ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 玉置浩二 プレミアムシンフォニックコンサート 2015 -THE FINAL- 12月8日東京国際フォーラム ホールA

久々にふぇるまーたを開きました。
わたしは元気です。
お手紙を書いたり、荷物を送ったり、仕事が忙しかったり、バロンが季節はずれのノミにやられて大変なことになったり(笑)しばらくネットから離れ気味に暮らしていて、いろいろと書きたいことが溜まってますが、まずはこれから。

久々にコンサートに行ってきました。
玉置浩二さんのシンフォニックコンサートです。

もちろん一個人の感想なので、あんまり信用しすぎずにさらっと読んでくださいね。

ちなみに・・・この一連のシンフォニックコンサートの中で行われた香港公演の模様が、1月に放映されるそうなのです。
というわけで、ふぇるまーたにお越しのみなさまの中で、音楽好きのみなさまにはぜひぜひ一度触れてみて!!とお誘いしたいです。
他のテレビ情報と併せて、このエントリーの最後にご案内いたしますね。
東京フォーラムという会場はとても好きだし、今年のシンフォニックコンサートのラストだし、元々わたしはすごく行きたかったのですが、当初、オットが、イマイチ「シンフォニックコンサート」だということにしり込みしてました。

彼もまた熱狂的な玉置ファンですが、どちらかと言えば彼はバンドサウンドが好きだし、ファンキーでガンガンいくタイプの曲が好きなのですよね〜

かと言って、折りしもこの日はオットの誕生日の翌日だし、そんな日に一人出かけるのも気がひけて・・・というわけで、ファンクラブであえてチケットを取らなかったのですが、たまたま友人から譲っていただける話がやってきて、再度オットを誘ったら「行くよ!」というではありませんか!!

彼もまた玉置さんの歌声に飢えてました(笑)

というわけで、彼の気が変わらないうちに(笑)とっとと譲っていただいて、無事参加してきました。

若干付き合ってもらってる?という感じもしたので、早めに行って本屋さんに行って「つるとんたん」でおうどん食べようよ〜♪
終わってからワインバーでお誕生日しようよ〜♪と、くいっと釣竿を投げてみたりなんかして。むふふ。

そんなこんなもありつつ、なかなかに充実の一日となりました。

ライブそのものは使い古した言葉ですが、本当に「極上」。そうとしか言いようのない素晴らしいコンサートで、誘ってくださった友人には心からの感謝を!!

Nさ〜ん!本当にありがとうございました。

さて。

ここのところがたまたま贅沢すぎていて、数年来、常に一桁台の列で見ていたわけですが、今回はB席を譲っていただいたので、2階の真ん中よりちょっと後ろ。

久しぶりにフォーラムAの2階席で見ましたが、ここの2階の高くて広いこと!
上まで上がっていくだけでもいくつエスカレーターを乗り換えたことか(笑)

多分高所恐怖症の方だったらかなり怖いんじゃないかしら?

地震でもきたら、転がり降りたほうが早いんじゃない?とオットに言ったら、それを言うなら「降りる」じゃなくて「落ちるだろ?」とオット。

ちなみに彼は高所恐怖症です。お気の毒さま(笑)

わたしは全然平気だし、高いところに登りたがるなんとやらなので(笑)妙にハイテンション。

それより何より驚いたのが、わたしは一応クラシック系の音楽会に順ずる服で行ったのですが、オットの格好をよく見たら、ここのところの山靴、某Mベルのロゴの入った上着!山スタイルそのものではありませんか!!

