ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 shamanipponーロイノチノイ ひと手間かけて感想文 その1

ものすご〜く時間がかかってしまいましたが、やっとスタートラインに立ちました。
今回アルバムの感想を書こうと思ったときに、ファンとしての年数はともかくとして(笑)ファンクミュージックや日本の音楽シーンを語るにはやっぱりとっても畑違いでド素人のわたしですが、せっかく書くならちょっとだけお勉強しながら書こうと思い立ちました。
そうなるきっかけはうちのピアノの生徒たち。
ちょうど何人かが学年末試験で、ここ10日間くらい「ああ大変だ。」「もういやだ。」「勉強し過ぎて調子が悪い(笑)」「多分口を開いたら数式とか元素記号とか年表がこぼれちゃうよ。」とか…さまざまにぼやくのを見ていて、ちょっと調子っぱずれな先生であるわたしは、なんだかいいなぁ、夢中になれて…とうらやましく思いました。
そんなこと言ったら本人たちには「はぁ?先生なに言ってるの?」と叱られそうですけどね(笑)
なので、生徒に負けじと、久しぶりにがっつり取り組んでみようと思い立ちました。
具体的には今回とてもていねいに取材を受けた感がある、とっても長い文章の「音楽と人」「Rolling Stone」「CDJournal」の三誌を徹底的に読み返してみました。
こんなに今まで雑誌を真剣に読んだことがあっただろうか?というくらいに(笑)
まさにこのところ、つよしさんがアルバムについて語っているときに必ず言っている「ひと手間かけて」をわたしも実践してみようと思ったのです。
この「ひと手間かけて」は実はマイブームでもあって。たとえばお料理やちょっとしたメモ書き、たとえばレッスンやレッスンノート、たとえば手紙…といろいろひと手間かけて遊び始めました。
もちろん自分の中だけの遊びですけど、これがやってみると結構おもしろいの。生活がちょっとだけ潤う気がします。
感想の書き方としては、もうちょっと楽に、もうちょっと耳と感覚とていねいに向かい合って書くっていうのもひとつの方法だとも思ったのですが、それじゃ今のわたし的にもちょっとつまらないと思いました。
ということでいろいろ遊んだり試行錯誤したりしてみましたよ。
ついでにタイピングの練習もやってしまおうと思い立ちました(笑)
パソコンが変わってからというもの、自慢だった「中身はないけどタイピングだけは早い」(笑)という取り柄がどっかへ行ってしまいました(笑)
そこで、タイピングの練習だと思って、雑誌の文章で印象に残ったところを要約しながら猛スピードでベタ打ちしてみたのです(自己満足のおバカさん、笑)
そんなこんなで、じっくり考えながらタイピングしていく文章を選びつつ、実際にはガーっと打つというやり方で取り組んだので、時間だけは呆れるほどたっぷりかかってます。
前の日記を書いてからずっとやってるので、もう1週間以上です。それってどうよ。
もちろん仕事をしたり家事をしたりしながらですけど、朝も昼も夜もアルバムのことで頭がいっぱいになるくらいには真剣に(笑)
そして、どうでもよくなって気分転換に「ロイノチノイ」を聴くくらいには疲弊して(笑)
あんた暇ね〜という方も当然いらっしゃることと思いますが、あえてやらなくっちゃならないことじゃないことに時間をかけて取り組んでみるのもまた贅沢のひとつかなぁなんて(笑)
そんな風に雑多にまとめた文章を、今度はさらに省いたりあっちとこっちをまとめたりしつつ、知りたかったテーマを絞り、自分の感想と混ぜて書いてみようと思いました。
こちらについては徐々に書いていきます。
とりあえずのところは、もうちょっとざっくりと自分が感じたことからスタートします。

