オットは5月に30年来の友達と大峯山登山に行くので、最近トレーニングと言いながら、たくさん小さい登山や街歩きをしています。
一人でも全然行くし、わたしはレッスンがあるしで、あんまりお付き合いはしないのですが・・・
いっぱい歩けるところない?と聞かれたので、じゃ、一緒に上野、谷中、根津、千駄木あたりを回ってみる?と誘い、先日行ってきました。
この日はとても暖かで、ブラウスに薄手のカーディガンくらいで十分。
一応薄手のコートを持って行ったのですが、帰り道までずっと手に持ってました(笑)
わたしは何度か行っているので、だいぶ道を覚えました。
この辺りは大好きな場所がたくさんあります。
歩き始めはやっぱり上野。
画像はありませんが、不忍池の奥にある弁天堂からスタートです。
今は蓮の花はなく、シャワーヘッドみたいな枯れた花が浮かんでいて、オットが持って帰りたいなぁ〜家に飾りたい・・・と後ろ髪を引かれてました(笑)
どうするのよ!そもそもどうやって持ち帰るの?どうやって乾かすのよ!そもそも邪魔だし!!
どこまでも現実的で容赦ない妻に、夢がないなぁと思いっきりイヤな顔をするオット(笑)
最初の画像は上野大仏です。
ここは、上野公園の中にあって、受験の神さまでもあるので、一応会社の面接が決まっているオトートのために?お参りしていこう!ということに(笑)
そうそう。お参りをするところに貼ってあったご真言は「おんころころせんだりまとうぎそわか」でした。
あっ!薬師如来さまのだ!ということで、みんなの健康についてもお参りしてきました。
上野公園の中にあるお寺の前を通ったら、どこも梅が満開だったり、ソメイヨシノではないと思いますが、早咲きの種類なのかな?咲いている桜の木もあって、あちこち花ざかりで春だなぁと感じ入ってみたり。
どこもとてもとても綺麗でした。
最近偶然から道がわかってきたので、上野の音楽堂の横を通り、お菓子屋さんの角を曲がって、スムーズにこれまた大好きな、町家カフェ、カヤバ珈琲さんへ。
この辺りでは、時々ふぇるまーたに寄ってくださるgyuru2さんのことを思い出しておりました。
私信ですが、gyuru2さ〜ん、お元気ですか〜!?いつかお会いしたいです♡
お昼時ちょっと手前くらいだったのですがもう結構な行列になっていて・・・オットは気が短いので行列に並ぶなんてイヤだというかと思ったら、珍しく「いいよ!いいよ!待とう!」と言うので・・・30分くらいは待ったかな?
後で聞いたら、店の前に貼ってあった、ランチのハヤシライスやカレーの画像に心惹かれていたらしいです(笑)
わたしたちはスパイシーカレーのランチを食べたのですが、あんまり辛くはないですが、ちゃんといろんなスパイスが効いていて、とてもおいしかったです。
そしてその後は、どうしても巨木に逢いたくなって、みかどパン屋のとなりのヒマラヤ杉の前を通って根津神社方面へ。
これこれこれ!
この巨木がわたしは本当に大好きなのです。
この日も会えてよかったです。
なんだか古木のそばにいくと、そのふところに抱かれるような気分になって、大地にとっても守られていることを実感できる気がして。
そして、なぜか守られていると思うと、今度はそのおおらかな暖かい気持ちを、周りにおすそ分けしたくなる不思議。
ふと脳裏にうちに来ているちびっこたちが浮かんで、想像の中でぎゅーっってしたくなるような、そんな思いに襲われました。
せっかくなので!?ひとりずつの顔を思い浮かべてぎゅーっとする妄想にしばし浸るわたし。
やっぱり「抱きしめられるより抱きしめたい。」「愛されるよりも愛したい本気で〜♪」なのだ!(笑)(笑)(笑)
その間、オットは周りにいっぱいあるお寺をきょろきょろと見回して、あっち行ってみよう!こっち行ってみよう!と張り切っておりました(笑)
で、通りすがりのお寺にふら〜っと入ってみたり、気まぐれにお参りしてみたりしながら、お散歩は続きます。
この辺りの入り組んだ小道を延々お散歩したのですが気持ちがよかったこと。
路地を入ると思わぬ光景があちこち広がっていて、わくわくしながら歩きました。
たとえば連なる民家の横の小道に古い井戸を見つけたり。
あちこちでネコが気持ち良さそうにお昼寝していたり。
行き止まり?と思ったら、道は続いていて、小さな階段になって別の路地に続いていたり。
アパートの横を通り抜けたらなぜかお寺の敷地に入ったり(笑)
ふと出てきた建物がすっごくかわいかったのでパチリ!
