この日記はその3からの続きとなります。
天川への移動の日、わたしは一枚の紙切れを握りしめておりました(笑)
自分で書いたA4の紙。
列車時刻、乗り換えのコツなど、往復の作戦が手書きでびっしり書いてあります。
近鉄奈良駅から10:47分発の電車に乗っていたわたしたちは、西大寺駅に近づくにつれて、わくわくしていました。
平城旧跡あたりが一瞬見えるかなぁ・・・なんて。
ここいら辺ではまだ余裕だったわけです。
ところがところが・・・西大寺駅と目と鼻の先まで来て、突然電車が止まりました。
信号が赤になったとのアナウンス。
関東の鉄道に乗っているとよくあることですが、なぜかここ関西で、近鉄の電車でそれが起こるとはちっとも思っていなかったおバカさんがここに!!(笑)
いやいや、普通にあるでしょ。
ここの乗り継ぎはなんと5分なのです。
そして前の経験だと、橿原線急行は確かホームが違ったはず!
信号が変わるまでの間は多分数分足らずだったと思いますが、この数分はわたしたちにとっては命取りの数分で(笑)
西大寺の駅に着くやいなや、大荷物を持って走る、走る、わたしたち!!
ひえ〜っ!!
結果的に言うと、路線が長い急行同士なので、電車はちゃんと乗り継げるように、次の電車も発車を遅らせて待っていてくれたので、とりあえずホッと胸を撫で下ろすわたしたち。
笑顔で電車を乗り継いで、ほっと一息です。
・・・
でもちょっと待てよ?
ここでは電車が待っててくれて喜んでいるけれども、この遅れは解消されてはいないわけで・・・
次々遅れが引き継がれたら、わたしたちは果たして無事バスに乗れるのか?・・・
再度の「ひえ〜っ!!」を抱えつつ、電車はがたごとと走っていきます。
こうなったら、もうまな板の上の鯉。
電車の中で走るわけにもいかないし、覚悟をきめて、車窓を眺めつつ、のんびり思い出トークなどに花が咲くわたしたちでありました。
確かこの時は「寒い」「遠い」「見えない」・・・の某ライブのことを思い出しておりました(笑)
あんなに寒い思いをしたことはなかったね〜石舞台、別の季節に晴れた昼間に行ったら全然印象が違ったよね?
ほんとに隅々まで見えなかったよね〜げらげら・・・なんて。
もっと言っちゃえば、あの時のライブの音の記憶とかさ、まったくないのがとっても残念なんだけど・・・(涙)・・・なんて話。
こういうライブこそ、ブルーレイにして欲しかったよね〜なんて。
それでもそれでも、過ぎてしまえばいい思い出だよね!
そういやさ、あのとき夕方みんなで明日香近辺をそぞろ歩きしていたとき、ばったり会ったY嬢はお元気かしら?な〜んて共通の友人の話になってみたり(笑)
つよしさんご本人も「心が折れた」とか言ってた覚えがあるけど、寒くさえなければ、あそこまで遭難しそう感は感じずに済んだかも?・・・だよね!?・・・なんて。
長くファンをやってると、いろいろ起こるよね〜げらげら。
さて。
そうこうしているうちに、あっという間に橿原神宮前まで一駅というところまできて、さぁ時計を見たら大変です!!
11時半の近鉄吉野線に乗らなくてはならないのに、乗り継ぎが多分2分もない!!
確か以前に吉野に行こうとしたとき、ホームからホームが遠かった気がするんだよね〜
大丈夫かしら?
