ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

  吉水快聞さんのこと。みうらさんのこと。そして絵本と命の話など。

ここのところの行動記録です。
とはいっても日月に行ったロケ地巡りのオトナの遠足までは全然たどり着けてません。さらにきのうのこともちょっと書きたいけど、順番に。

まずは先週の火曜日、ショコラ嬢と日本橋高島屋にて、吉水快聞氏の展覧会を見てきました。
こちらです。

いつも読ませていただいている大好きなブロガーさん、のんのんさんが、行かれて日記で触れてらしたので猛烈に行ってみたくなったのです。
ところが知ったのが月曜日で、翌日が最終日だったのです。
吉水氏と言えば、ココロ見でつよしさんと対談された仏像の修復なども手掛けられる彫刻家で、お寺のご住職でもいらっしゃるお方です。

公式サイトトップへはこちらからです。
このサイトの中にもギャラリーがあって、いろんな作品が見れます。

展示会にはご本人がいらしていて、テレビで見たときはもうちょっと大きい方かと思っていたのですが、思っていたより小柄で華奢な感じの好青年でした。
ココロ見の時は、となりにいた人がとりわけ小さかったので、大きく見えたのでしょうかね?(笑)

東京最終日とはいえ、平日の午前中だったので、会場はそんなに混んでなくて、ゆっくりと作品を見れましたし、一度見終わってからも、もう一度戻ったりもしつつ、好きな作品は何度も見てきました。

たとえば、ガラスにくっついた守宮(ヤモリ)。これは見覚えがあったからテレビにも映ってましたっけ?
ガラスの向こう側に木で作られた守宮がいるのですが、ガラス越しにぺったりと張り付いたおなかがso cute!!
昔マレーシアに住んでいた頃は、こんな風にガラスの向こうに守宮なんてことはしょっちゅうだったので、ものすご〜くリアルです。
何より材質が木なのにとってもやわらかそうで、多分ひんやりとしているであろうそのおなかの手触りまでもが容易に想像できる感じでした。
素敵〜♪

その他にも伝々虫(でんでんむし)とか、蛞蝓(なめくじ)とか、海牛とか、題材になっているものが独特で、それらがキノコだったり、お月様だったり、蓮の花だったりとコラボしていて独特の世界観を構築してました。

わたしが強烈に印象に残った作品は一つ目は月の兎と書いて「月兎」。
丸々としたそのシェイプ。とってもリアルな表情。遠くを見ている瞳の赤。

それから「深々」という作品があって、これは蛙と蓮の葉と花びらがひとひら水面に浮いている作品で、ああ、これもう一度見たいなぁと思っていたら、なんとご本人のブログに画像がありました。
こちらでご覧いただけます。

こちらも木製の白い狐もとても美しくて愛らしくて、見惚れました。

これらの作品のほかに、この日は展示されてませんでしたが、鹿が蓮の花の中に鎮座している彫刻とか、素敵なものがたくさんあります。
木のぬくもりや質感が生かされた、とても繊細な作品をたくさんみて、とてもとても癒されました。

この展覧会はただいま京都に行っているそうです。京都の方は29日、来週の火曜日までだそうですよ。(その後11月に大阪にもいくみたい。HP参照です!)
もしお近くの方がいらしたら、すっごく素敵だったので、チェックしてみてくださいね。
京都でも東京と同じく高島屋でやってるそうです。
一昨日、たまたま京都にお住いの仲良しさんおふたりが、行かれたことを知りました。
一緒に行かれたわけではなく、それぞれが思い立って行かれたのだそうで、関東でたまたま開催日最後の日を目前に気がついたわたしたちといい…
見たいと思うものは一緒なんだなぁ、やっぱり知っちゃったら行くよね〜と語り合いました。
遠く離れていても同じ方向にアンテナを張って、同じ方向を向いている友人たち。
そして距離を飛び越えて同じテーマで語れるしあわせ。なんだかとってもうれしかったです。


