ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

Tu語り その2

友人のひとりからメールがきて「ここのところ、あなたが書いている日記のそこここに、『Tu』を聴きこんで、そこから連想しているなぁという感じが見受けられるんだけど。」と言われたのですが、まさしくそうなんだと思います。

「サラバ」の感想もひとつ前の日記も、アルバムにつながってるでしょ?と言われたのですが、鋭いなぁ、ビンゴです。
なので、一見まだあんまり「Tu」のことを書いていない風でもあるかもしれないけど、すべての日記は「Tu」につながっている、もしくは「Tu」から受けたインスピレーションから引っ張られているとも言えるかも。

というわけで、音楽として無条件にそのおもしろさを楽しみつつ、一方ではいろんなことを考えずにはいられない…という感じもあって、自分でもとてもおもしろいと思ってます。

さて。

まずは、お礼から。

bounceが見つからないと日記に書いたら、ほんとにたくさんの方々から「あるよ?」「あげようか?」「送ろうか?」とメールをいただきました。
ただ日記に書いただけなのに、これほど反響をいただけるなんて思ってもみなかったので、本当にうれしかったです。ありがとうございました。
この場をお借りして、気にしてくださったみなさまがたに感謝の気持ちを伝えたいです。
その後、無事に自力で見つけました。これは手にできてよかったです。

さらにアネが昨日外出先からメールをくれて「まだいる?」「数は足りてるの?」と電話をくれたので「もう大丈夫。見つけたよ!」なんて会話をしていたら、その電話をしている間に男子がさっときて、つよしさん表紙のbounceを横からひったくるように一部取って去って行ったのだそうで。

娘とその友だちは「あれ、絶対につよしファンだよね!」…と言い合っていたそうです(笑)
最近絶対男子ファンが増えてるよ!!と力をこめて言ってましたよ。なんとなく感じからしてもつよしファンっていう風情だったと娘。
どんな風情かは別として(多分派手だったんでしょうかね?笑)ファンでもない人がそう言うんだから、意外とそうかもねと思った母でありました。

さて。

前にも言ったように、わたしが「Tu」で一番好きな曲は、相変わらず毎日のようにコロコロ変わっていって、どこから触れようか?と考えたとき、まったく「これ」と決められないし、どれかひとつに決めた途端、他のも好きなのになぁとそれを一番に決めたことを後悔するような流れが何度もあって、書いては消し、書いては消し…

一向に文章にならないので、いっそ順番どおり書いてみるか…ということで、どのバージョンでもいっとうさいしょにある曲が「Tu FUNK」なので、ここからいきます。

最初に断っておきますが、なんら建設的な文章ではありません。
ただ感じたままに書いただけなので、へんてこなところがいっぱいあるかも?

そもそも「ピアノを教えてるのなら、専門的な文章が書けるに違いない」なんて思われがちですが、それは大間違いです(笑)
畑違いも甚だしいですし、このジャンルに関してはド素人の、どうかするとド素人以下の個人の一感想なんだな!ということを念頭に。
どうかするとびっくりするほど創り手さんたちが意図したものから遠い感想かもしれないです。
いわゆるあてずっぽうという部類の感想なので(笑)そこのところ、どうぞよろしくです。
この曲は「こんなに音楽って楽しいよ!」というのを、関わった人たちすべてが、ただただ体現していると言った風情に作られています。

実は、そこここに、ものすご〜く高度な技術がさりげなく入っているのが感じられますが、表面上はまるで、人を食ったような?(笑)スキャット「Tu」しか言っていなくて、bounceの文中の言葉を借りれば「しれっ」と始まります(笑)

「とくべつよしちゃん盤」のおまけのDVDに、この曲ができた瞬間?的な映像が入っているので、昨年のいきさつを知らなくても、ファンじゃなくても、ははぁ、なるほど!こうやって「Tu」ができたのか!!というのがわかるようになっているのですが、果たしてファンじゃない一般の人が「初回盤B」を買ってくれるのかなぁ?と考えると、ちょっと残念に思います。

ここだけでも一般の音楽好きに見て欲しいくだりだなぁと思います。ああ、この人たち(バックも含め)ほんとに音楽大好き集団なんだなぁってすぐに伝わると思います。

実際にわたしはこのおまけのDVDをオットと一緒に見たのですが、普通の音楽ファンで、玉置さんファンのオットもこのDVDをとても楽しんでおりました。
リハなどの楽器の音にいちいち反応して「カッコイイ!!」とか言ってましたし、オットも関西人なので、Duttchさんとつよしさんのやりとりにゲラゲラ笑ってたり。

最後までキャッキャしつつ、ふたりで見ていたのですが、わたしのみならず、オットもとても楽しそうでしたよ!
で、オットもまた、「これを見てライブに行きたいと思っても、どうせチケットは手に入らないんだろう?」的なことを言ってました。
残念ながらそうなんですけどね…(涙)
オットも興味津々なようでしたけど「余ってるから一緒に行こうよ!」とは言えないですもん。残念です(涙)
ファンでさえ、全然行き渡ってない現状からすると、なんとも厳しい現状です。

なんだか鳴ってる音楽の質から考えても、もっと昔ギター小僧だったおっさんとかが食いつきそうな音なんだけどなぁって(笑)
そーなのよ!そーなのよ!なんて力をこめて言ってしまいました。むふふ。

さて。
「Tu FUNK」だった!(前置き長すぎ、笑)

ガヤガヤガヤ、ひゅーひゅー、パチパチパチ!の後から「ドソラファミソファレドー♪」は前にも言いましたが、往年のアニメ「キャンディーキャンディー」のイントロのようでもあり、クラシックの古典派のソナタ形式の曲やなんかで好んで使われるメロディーの並びのようでもありますが、音色はハープシコード

