ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 クロスステッチのこと

リウマチだった祖母が生前よ〜くやっていたこと。それはクロスステッチでした。
何度かこの祖母の話は日記にも書いていると思いますが、わたしのミーハーのお手本でもある、母方の祖母です。

祖母は祖父から受け継いだ小さな町工場の社長だった時代もありましたが、晩年は身体のあちこちが痛くなって、なかなか外に出られなくなってしまいました。

そういう状況に陥っても、いつも誰かを好きでいたり、好きな音楽をいい音で聴いたり、おいしいものを取り寄せたり、あの時代としては、かなりハイカラな方だったのではないかと思われます。

テレビや新聞で外の世界の情報を拾ったり、トラックの運転手さんが聴くような早朝のラジオに耳を傾けたり、週刊誌ネタもわたしたちよりずっと知っていて、高校生の頃、ひとりで遊びに行くと「え?若いのに、そんなことも知らないの?」とからかわれることも多かったです(笑)

手を動かすことも大好きで、中でも刺繍はとりわけ好きだったみたいで、いつも大きな作品を次々と仕上げてました。

その後その刺繍糸は、祖母が亡くなってからは母へと渡り、母もまた手芸が大好きなので、さまざまな作品を仕上げました。
その中のひとつが今も少しだけ形を変えてわたしのピアノ部屋でピアノにかかっているピアノカバーです。

これは確か妹とわたしが子どもの頃に母が作ったものだと思います。
数年前に母が「こんなの出てきたけど」と持ってきてくれて、我が家のグランドピアノにかけられました。

ちびっこが触るし、ピアノの蓋ですれるしで、もうボロボロ。
でも愛着があって捨てられません。

で。

だいぶ前に実家へ行ったとき、ものすご〜くたくさんの箱に入った刺繍糸を見せられて「これはそのまんま、いつか、あんたかイモウトにあげるから」と言われました。

祖母から母へ。そしてまたさらに母の代の刺繍糸が足されて、わたしやイモウトのところへやってくるであろう刺繍糸たち。
すごいことだなぁ(笑)

わたしも刺繍は嫌いではありません。むしろ好きですが、正直その分量に途方もない気がして、一瞬絶句(笑)

その時は「いつかね!」と強調して終わったのですが、その時に「これ、お手軽だけどすっごく素敵よ〜」と渡されたもののことを、半年くらい経って、最近やっとのこと、思い出しました。

母が図案をコピーし、刺繍糸を全部そろえて渡してくれてあったので、あとは刺すだけ。
なんというお姫様待遇!!(笑)
しかもそれをほったらかした娘ときたら!!ダメじゃ〜ん!!

というわけで、思い出したように刺し始めたら、これが意外と楽しくて!
気がつけば、ちょこちょこ針を刺してます。

それがこれ!

まだなんのこっちゃさっぱりわかりませんが、うまくいけば?(笑)薔薇になる予定です。
このくらい小さい作品ならなんとかなるかなぁと思って始めてみました。

ちなみに…マレーシア時代に暇に飽かして作った「こんなの」もありました。

この頃はまだ30代になったばかりの頃だったし、今と一番違うのは目です、目!!
クロスステッチの小さな四角が、最近とんでもなく小さく思えてきました(笑)やだなぁ、年を取るってことは!

先期、ドラマをちっとも見れなかったわたしですが、今期はいくつか見たいのがあるし。
まだまだ大好きなアルバムたちは全然聴き足りないし。

夏は大切にいろいろなものを味わいつつ、ゆっくりと刺繍でもしようかなぁと思うこのごろです。