、そうしても、そうしなくっても、結局のところ、彼のやり方が、今の彼にとってベストなんだなぁと納得させられちゃうんですけどね。

そして「こうあってほしい」というよりは「好きなように、納得できる道を歩いて行って欲しい」と心から願ってしまうのもいつものこと。

音楽と人の三宅氏は、Editor'sのコメントでつよしさんの音楽の位置づけが、孤独を吐き出す場所から、解放してくれたものへと変化したのではないか?と語ってらっしゃいました。

多くのミュージシャン、それも純粋に音楽を愛する存在との出会いが、彼の心を開き、忘れていた人と繋がることの喜びを与えてくれた。そんな思いの結実ではないか・・・と。

「人が求め続ける自由って、外にあるって思ってた
だけれども本当の自由って 心にある世界だね」

「ある世界」の歌詞ですが、これが象徴的なフレーズだともおっしゃっていて、わたしもとてもそう思っていたので、共感しました。

三宅氏も、仲間と出会い、自分を解放したからこそ、つよしさんが自身を振り返ることができたのではと語っておられましたが、わたしもそうなのだろうと思います。

自分が置かれている立場、その歩み、堂本剛として求められること、以前は足かせとしか感じていなかったそれを、今は素直に受け入れ、感謝すらできる。

それは自分が音楽と言う場所を創れたからであり、そこで得た仲間との絆を、確かなものとして信じることができたからだ。

彼が感じていた足かせは、自分自身で縛っていたのかも?

気付くと足かせも消えていた。

今だからこそ、音楽という翼で、自由に飛ぶことができるのだ。その始まりの作品となった。

実にそうなんだと思います。

「自分を信じて!」というこれまでの発信は、きっと聴き手だけでなく、自分にも言ってきたことなのだろうなぁと思っていたのですが、
「I've found my voie」・・・ついに「核」となる自分を見つけ、道にはぐれることを恐れずに、歩き出したのかもしれません。

わたしもかくありたい・・・こんな時代だからこそ・・・

そんなパワーをもらえる、聴いているだけでパワーがチャージできるアルバムとなりました。

後編はもっと具体的かつ個人的な感想です。