この能天気とも思えるようなハープシコードから、シンバル?銅鑼?の音を境に、カッコイイギターの心地よい刻みを聴きつつ、一転主となるメロディーは「オリエンタル」な雰囲気へ、突然シフトしていくのがとてもおもしろいです。

そしてもちろんそこにも留まらず、いろんな楽器の声のリズムの、いろんな自由気ままなリフが入ったり出たりし、何かに似せてるような、なんにも似てないような、不思議な感じ。

つよしさんが口ずさんでいる「Tu Tu Tu Tu Tu Tu Tu Tu」がうまいことこの一見ばらんばらんなさまざまな楽器のアドリブを調和に導いている気がして。

途中「ありがTu」とか「おめでTu」とか、なんだかランダムに言葉のきれっぱしが流れてきますが、何度も聴いていると、わたしの耳にはこの曲と「Heart Disc」がセットで聴こえてきて、いつか自分の「命をまっとうしたね!おめでとう!」の瞬間にこの曲に送られたい…なんてことを思ってしまったりもして。

なんとなくこのアルバムを聴いていると不意にあちこちで「命」のことを考えます。
そしてそれは決して「悲壮感漂うイメージ」だけでもなくて、限りあるからこそ大切な今…みたいなことに思いを馳せます。

それにしてもこの曲の中に一本芯として入っている「遊び心」はひとりひとりのプレイヤーの確かな技術に裏づけされた、とても高度なものでありながら、どこかやっぱりプリミティブ(原始的)で。音楽の原点とも言える要素がいっぱい入っていて、おもしろいです。

本人たちはかっこよくやろうとはちっとも思ってはいなそうなのに、結果的にとってもかっこよくなっている感じ。

後半、上昇形の音階が、さらに半音ずつ上がっていって、ついには「レミファ♯ソラシド♯レー!」で、開放感あふれる感じに高らかに終わっているのもおもしろい。

「みんなで心を合わせて自由に弾いていると、どんな風に演奏してたって、ただただ楽しいんだね!」というのと、「でももっともっと楽しくやりたいなら、究極の楽しいと出会いたいなら、やっぱり確かな技術がないとね!」というのと。

両方の音楽的教訓(そう言っちゃうとつまらないけど、笑)がさりげなく入ってる感じもあり(音楽を教える側の感想としては…ですけどね、笑)
音楽のあわせ鏡のような両方の側面をいっぺんに感じ取れて、深いなぁと思います。

そもそもFUNKって?と考えたときに、最初はよくわからなかったのですが、最近ちょっとだけおぼろげに輪郭が見えてきました。

最初の頃は、センターの人とか、大きなアドリブとか、メロディーの流れに耳を奪われてしまうのが常でしたが、最近はちょっと違う聴き方をするうようになってます。
リズム隊やベース、ひいてはみんながひたすらに刻んでいる16分音符のリズムがとんでもなく気持ちいいなぁと思って。

FUNKというジャンルの楽しいところのひとつに「みんながあちこちで、ひたすらに、一心不乱に16ビートのリズムを刻む」というのがある気がして。

ギターが、ベースが、ホーンが、キーボードが、リズム隊が、受け継いだりTuttiになったりしながら、ひたすらに刻むそのリズムの楽しさったら。

これは「魂サイダー」でも「心眼接吻」でも「FUNKがしたいんだどしても」でも感じるのだけど、とみに最近その楽しさに耳がいくようになったと感じます。

そのリズムに身体ごと、心ごと乗っかってしまうと、こんなに楽しいんだというのが実感できるようになって、さらにもう一段楽しくなってきた気がします。

そしてつよしさんは、まるでゲームのキャラみたいに、そのリズムの上にメロディーや言葉やギターの音色を載せて、ぴょんぴょん軽やかに飛びながらゴールに向かって進んでいくようなイメージ。

FUNKのリズムの上に、言葉のリズムがぴったりはまると、さらに気持ちよく感じます。

たとえば…「魂サイダー」の「アレもソレもドレも」のところとか。
「恋にも愛にも染まるような赤」の「風を捉えて未来へとBoom」の「Boom」のところとか。

聴くたび心躍るところが次第にたくさんできてきました。
つよしさんの抜群のリズム感が、そこここで、とても生きていると感じます。

「心眼接吻」の好きで好きでたまらないところは、ラストのところ。
オクターブを含むユニゾンで、3連符でゴリゴリと音を鳴らすところ、ここがとんでもなく好きです。
特にベースの音の力強さ。そして重なる音や声によりさらに厚くなる響き。分厚いままたくましくうねってる。

最初まったく歌詞カードを見ずに聞いていたのですが
この部分に

12時(とき)12月(つき)を繰り返し 宇宙へ逝こう 煌びやかに Funky star

という詩をあてていると知ってから、もう一度曲を聴いたら、イメージに深みが増した気がしました。

どう生きても12時12月は勝手に繰り返し、いつしか逝く日はやってくる。

「見るな感じろ 僕の命」う〜ん、深いな。
やっぱり好きだ!この曲は。

あれ?

「Tu FUNK」を語っていたつもりが、いつの間にか、心眼接吻になってるし。しかもあちこち混ざってるし。

やっぱり順番に語るのも1曲ずつ語るのもムリかもね。そうね、そうかもね。
「心眼接吻」にしたって、まだまだ語りたいことが他にもあるし!!

というわけで、ものすご〜く支離滅裂ですが、1曲ずつまとまるまで待ってたら、きっといつになるかわからない。
こんな風にあちこちから思いつくまま書いていこうと思います。