一方、先日オットと一緒に浦和にお出かけした時、車中でオットがみうらじゅん氏のTBSラジオにご出演の際のpodcastを聴かせてもらったのですが、これが抱腹絶倒でした。
まだ公式ページからDLLして聴けるようなので、ご興味がある方はぜひぜひお聞きになってみてください。
くったくなくゲラゲラ笑いたい方に超オススメです。
わたしたち夫婦も笑い過ぎて涙目になりながらパーキングに車を停めました(笑)
この年になると、どっちを向いても深刻なテーマがごろごろしているのだけれど、どうせ夫婦で共有するなら、やっぱり「笑い」がいいなぁ。


ちなみに番組名は安住紳一郎の日曜天国です。
「にち10ポッドキャスティング」のページはこちらです。

この日、6月15日はワールドカップの日本初戦の日で、日本中がみんなそっちを向いている朝10時から、なぜかTBSラジオだけはいつも通り番組をやっていて、ゲストがみうらさんだったのでした。
やっぱりわたくしこの方が大好きです。
そもそも安住くんの番組はオットが大好きで、よく聴いてます。
オープニングのフリートークがとにかく長くて、ものすご〜く人間くさい安住くんの素顔、常日頃から何に笑い、何に憤ったかがつぶさにわかってとってもおもしろいのです。
どうみてもこの方AB型だなと思っていたら、やっぱりAB型でした。
(自分もそうだからよ〜くわかる、笑)
この方とみうらさんのトークはわりと鉄板なので、楽しみにしてました。
とはいえ、オンタイム、わたしたち夫婦は、やっぱりサッカーを見ちゃったわけなのですが(笑)

この日も期待を裏切らずでしたよ。ひょうひょうとしてさらっと笑える話を連発するみうらさん。
いつもはちょっとシュール系くすくす笑えるトークを展開する安住くんも、思わずあははは!と屈託なく笑わされてしまう感じが新鮮でした。
聴くと元気になること請け合いです!

わたしも見に行った「いやげもの展(いやなおみやげ)」のタイトルになんで「国宝」をつけたかというお話とか。
今のマイブームは「老いる」なんですってよ。
なんでもふわっと笑い、興味対象にしてしまうその前向きさとか。
「人」が大好きで、誰に対しても何に対しても押しつけがましくなくやさしい目線を向けているところとか、ほんと大好きです。

わたしが一番爆笑したのは「墓マイル」(これね、マイルがカタカナなのがポイントなの、笑)の話です。
おもしろ話満載なので、よかったら聞いてみてくださいね。


さらに。

すでに先々週のことですが、婦人科にがん検診の結果を聞きに行きました。
子宮頚がん、子宮体がんともに異常なしということでかなりほっとしました。

実はここのところ生理周期がとってもヘンで、不正出血なのかただの生理不順なのか、更年期なのか区別がつかなくてちょっとドキドキだったのですが、がんでもなく、ホルモンの量を測ったら、まだ十分だそうで(これはうれしいのやらどうやらという感じもあり、笑)多分心配ない種類のものでしょう…ということでこちらもひと安心。

そして…

婦人科の待合室で、ある絵本を見つけました。

ダウン症のぼくからーおなかの中からのメッセージ」という本です。

ダウン症のぼくから―おなかの中からのメッセージ

ダウン症のぼくから―おなかの中からのメッセージ

なにげなく手に取ったのですが、思わずじっくりと読んでしまいました。

この本が産婦人科の待合室に並んでいたことは、とても画期的なような気もするし、場合によっては不妊治療中の方や、これから子どもを産もうとしているおかあさんたちをいたずらに不安にさせるんじゃないだろうか?という気もしましたが…

心にまっすぐに入ってくる、とってもいい絵本なので、子どもたちや老若何女問わず、いろんな方の目に触れたらいいなぁと思います。

ちなみに…我が家にも今では出生前診断である程度病名を知ることができる難病の子がいて、そうと知らずに産みました。
(なのでかどうかはわかりませんが、わたしは沙良さんの気持ちがちょっとだけわかります。この話もいずれ別途。)

あっという間に23年が経ちましたが、この子がいなかったら、こんなに楽しい我が家ではなかったです。
アネが生まれ、オトートが生まれ、我が家は家族という完璧な丸になった気がします。

だからと言って、その家その家でそれぞれの事情も違うわけで…簡単にどんな家であっても授かった子を産むべきだ…なんて強く言うつもりもないですが…
でもでもでも。
スタートはどーんと落ちたけど「今はちゃんと楽しいよ〜!」「しあわせだよ〜」とは言っておきます。