この間天川に行ったときは意味もなくワイシャツを着てたくせに〜(笑)

今日に限ってなぜにそれで来たのかね?という感じ。

びっくりぽんや〜!です!!(笑)(笑)(笑)

しかも帰りはシャレオツなワインバーに行こうと思っているのに〜(泣笑)

まっいっか。(結局たいして気にせず、それで済ませてしまうのがわたし、笑)

2階のこの辺りだと音はどんな風に聴こえてくるのかな?マイクは抑え気味かもしれないから、声は通るのかしら?と興味津々でしたが、センター寄りだったのもあり、バランスもとても美しく、声もいつも通り、何の問題もなくしっかり聴こえてきましたよ。

そもそもステージの両脇に大きなモニターがあって、玉置さんはもちろん、ソリストや指揮者も大きく映されていたので、見えないこともなく。

上でだからこそわかったこともあり、上からだからこその感動もあり、その辺はちょっと詳しく触れたいです。

前にも書いたことがある気がしますが、全体として、アンプラグドの音楽はとても耳に優しくて、キンキンしないし、音圧が大きすぎずで、耳が一切ストレスを感じることもなく。

近年、電気を通した音もどんどん好きになっているので、そこにはあんまりこだわりはないと思ってましたが、こちらの方が耳が楽なことは絶対的に確かでした。

そしてあの大人数のオーケストラ、ひとりひとりが創り出す音色の中に入ると、玉置さんの歌声もまた、とびきり美しい音色をした楽器のひとつのようで、両者が溶け合ったときの美しさたるや・・・

うっとりでしたよ。本当に。

前回同じスタイルのシンフォニックコンサートに参加したのは、今年の3月でした。
この時です。

あの時も東フィルでしたが、指揮者が今回は大友直人氏。
彼の指揮は大好きだし、玉置さんとの相性もとてもよさそうだなと思っていたので、一度は彼の指揮の日に参加してみたいと思ってました。
夢が叶ってとってもhappyでした。

曲目や曲順は、先日の香港でのライブの大成功を祝して、凱旋公演という側面もあったのだそうで、かなり前回見た時とは入れ替わっておりました。

前回は一部が安全地帯の曲で、二部が確かソロ曲だったのですが、今回は混ざっていたし、新しい曲も追加されていました。
これらが香港で追加された曲たちなのかな?
間のコンサートに行けていないので、よくわからないのですが、追加された2曲「夢のつづき」と「いかないで」がわたし的「神曲」で、聴いた瞬間から心がふるふると震えて、翌朝になっても頭の中で玉置さんの歌声が鳴ってました。

オーケストラとのアンサンブルが、春と比べて格段に進化していて、心底驚きました。
普段、クラシックが大好きなわたしと、J-POP大好きなわたしは、なんとなく頭の中で自然に住み分けができている感じなのですが、今回はどちらのわたしも大満足。
ふたりのわたしが仲良く手に手を取り合って「よかったね〜」「よかったね〜」と喜び合えるような、そんなコンサートでありました。

玉置さんが歌が上手いのは言うまでもないですが、数年前だったか、何かの音楽祭でオーケストラと共演したときは、正直、コラボすると、お互いのいいところが損なわれるような気がして。
お互いが窮屈そうでもったいないなぁと思ったのを思い出します。

次に初めて生で、オーケストラとの共演を見たのが、サントリーホール
二期会のみなさまやオーケストラとの共演で、さながら異種格闘技のような様相を呈してました。
でもこの時は、あえてそのコンサートの特性上、玉置さんはそのまんまいつものスタイルで参戦していたし、本格的にオケとの共演として挑んだのはこの一連のシンフォニックコンサートからではないかと思われます。

あの時もサントリーホールの時よりずっとオーケストラと馴染んでいると驚いた覚えがあるのですが、今回はそれをはるかに超えていて、びっくりしました。

そもそもオーケストラの拍の追い方と、ポップスのそれは全然違うから、楽譜で言うと縦に拍をそろえるのはとてもむずかしいと思うのに、とても自然にまったく違和感なく両者が揃っていて驚きました。

