ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 奈良旅の記録 その3

やっと二日目の午後まできました。
まだまだ道は遠いです。

こんな個人的な旅日記なのに、たくさんの方に読んでいただいて、ちょっとドキドキしています。
ありがとうございます。

「行ってみたい!」「行ったような気になれて楽しい!」なんて言っていただけると、とてもうれしいです。

オットはもしかしたら、今月末にもう一度一人で奈良を訪れようかな?なんて言い始めました。
ひとりでじっくり巡ろうかな?なんて言ってます。

妻との経験値の差にちょっとカチンと来たらしいです(笑)

そりゃ、某奈良出身の方に導かれるように、毎年なんやかんや呼ばれてて、そのたびあちこち巡ってるし、年季が違いますからね(笑)
今は彼ごとに関係あってもなくても、奈良はわたしの人生にとっても欠かせない、とても好きな場所になっていますが、思えば遠くへ来たもんだ!

いろんな意味でうれしいご縁だなぁ。
二日目のお昼は清九郎さんでお蕎麦をいただきました。

初めて大阪の友人、リデル嬢にごろごろ水やトロッコ洞川温泉街に連れてきてもらったとき、ここを教えていただいて、みんなでお昼を食べて以来、天川に来たらお昼はいつもここと決めています。

オットはてんぷら定食、わたしは名水豆腐セットをいただきました。
名水豆腐セットは、ごろごろ水を使った冷奴と柿の葉寿司がついている、ここならではのお得なセットです。

オットはそばを食べるならお供は「てんぷら」と思うらしく(笑)いつもてんぷら定食を頼む傾向にあるのですが、てんぷらがたっぷり乗っていて、とてもお得な感じでした。

お店はすごく混んでいて、次から次へと空いた席へ人が入ってきます。
駐車場もすぐにいっぱいになるそうで、わたしたちは知っていたので、目の前じゃなくて、少しだけ遠いところにある駐車場に車を置いてきました。

わたしたちはふたりともつめたいそばを注文したのですが、

「温かいそばにしようかな?」と誰かが言うたびに「できれば新そばのシーズンだし、冷たいまま食べた方がおいしいですよ。」としきりに勧めてらっしゃるお店の方。

おそばも手打ちでここで打っているそうだし、おいしく食べてもらうことにとてもこだわりがあるんだなぁという感じ。
実際おそばにコシがあって、とてもとてもおいしかったです。

画像がないのは、おなかぺこぺこで、来るやいなや、食べるのに夢中になってしまったから(笑)
画像は食べログでごらんくださいね〜♪

お豆腐もとても美味でしたし、柿の葉寿司もおいしかったです。

そして、昼食のあとから旅館の前の道をのんびり散策。

わたしはとってもせせらぎの音が好きで、同じくらい好きなのが、水盆で。
通りを歩いていると、常にせせらぎの音がして、家々の前に、それぞれ水盆があって水が流れていて、その水がお庭の鉢に掛けられたり、お野菜が浸されていたり。

常にこの水音を身近に聞き、豊富な水に恵まれた生活をして、時に水の脅威にさらされつつも、それでもなんとか水と共存の道を探りつつ、静かに暮らしてこられたんだろうなぁ・・・なんてそんなことを思いつつ。


苔むしていて、緑と水のコントラストがとても素敵。


水盆の下の木桶で水を受けて、その木桶からも水が滴ってました。
豊富な水量なんだなぁと思います。


これすごい!!鉢に穴が開いてる!!


そしてこれは、ちょっとホースが顔を出していて、ネタバレしちゃってる感じなのですが、なんかかわいいなぁと思ってしまった(笑)


次はかりがね橋方面へ。

この遠くに見えるのが、かりがね橋です。

ここへは龍泉寺の裏の方から上がって行けます。
山道で足場もあまりよくないし、かなりの上り坂ですが、また渓谷の遊歩道とは違う植物が咲いていたり、違う匂いがしたり。


な〜んて綺麗な紅葉@@@@


そしてこれはセンチコガネという虫です。
この時期にこれを見ることができるのは珍しいとオットが興奮してました。
かなりピンボケちゃいましたけど、宝石みたいに美しい昆虫でした。
かなり冷え込んでいるせいだと思うのですが、あまり動かなくて、思わず手に乗せようとしたら、あんなに興奮していたくせに、汚いよ!とオット(笑)
そもそも糞を食べる虫なんだからって熱弁をふるってましたけど(笑)わたしは山育ちで、そういうのに「キャーっ!!」っとなるようなタイプでもなく(笑)
「ふ〜ん」という感じ(洒落にあらず、笑)
そもそもオットが一番好きな昆虫はスカラベとも言われる「ふんころがし」だと散々聞かされているし、今さらね〜という感じ。