一気に不安になるわたしたち。
とはいえ・・・もうやるっきゃないわけで(笑)
というのはこのあたりの電車、一本逃すと次は1時間後?という感じだし・・・
とにかくわからなかったら、すぐに人に聞こうね!と言い合って、駅に着くやいなや、走り出すわたしたち。
幸いにも車内ですでに「吉野線乗り換えの方はとりあえず前の方まで歩いていって乗り換えです!」と初心者にもやさしいアナウンスがあったので、走り出す方向はわかってました。
他にも多分同じ乗り継ぎをする人がたくさんいるのでしょう。
みんな早足で前方へ前方へと人を縫って縫って進んでいきます。
でね、スゴイことに、駅の構内に、ずっとずっとお経のように流れているアナウンスがあって。
血相変えて走っていても、自然と耳に入ってきます。
「近鉄吉野線、○番線。すぐに発車となります。お急ぎください。」
「近鉄吉野線、○番線。すぐに発車となります。お急ぎください。」
「近鉄吉野線、○番線。すぐに発車となります。お急ぎください。」
これをひたすらに、間髪いれず繰り返しているのです。
このアナウンスにほんと、助けられました。
急かされるというよりは、ずっと確認してくれている感じで、初めての人でも間違えずにたくさんのホームの中から、迷わず乗るべく電車が入ってくるホームを見つけることができます。
あとはひたすら急ぐだけ!がんばるだけ!(笑)
そして、たくさんのお仲間さんたちとともに、ぜいぜい言いながらみんなが転がるように電車に乗りこんだ途端・・・ドアが閉まり、電車が走り出しました。
こういうところが奈良はほんと細やかで、とっても親切だと実感するところで。
となりで息を切らしながら乗り込んできたふたり組のおばちゃんたちも、「ああ助かった」「よかった乗れて。」「ダメかと思った!」「荷物も自分も汗でぐっちゃぐちゃ!」と、とわたしたちと同じセリフをただただ繰り返しつつ、走ってきた息切れと、あまりのドラマチックな?展開に笑えてくるのとで、発作のような状態になりつつ、息を整えておりました。
そしてみんな、いつの間にかいい笑顔になってる!(笑)
ハプニング上等!
楽しかったね〜!
それにしてもあのアナウンスすごかったね〜
お経みたいにずっと言ってたね。
でもあれがなきゃ、多分乗り遅れてた!
ほんっとありがたかったね〜
いつもなのか、たまたまあの時だけだったのかわかりませんが、本当に本当にあのアナウンスに助けられました。
心から感謝です!
そんなわたしたちが感動に浸ったり、自虐的に笑ったりしているうちにも、電車は着々と吉野方面へ運んでくれます。
がたんごとん進むにつれて、どんどん山がちになっていきます。
というか、わたしたち自身が山の中に分け入ってきている実感。
わたしは山で育った子なので、こういう風景の中にいると思うだけでとても安心します。
こんなところを電車が走っているのもちょっと不思議なくらい、周りの景色が山でした。
そしてやっと下市口駅に到着したのが12時1分です。
ここからのバスも一時間おきなので、一本逃したら大変!まさしく「地獄表」(タモリ倶楽部参照、笑)なわけですが、バスの発車時刻は12時20分。
ああ、間に合いました。
よかったです。
数々のハプニングにも関わらず、無事に到着したことを感謝しつつ・・・
ところがところが、この駅でもっとスゴイことが起こるのです。
人ってほんとに素敵なものだなぁと思うエピソード。
この日は本当にそんなエピソードばかりの一日でした。
そのことはちゃんと書き残しておきたいです。
そして最後にちょっとだけおさらい。
時刻表は変わっていくものでしょうし、今回の場合はこうだった!というだけ、さらにハプニングを考えると、もうちょっと余裕を持つプランがよかったかもですが(笑)一応書き残しておきます。
ちなみに、某スマホアプリでもこの方法が最適・・・と出ていたものです。
参考まで。
10:47発 近鉄奈良発(近鉄難波・奈良線快速急行 大阪上本町方面 神戸三宮行き)
↓
10:52 大和西大寺着
10:57発 近鉄橿原線急行 橿原神宮前方面 橿原神宮行
↓
11:26 橿原神宮前着
11:30発 近鉄南大阪・吉野線急行 吉野方面 吉野行き
↓
12:01 下市口着
12:20 天川方面に向かうバスの発車時刻