しかもどちらもちっとも窮屈そうではなく、のびのびと演奏し、歌っていたのがとても印象的でした。

これ、本当に凄いことだと思うのですよ。そんなに簡単にできることではありません。

玉置さんもとても誇らしそうだったし、楽しそうだったけど、オーケストラの皆さんも、指揮者の大友氏もきっとそうだったんじゃないかと思われます。

ステージのみなさまが、みんなみんなとてもしあわせそうだったのが印象的でしたよ。

かと言って、勢いとか感情表現が先にいくような感じでもなく、玉置さんの歌自体は、とてもストイックに、冷静に構築されているように思いました。

自制が利いていて、曲そのものにとても誠実で。
シンガーとして、音楽家としてのさらなる進化を感じました。

一度ファンクラブを解散して、戻って来てからもいろいろあって、客席に空席が目立つこともありましたけど。
ホールが小さくなった時は哀しくてせつないものがありましたけど。

ここのところの玉置さんは、プロの歌い手として、本気で覚悟を決めて人の前に立っているようなところがあって。
神々しいくらいのストイックなオーラを発していて。

今までだって十分に実力を発揮していたと思うのに、まだまだ先へ行くの?また超えてきた・・・と驚かされます。

今回は久しぶりのAホール。

2階にいたので客席が大きく見渡せたのですが、本当に満場のお客さん。
玉置さんご自身もそのことに触れていらっしゃいましたが・・・

ああ、彼はひたすら努力を重ねて、自らの実力でこの場所に戻ってきたのだなぁと思わされました。

わたしのひとつ前の列は小学生くらいの男の子がとても静かに、でも楽しそうに見ていたし、数列前にはロマンスグレーのご老人が、笑顔でいつまでも惜しみない拍手を送ってらして、なんだか一ファンとしてとても感慨深いものがありました。


コンダクターとのアイコンタクトは、むしろ前回の方がたくさんしていた気がするのですが、今回は目を合わせなくてもちゃんと心が通い合っている感じ。

すべての演者がひとつになっているなぁと感じる素晴らしいライブでした。

セットリストをざっとあげると

一部
1.序曲
2.あこがれ
3.ロマン
4.GOLD
5.碧い瞳のエリス
6.夢のつづき
7.あなたに
8.メドレー(MR.LONELY〜メロディー)
9.friend

二部
10.ブラームス ハンガリー舞曲 第一番
11.田園
12.恋の予感
13.それ以外に何がある
14.いかないで
15.メドレー (ワインレッドの心〜じれったい〜熱視線)
16.コール

アンコール
17.悲しみにさよなら
18.夏の終わりのハーモニー


どの曲も素晴らしかったですが、先ほどもちらっと触れましたが、前回にはなかった「夢のつづき」。
この曲が本当に神がかりで、ドキドキが止まりませんでした。

この曲は以前から大好き過ぎる曲のひとつですが、古い曲だし、生で聴ける日が来るとは夢にも思っていませんでした。

なので「これだ」とわかった途端、なんだか泣きそうになってしまいました(笑)
多分ご存知の方もいらっしゃるんじゃないかな?こんな曲です。

この動画バージョンもすごく好きなのですが、この時よりも生で聴いたこの曲はずっと進化していたような気がします。
もう少しテンポが速めなのに、あっさり・・・でもなく。極上のとろみのあるお酒みたい・・・なんて思いながら聴いてました。

この曲ともうひとつ、やっぱりとても古い曲「行かないで」も極上だったのですが、この2曲に共通して、ものすご〜く良質なファルセットがあって。

この方、こんなにファルセットが巧みだったっけ?と思わされました。

「行かないで」の方はかなりファルセットが続くところがあったのですが、地声とはまた全然違う、ふわっとしたとても繊細な歌声で、これもまたとても自制が利いた歌声は、まるで淡雪のよう。

溶けては降り積もる雪景色、ひいては美しいスノードームみたいなものが頭に浮かんで、心がしんとして・・・とてもとても魅惑的でした。

本編が終わり、鳴り止まないアンコールの拍手は、2階から見ていて壮観でした。

亀ちゃんとのドラマがあったり、玉置浩二ショーが始まったりもして、新しいファンも増えたのか、ファン層がとても広がったように思うのですが、老若男女がすごく熱心に拍手を続けるさまは、本気で「もう1曲」を切望しているのが伺われて心が熱くなる瞬間でした。