さんざん貴重だの美しいだの言って立ち止まったくせに、最後は「ぽーん!!」と遠くに放り投げて、踏まれんなよ!とか言ってたけど、ちょっと扱いが雑じゃない?
と思った妻でありました(笑)


さらに歩いてようやくかりがね橋を渡って、さらに歩いて展望台のところまで行ってひとやすみ。

展望台からはこんな景色が見えます。
とてもとても美しいです。
お天気がほんとうによかったので、空と雲もまた美しいです。


ふもとの村も一望にできます。


こんな風に木がたくさんある景色は小さい頃を思い出して郷愁を誘われます。

そして、多分そうだろうなぁと思っていたとおり、くだりの方がのぼりよりずっと怖かったです。
落ちる〜!落ちそう!とキャーキャー言いながら、半ばへっぴり腰で駆け下りるわたしたち(笑)

やっと下まで降りたわたしたちは、そのまんま龍泉寺の中を歩きました。

まずはお参りを済ませてから、ゆっくりとお庭をめぐります。


紅葉が水に映っていて、とっても綺麗。
この池のお水もとても綺麗で、手で掴めそうなところをたくさんの魚が泳いでます。


もうちょっと遠景です。
山が近くて空もとても近い感じ。
そういえば、高いところにいるんだなぁとあらためて思います。


そして、やっぱり紅葉です!!
このお寺はどこを見てもとても美しいです。

本当はこのお寺には水垢離ができるところがあったり、修験者にとっては山へと入っていく入り口で、身を清める大切な場所でもあって、行く方々によっては、とても緊張感のあるところなのでしょうけれど、山の中にあるせいか、とてものどかで、居心地がいいところでした。

宿から2〜3分のところにあるので、二泊三日の滞在中、何度も訪れました。

またずいぶん歩いたので、宿のほぼお隣にある「喫茶とも」さんへ。

「名水ごろごろ水を使い、サイフォンで淹れる香り高い豊かな珈琲」とガイドブックに書いてあったのですが、コーヒー好きのオットもわたしも大満足。本当においしかったです。

一緒にチーズケーキも食べたのですがこれもまたおいしかったなぁ♡

途中で地元の方とおぼしき方が入って来られて、お店の方と常連さんとおぼしきみなさんが地元トーク

吉野の方々ともおとなりさん感覚で行き来してらっしゃるんだなぁとか、コーヒー豆についてのお話とか、観光客相手の話ではなくて、本当に日常に根ざしたお話で盛り上がってらして「生活の場としての天川」「天川での暮らし」ということについて、いろいろとイメージが広がりました。

ここは本当に気持ちがいいところだけれど、わたしの居場所があるところはやっぱり埼玉・・・なんてことも突然強烈に意識しました。

ああ帰るところがあるって素敵。待っててくれる人がいるっていいな。
だからこそ、非日常の旅がいつだって楽しいし、そしてどんなに楽しくても、どこかせつないんだな・・・なんてことを思ってました。

戻ったら戻ったで、もう行きたいんですけどね。むふふ。

店を出て「おもしろい話だったね〜」なんて「お互い聞いてたな!」な会話をしていたら、「待って〜っ!!」とお店の方。

???と振り返ったら、食パンの端っこが入ったビニールを持ってきてくださったのでした。
これ、川のお魚たちにあげてみませんか?どうぞ!ってにこにこと手渡してくださいました。

なんていい方なんだ!!

で、川のへりまで行って、先客のちびっこたちに混ざって川にパンをちぎって投げるわたしたち。
ものすごいスピードでニジマスが飛んできて、食いついて去って行きます。

ここは禁漁区なので、お魚たちものびのびとしているそうです。

その反射神経の鋭さに驚嘆!!

いい年をした大人たちが、キャッキャしながら魚にえさをやる(笑)
遠くへ遠くへと投げて、ここに投げても来るのか?とニジマスと競争のようになっているオット。
非力なので、目の前に落ちるわたしのパンくず。

なんだか子どもに戻ったみたいで楽しかったです。