少なくともわたしの周りにいる、ハンディキャップがある子がいる家族は、どこも笑うことが大好きな結束の固い家族です。
足りないものを探すよりも、本能的にしあわせを足し算で数える習慣ができあがっているせいか、しあわせに対する感度が高いのかもしれません。

もちろん誤解を受けたり、本来必要のないことまで心配しなくてはならなかったり、周りに気を遣ったり、本人にも姉妹にも賢く接する工夫をしないといけないし、彼ら、彼女らの気持ちを常に配慮しないといけないし、実際問題としてたくさん手が掛かったりするのは事実です。

でも、それにも増してどの家族もしあわせを味わうのがみんなとっても上手で、理不尽なことがあっても簡単にはへこたれません。

そもそもしあわせってとっても主観的な言葉だと思うけど
「ここがもっとこうだったら」と言いだしたらきりがないけど
「ああここがあってよかった。」「無事に生まれてよかった」
「命の大切さを知れてよかった」「こんなこともできた」
「こんなに楽しい瞬間があるなんて思ってもみなかった!」
「みんな風邪ひとつひかないし、こんなに元気で夢みたいだ!」
そんな風に思って毎日生きていけるなら、どんな事情があれ、やっぱりしあわせだと思うのです。

そんなわが子は22日で23歳になりました。
一昨日は自分で初めて自分のお金でワイシャツを買ってきた…とニコニコしながら帰宅しました。
お給料をもらうようになってまだ4か月目ですが、こんな風にみんなと同じように大学を卒業し、元気に社会人になれる日が来るとはとうてい思えない日もありました。
でもでもでも。
過去に覚悟していた未来と比べたら、信じられないくらい元気に過ごせていると言っていいんじゃないかと思います。
もちろん本人的には決して楽な道のりではなかったと思うけど、活動的でミーハーで、年齢と共に、どの輪の中にも臆せず入っていくようになってきたし…まっすぐに育った方じゃないかしら。
身体も壊さず、日々休まず通勤して仕事をし、週末には友達と飲んだくれたり遊び呆けたりもし、羽目を外し過ぎてこの年になって母に思いっきり怒られる(笑)

当たり前の毎日を当たり前に過ごせるしあわせって大事〜♪

もちろん家族には言わない人知れぬ苦労もあるでしょうけれど、今のところ、そこまでシリアスではないみたい。
こんな風に元気で活動的でいられる日々が、彼に限らず家族みんなですけれども…長く続きますように。

不意に今がどんなにありがたい状況か思い出すと、あちらの神様、こちらの仏さまに手を合わせ、深々と頭を下げたい気持ちになります。
周りで助け、見守ってくださった、数々の味方になってくださったみなさますべてに「ありがとうございます!」と手を握りしめてお礼を言いたい気持ちになります。

な〜んて言ってるわりには、この母ってば、ぎりぎりまで覚えてたくせに、すっこーんと息子の誕生日を忘れ、朝、ごはんを出したあと、ぼんやり開いた某mixiで、「今日は○○さんの誕生日です!」とでかでか書いてあるのを読んで、息子の誕生日を知ったという体たらく(笑)

テレビ画面の「紙兎ロペ」から目を離さず「どうせ忘れてると思った!」…と冷たく言われてしまったのはわたしです。えへへ。
いやいやいや。

日曜日に彼リクエストのケーキを作ろうと思います。
この「誕生日はその日生まれの子のリクエストによる母の手作りケーキ」という習慣はアネもオトートも当然の権利としていまだに楽しみにしています。
オトートはあんまり甘くなく、ちょっと洋酒を効かせたショートケーキ系が好きで、ここ数年は毎年白桃と桜桃のケーキが多かったのですが、今年は「栗」がいいらしいです。
勝手にアネとふたりであれはどう?これはどう?と聞こえよがしに盛り上がってました(笑)

栗の季節はもうちょっと後なんだけどなぁ。甘露煮高いんだけどなぁと思いつつ…まあ年に一度のことなので、多分そうなることと思います。

一足先に母は夏休みを満喫させてもらったので、ここから先はもうちょっと堅実に日々を積み重ねていこうと思っている母なのでした…(一応言うだけ〜、笑)