大友氏と何度も手と手を取り合ってお辞儀する玉置さん。

大友氏もとってもいい顔をされてました。

そして始まった「悲しみにさよなら」はもう何度も何度もライブで聴いているはずなのに、また全然違う一ページが開いたかのように、素敵に聴こえました。

こんな風に誰もが知っている曲で、あらたに感動を与えるって本当に難しいと思うのですが、多分わたしのようにずいぶん前からずっとファンをしている人たちもきっとこの日の演奏に感動させられたに違いないと思います。

そしてそして。

最後の曲は「夏の終わりのハーモニー」。
これまたライブではお馴染みの1曲ですが、ついに玉置さん、完全にマイクを外して歌ってらっしゃいました。

多分ですけど、オーケストラとやっていたら、きっといつかはマイクを外した方がしっくりくると思うようになられるような気がしていて・・・
やっぱり!!という感じ。

前回わたしが見た時は、おなかのあたりにマイクを持っていて、ほとんどマイクが入ってない・・・くらいだったのですが、今回は完全にマイクオフ。

しかもわたしがいたのは2階の真ん中より後ろくらいのところなわけです。

マイクを通さずに歌うことがほとんどないポップス歌手にとっては、相当にハードルが高いと思うのですが、これがものすご〜く美しく響いてきたのです。

心底驚いた瞬間でした。

どれだけ声量があるんだ!ということにも。
こんなに遠くまでその生声で、ちゃんと表現を届けられるんだ!ということにも。

最初にアカペラで歌い出した瞬間から心臓がばくばくしてましたが、途中からオケが入ったらきっとマイクを持つんだろうと思っていたのです。
ところがまったく持たずに最後まで。

強弱も声の音色も一切マイクを通していない生声、生歌なんて、そうそう聴けるものではないと思うわけですが、さらにこの距離!!
これが何よりの驚きです。

ちゃんとピアニッシモピアニッシモに。クレッシェンドはクレッシェンドとして届いてきました。

これは一生ものの宝物の思い出の一ページになった気がしました。

何より玉置さんの歌に対する真摯な姿勢がとてもとても印象に残ったいいライブでした。

2階だからこそ楽しめたことはもうひとつあって、それは照明でした。
前回の上野の時がどうだったかあまり覚えていないのですが、今回上からだったせいか、1曲1曲でさまざまに変化する照明の美しさに心を奪われました。

決して派手な演出ではないですが、曲にベストマッチの、しみじみと心に響く色だったり、光の当て方だったり。
美しいな。素敵だなぁとため息をつきながら見てました。

こういうことを感じられたのもとても新鮮で、得るものが本当にたくさんあるライブでしたよ。

なにより、わたしなんてほんとに裾野の端っこを小さく握ってる音楽者の一人ですけど、こんなに凄い人が、こんなに真剣に新しいことにチャレンジし、本気で音楽に向き合っているのだなぁという感慨。

すごくパワーをもらった気がするし、やる気ももらった気がするし。
なによりずっとずっと追いかけてきてよかったなぁと思いました。

オットもすご〜く感動してましたよ。
その後一緒に飲んだワインが、それはそれはおいしかったです。
美酒 on 美酒・・・という気分でありましたのことよ。


というわけで、最後に玉置さんのテレビ露出情報です。
ご興味がある方はどうぞ。

武田鉄矢のショータイム(NHK BSプレミアム
再放送:12月15日(火)15:00〜16:29

玉置浩二ショー第4弾(NHK BSプレミアム
2015.12/18(金)午後11時15分〜

玉置浩二 DOCUMENTARY 〜故郷楽団〜Concert Tour 2015
SPACE SHOWER TV
リピート放送 12/18(金)20:00〜

玉置浩二シンフォニックコンサートin香港
NHK BSプレミアム
来年1/31 22:50〜24:19