ここは今は営業していないみたいでしたが、すっごく雰囲気があって、しかも通りに面して斜めに立っていて、なんだか一瞬トトロの森に紛れ込んだみたい。
ああ、ここも東京なんだな。
東京にもまだまだこういう場所が残っているんだなぁとうれしくなりました。
多分ですけど、大雑把に言って、東京のイメージを作っているのは、一部の大金持ちの方々と、地方からイメージ通りの「東京」を求めて出てきて、ど真ん中に暮らし、イメージ通りの東京生活を満喫?あるいは苦労はしてもそれこそが東京だ!と思い込んでいる方々な気がしていて。
昔から東京に住んでいる人、あるいは元は転勤族でも、すでに2代目3代目くらいな感じで東京に住み着いた人の暮らしはとっても地味で堅実な気がします。
そもそも家の敷地も普通に狭いし、庭先を彩る草花も、どこも派手なものは少ないけれど、手入れが行き届いていて、とても好ましく思いました。
戦争で焼け残った小さなアパートの連なりは、江戸の頃からの庶民のつつましやかで隣との距離が近い、あたたかな暮らしぶりを思わされるし、江戸時代の屏風絵や絵図に見た暮らしからそんなに離れていない気がします。
かく言うオットは、今現在、東京のど真ん中のマンションで管理人の仕事をしているので、ものすご〜く上の方の層の暮らしというものも知っているわけですが、本当に別世界だと思うことがいっぱいあるそうです。
それもまた東京を形造る1つの景色なんでしょうけれども、それだけが東京じゃないし、わたしたちがこの日見たような下町の景色がすべてでもなくて。
結局は自分にとって居心地がいい景色は、その気にさえなればどこにだってあるし、違うと思い始め、違うという目で見始めれば、もはやどこにもない、あったとしても見えないのかもしれない・・・なんてことを思ったりもしました。
メーテルリンクの青い鳥のように。
ただし、あまりに路地が多くて道が入り組んでいるので、災害時にはとても怖いところでもあるような気がするね・・・とはなしていたら、とても広い防災センターがありました。
消防車が置いてあって、大きな広い敷地があって。
建物がとても新しかったので、震災後に作られたのかもしれません。
こういうものがあるということは近隣住民にとってはとても心強いことなんだろうなぁと思います。
ああ、いざという時のために、うちの近所もいろいろと調べよう。
おっとまた話が逸れちゃった。
根津神社はやっぱりひっきりなしに人が拝みに来ていて、相変わらず気持ちのよいところでした。
こんな風に全部じゃないけど、お花もたくさん咲いてました。
「青銅灯篭」と言って、社殿の前に一対あります。国指定の重要文化財なのですって。
灯篭の上のところがぐるりと竜になっていて、下の方には何対かの狛犬がいて、とても惹き付けられました。
そういえば、この日はいたるところに鳥もいて、こんな風に花を撮ると、一緒に鳥も画面に入っているという現象が!!
春よのぉ〜♪
入ったところとは逆の出口から出て、へび道を通り、根津の商店街へ。
「夕焼けだんだん」を通ってみたり、あちこち歩いて冷やかして回るオットとわたし。
オットはお茶屋さんでぐいのみを買い、さらに商店街を歩いていたら、某お肉屋さんでつよしさんの写真を発見して「ひゃーっ!!」っとなって(笑)
さらにお酒屋さんの店先でコップ酒が買えて、その場で飲めるのを発見して、夫婦で目がハートになったのですが、この日は飲みに来ているわけじゃないからね。むふふ。
いつか絶対、リベンジに来て、まっ昼間から飲んでやる!とオット(笑)
すっごくおいしそうでしたよ。
さて。
最後の目的地はわたし的にはいつも同じで、谷根千を歩くと、どうしても行きたくなるところ。
とっておきの大好きなカフェにオットと一緒に行っている不思議(笑)
ここは谷中の商店街からもほど近く、西日暮里の駅からも近いので、帰るにもとても楽なのですが、なんせたどり着くまでにお酒屋さんや飲み屋さんの誘惑の多いこと!!
喧嘩売ってんのか?とオット(笑)
いやいやいや。被害妄想です!オットよ!!
そして次回は早めに出てきて日があるうちから飲もうと意気込む妻(笑)
そういうことじゃないから!!
げほげほげほ。
お店そのものはとてもいい場所にあって、とっても隠れ家的な秘密にしておきたいようなところだし、やっぱりオットには内緒にしとけばよかったかしらん(笑)
オットもめっちゃ気に入ってしまい、今度一人で本を読みに来たいとか言ってたけど、鉢合わせはイヤよ!頼むよ!・・・とここで言われてもね〜(笑)
ここは西日暮里のほど近くにある小さな隠れ家風のカフェ、花歩さんです。
何度か画像も貼ってるけど。
前回空さんと行ったとき、なぜか店に近づくにつれて般若心経の話になったのも記憶に新しいところなのですが、今回もまた、なぜかオットが急に般若心経の話を始め、ああ、そういえば般若心経のペン字の練習帳を途中でほったらかしていたことに気づいて胸がちくん。
あれ、また続きをやろう。
そして途中まで覚えた般若心経、せめて最後までちゃんと覚えて書けるようになりたいものだ・・・なんてことを思い出したわたしなのでした。
結構三日坊主なことがたくさんあるなぁ。
そしてそれらがすでに忘却の彼方になっている恐怖(笑)
ダメダメだ〜(笑)
さて。
お店について、靴を脱いでスリッパを履いておばあちゃんのお家に招かれたような気分でお店の中に入ります。
「小さい秋見つけた」の歌の中の一場面のような数々の調度品。
お茶の道具や指ぬきのコレクション、ランプ、火鉢。
すりガラス。
しゅんしゅん言う鉄瓶。上がる湯気。
小さくジャズが流れる店内。
一緒に行ったことがある方々が見たら、ああ、そこね!ってすぐにわかることと思われます(笑)
こんなのが座った場所のそばにあって、本当に落ち着くところです。
そしてオットが「あっ!」と声を上げて指差すので、指した先を見たら、なんとさっき不忍池のところで見た、蓮のシャワーヘッド上の枝がたくさん花瓶に挿してあるではありませんか!!
「ほ〜ら見ろよ!」と鬼の首を取ったようなオット。
苦笑いの妻(笑)
お店の方の手作りの林檎のケーキと、ていねいに入れてくださった珈琲はとてもおいしくて。
家族と一緒の気安さもあって、あまりしゃべらず、ひたすらに雰囲気を浸れたのもよかったかも。
たまにはこんな日もいいよね?という一日になりました。