ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

2016年6月 奈良旅の記録 その4 番外編 まほろば館さんにて

旅に出る1週間くらい前に、日本橋にあるまほろば館でショコラ嬢と待ち合わせをしました。
今回の旅は手作りなので、まほろば館で情報収集してからどこかでお茶をしながら相談する?なんて話してて。

でも、せっかくまほろば館に行くなら、もうちょっとゆっくりいろいろ見たいしなぁなんて思って、わたしは待ち合わせよりも30分も前にかの地に着いたのでした。

で、いろいろパンフレットを物色していたら、スティーヴさんが表紙にいらっしゃる奈良で行われる音楽フェスティバルのチラシを見つけ、ちょうど時期的にもぴったりだし、熱心に見入っていたら・・・
後ろから受付のおねえさんに声を掛けられました。

パンフレットを渡されて「ぜひぜひ行ってちょうだい!」なんておっしゃるので、
「ちょうどこの時期に奈良に行くんですけど、今回は山の方にいくのがメインなので、見れるかどうかは微妙なんですけど、行きたいわぁ」なんて話をしたら、「山?どこへ行くの?」とおねえさん。

で、「天川にバスで行こうと思ってて、情報収集に来ました。」とついつい余計なことを言ったら、おねえさんが手招きをしてくださり、受付の方に呼ばれました。

そこからあれよあれよという間にパンフレットがたくさん集められ・・・

「何時にどこがスタートなの?」
「パンフレットはふた組でいいの?」
「一緒に計画を立ててあげる!」
と、とんとん拍子にことが運び、いつの間にか、おねえさんも一緒に旅に出るのか?というくらい親身になって話をしてくださってました。

で、ショコラ嬢が到着した頃には、バス時刻表も、現地の地図も一式整えられ、近鉄の乗り継ぎ、時刻案内のサイトも教えていただいてました。

なんて親切なんだ!!

ほんとにただの通りすがりなのに!
まだまほろば館で何ひとつ買い物もしていなければ、ほんとパンフレットを見ていただけなのに!!

すでにここでもう奈良の方の親切パワーにやられ、グッときているわたしでありました(笑)

ここで2人揃ったので、おねえさんが、じゃ、次、時間を決めていこうか!とおっしゃるので、恐縮しつつも、そこからは3人で、この電車がいいんじゃない?乗り継ぎは?あ、待ってね、パソコンで調べてあげるから!・・・と次々と。

途中で、ああ、あのね、下市口の駅からバス乗り場はほんと目と鼻の先よ。

とか。

待合所のそばのトイレに紙がないことが多いから、ティッシュは多めに持って行きなさいね!なんて。

超コアな情報までくださるので、とってもびっくりして、あのう、ご出身はどちらなのですか?と聞いたら、たまたまその日、受付にいらしたおねえさんは、奈良も奈良、ちょうど行こうとしている界隈から遠からずのご出身だったという奇跡が起こっていたのでした・・・!!

そんなこんなで、わたしたちが欲しい情報はほぼほぼいただけて、しかも「山に着いたら、一日目は何をする?」「どこで食べる?」「ここは行ったほうがいいよポイント」まで教えていただいたり、一緒に考えてくださって、ほんと近いうちにお礼を言いに行かなくっちゃ!と思っている今日この頃なのです。

ほんと、この日、この瞬間から、もしかしたらわたしたちの奈良旅は始まっていたかもしれません。

このおねえさんが相談に乗ってくださったおかげで、とてもとてもいい旅になりました。

しかもこちらからお願いしたのではなくて、自然に温かく向こうから声を掛けていただいて、ここまで親身になってくださったわけで・・・

本当に感謝しかありません。

そのおねえさんからいただいた、一番大事なアドバイス

「とにかく人に会ったらとりあえず話しかけなさい!」という話で、旅の記録のプロローグ的に書いた部分で、わたしはこれを「ポケモンゲーム」に例えました(笑)

話しかけなきゃ始まらない!

最初にいただいたこのアドバイス、これは本当に大切な大切なことでした。

奈良の人はみんな暇だから(いえいえ、やさしいから・・・です、笑)声を掛けられるのを待ってるの。
特に山の近くへ行くと尚のこと、人と会うことも少ないからね。

みんな旅の人に純粋に楽しんでもらいたいんですよ。

だから、とにかく話しかけてみて。
そして情報をいろいろともらってね。

ちょっとムリだと思っても、とりあえず方法がないかどうか聞いたり、どうしてもしたいことは、交渉してみることも大事よ。

たとえばバスに乗り遅れてしまうようなことが起きても、あきらめないで。
タクシーの運転手さんが相談に乗ってくれるかもしれない。

誰か人がいたら、とりあえず声を掛けてみれば、いろいろと聞いた以上のことを話してくれるから。

(ああ、その感じはわたしたちにもわかる!と思いました。
本当にこれまでの奈良旅でしばしばそういうことが起こりました。
そして、奈良出身のさんまさんや、リーダーや、つよしさんも・・・サービス精神が旺盛で、聞いた以上のことを返してくださる方々ですよね〜
と考えると、奈良の土地柄、お国柄なんでしょうか。ほんとに素敵なことだなぁ。)


ペンションに着いても、まずどこへ行きたいのか、何をしたいのか、そのためにはどうしたらいいのか・・・なんでもいいから、ペンションのオーナーに相談するのよ?

絶対に親切になんでも教えてくれるから。

土地のことは土地の人。まずは心を開いて聞いてみて。
遠慮しないでね。

天川村に上がってからの「足」を心配しているわたしたちに対しても、自分達でなんとかしようとしないこと。
こうしたいんですが、ムリでしょうか?
なにか手はありませんか?

とりあえず聞いてごらんなさい。

東京にいると、すぐに「こんなことを聞いたら迷惑じゃないかな?」「怒られちゃうんじゃないかな?」と思いがちですが・・・

今回はこのおねえさんのアドバイスがとても沁みたので、わたしたちも人見知りの割には?覚悟をきめて、あちこちでいろんな方と話をしました。

そのことが、この旅の思い出の核にもなったし、少し大げさに言っちゃえば、いつも人との距離感に悩み、びくびくしていたわたし自身の、これからの行く道を示してもらったような気もしています。

人と触れ合うことを必要以上に怖がるのはやめにしよう。
新しい出会いに心を開こう。
予防線を張るのはやめにしよう。

人って本来こういうものだったかも。
向かいたいと思っている道はこっちだったかも。

最近あまりにも世の中が世知辛いから、人をあげつらう世の中になっちゃってるから・・・

心が閉じ気味に推移してしまっていたけれど・・・

見せかけの「多数派」に惑わされないように、道を間違わないように・・・

『気持ちよく歩いて行けるほうの道』を迷わず選び取れるように。

この日、わたしたちは確かに旅の入り口に立ったと感じました。

おねえさんはにこにこと人懐っこい笑顔を浮かべ、「行ってらっしゃい!楽しんできてね!」と行ってくださいました。

ええ、本当に楽しみましたとも!!

さて、次は続きの旅の記録です。