ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 「喜ばせてあげて」

いつもたくさん反響をくださるみなさま、本当にありがとうございます。
そしておはようございます。

ひとつ前の日記で触れた、KinKi KidsのライブDVDもブルーレイもチャートの一位だったのですね。
じんわりとしあわせを感じつつ。

ちなみにアマゾンちゃんはまだレコードを届けてはくれないし、そもそもレコードプレーヤーもまだ届いてないので、これもまた「今のうちにやるべきことをやっちゃいなさいよ!」ということなのかな?と思い、今週はレッスンまでいろんな途中の用事をしたいと思います。

さて。

まずは、すご〜く個人的な日記です。

タイトルは、Belliniという人が書いた歌曲のタイトルで原題「Ma rendi pur contento」と言います。
どんな曲かというと、こんなのです。

すご〜く素敵な歌声なので、お時間がある方は聴いてみてね!

わたしはこの曲を学生の時(多分1年生くらい、10代の頃かな?)に試験で歌いました。

わたしの学科はもちろん声楽が専門ではなくて、教育音楽を勉強していたわけですが、声楽とピアノは必修科目だったので、すべての人が試験を受けなくてはなりません。

そしてわたしはお世辞にも歌は上手い方ではなかった(むしろヘタです!アネとかオットの方が歌は断然上手です、笑)ので、多分優秀な成績を修めた・・・とかではないはず(笑)

でも、覚えていないところをみると、特筆するほどひどい成績でもなく(笑)まあふつう?・・・くらいの。
そんな程度でも、歌うことはいつだってとてもとても好きなので、今でも当時歌った曲の中で口ずさむものがたくさんあります。

その中のひとつがこれ。

「喜ばせてあげて」です。

声楽曲はふつう原語で歌うので、もちろんこの曲もイタリア語で歌いました。

歌う直前には、多分ちゃんと意味も調べたはずですが、その後、長くただただ口ずさんでいる間に、意味はすっかりと忘れてしまい(ダメじゃん、笑)
もはや、わたしの心に強烈に残っているのは、日本語の題「喜ばせてあげて」というのと、それから、出だしの「Ma rendi pur contento〜♪」というところだけです。
あとは歌詞もところどころあやふや〜もはや呪文状態です(笑)

それでもなぜかわからないけど、不意に無意識に、なんらかのスイッチが入るとこの歌詞が出てきて、思わず最初のフレーズを口ずさんでしまいます。

で、あるときふと「喜ばせてあげて」って・・・なんで?

「喜びたい」でもなく「喜ばせてあげる」でもなく、なんで「喜ばせてあげて」なんだろう?と思い始めたものの、わからないまま、ずっと心にふわっと引っ掛かっておりました。

妙に気になる!
そしてなんだかとっても好きなのです・・・この「喜ばせてあげて」が。

さて。


たまたま少し前に通りすがったサイトで、不意に謎が解けました。

歌の主人公は誰かを思って歌います。

「(あの人を)どうか喜ばせてあげてください、神さま〜」なのでした。

なるほどなるほど〜

この歌をよ〜く知ってらっしゃる方からしたら「今ごろ、何言ってるんだね、チミ!!」「初めてこの曲に触れて何年経ってるんだね?」というレベルだと思います。
わたしもそう思いますが・・・まあまあまあ(笑)

10代のわたしが、これをどんな風に捉え、どんな風に心をこめて歌ったのかはまったく覚えていないし、その時は最善を尽くしたと思うけど、多分中途半端な理解だったんだろうなぁと今となってはそう思います。

この年になって初めて、この歌詞の気持ちが、とってもよくわかるような気がします。

原曲は男女の愛情の歌だと思うけれど。

男女関係に留まらず、ここ最近は「どうかかみさま。どうか彼を、そして彼女を喜ばせてあげてください。」と思う人がどんどんどんどん増えていく。

家族だったり、友だちだったり、いつの間にかいたわらなくてはならない存在に変わりつつある両親だったり。
毎週顔を合わせる生徒さんたちだったり。
この「賢い箱」(パソコンであり、携帯でもあり)の向こうの仲良しさんだったり。
逢ったことも話したこともないけれど、とっても大好きで、生活の傍らに常にいてくれる人たちだったり。

「Ma rendi pur contento」

「Ma rendi pur contento」

たとえばわたしがこの動画のJulia Lezhnevaさんのように、自由自在なシルクのような美しい声を持っていたら、ありったけの清らかな心をこめて、こう歌うのに!な〜んて思いながらリピートします。

多分だけど・・・経験を積まないとわからない感情ってきっといっぱいあるんだなぁと思います。

まだまだ未熟ですけど、いくつになっても未熟ですけど・・・そんな風に考えると、年を重ねるのもちょっとだけ楽しみです。