このアルバムが発売されてほぼひと月。
今回は珍しく家族も巻き込んでとてもよく聴いています。
車の中で、キッチンで、あっちでこっちで聴いていると、通りがかった誰かが一緒になって口ずさんだりしているのは、主にFunk色が濃い曲たちです。
単純にリズムやノリがよくて、聴いていて楽しいからだと思います。
生徒たちにも聞かせたい!なんてふと思ったりするのは(趣味ごとと仕事は混ぜたくないのでしませんけどね、笑)「ほら、こんなに音楽を奏でるって誰にとっても楽しいことなんだよ!」というのがものすごく聴いている人に説得力を持って伝わるからなんだと思います。
つよしさんのソロの音楽が世に出るようになってもう10年が経ちましたが、今回のアルバムは、今までで最もご本人も演奏に参加している人もみんながみんな楽しかったんだなぁというのが伝わるつくりになっていると思います。
そして最近はつよしさんのソロものからは少し遠ざかっていたKinKiファンの友人にも久々勧めてみました。
「久々に聴いたけど、聴きやすくなったね〜楽しかった〜♪プレイヤーに落としたから、これからもいっぱい聴くよ!」と言ってもらえてとてもうれしかったです。
わたし自身はもちろんどの曲もかなり聴きこんでます。
同じタイトルのアルバムを三枚も買うなんて、想像もしていなかった頃もありましたが、楽曲違いもあれば、曲順もいじってあって、どの順番で聴くかによって印象も違えば、その曲が入っているかどうかで違う感想をいだくものもあるので、その日の気分やお天気に合わせてあっちから聴いたりこっちから聴いたりしています。
アルバムの印象をひとことで言おうとすると…
「ただただ楽しくて、わくわくして、ちょっとせつなくて、かなりちくちくして…」と、一見相反するいろんな感情が押し寄せてきます。
聴けば聴くほど多面体で、聴く時々で食いつく曲もひっかかる歌詞も違ったりして、おもしろいなぁと思います。
いずれにしても全然一筋縄ではいかないところがとても好きです。
ひと声流れただけで「ひゃーっ!!」と瞬時に乙女心をさらわれたり(笑)ウキウキと口ずさんだり。
かと思うと考えさせられたり、どんな風になってるのか鳴っているのか、推理したり想像したり。
わかりやすい単純無敵なものよりも、手のこんだ謎があるもににアプローチするのが単純に好きなので、そういう意味でもとても心惹かれるアルバムです。
CDJournalに載っていた、谷口菜津子さんのマンガが、なんだかとってもいいところを突いているような気がしました。
「シャーマニッポンはどこですか?」という宇宙人が出てくるマンガです。
宇宙旅行会社で「地球という星にシャーマニッポンっていういい国があるらしいので、そこへ行きたい」という宇宙人さん。
「(その国は)リストにはないわねぇ」と検索し首を傾げるおねえさん。
「誰でも行けるって聞いてきた」という宇宙人に「地球はとってもきれいで好きだわ〜」と脈略なくうっとり語るおねえさん。
さらに宇宙人の「自分あなたが好きみたいすわ」というさらに脱力(笑)
おねえさんじゃなくても「は〜?」でしょこれ(笑)
この実態が捉えがたいような、漠然とした感じ、わかってるんだかわかってないんだか?という世界観こそ、shamanipponであり、FUNKミュージックの世界だなぁとゲラゲラ笑いつつ、なんだか妙に納得してしまいました。
同じくCDJournalさんでレビューを書いてらっしゃる廿楽玲子さんは

shamanipponは彼独自の造語だが、個人的にはこの言葉、ジェームスブラウンの“ゲロッパ!”みたいに捉えていいんじゃないかと思う。

と評されています。なんて簡潔だけどわかりやすい例え。
続けて

「これ言うと、なんか盛り上がっちゃうよね」という決めフレーズのようなもの。
ファンキーなリズムに乗って連呼されるたび、いい合言葉を作ったなあと思う。

と書かれていて、なんとなく実感的にとってもわかったような気になりました。
もちろんいろんな意味や経緯があって作られた言葉で、ひとことでまとめちゃうにはちょっと乱暴かな?と思う部分もなきにしもあらずだけど。
知りたい人はやがてもっと深く知っていけばいい、とりあえず入り口に立った人には「楽しいから一緒に歌ってみな!!」くらいの気持ちでいいんじゃないかな?「そんな固いことはあとあと!まずはこのグルーヴを楽しもうぜ〜♪」という感じでいいのではないかと?
ね?ちょっと楽しくなってきた!!
いろんな意味で最も目からウロコで新鮮に思ったことを最初にちょっとだけ並べてみました。
もちろんその2以降では、もっと本質的なことにも焦点を合わせて掘り下げて書いてみたいです。
新鮮と言えばわたしがこのアルバムの中で最も新鮮だと思ったのが「Ginger」でした。
決してつよしさん、言いたいことを言い損なってはいないと思うのですが、そのうえでとっても遊び心に満ちていて、肩の力が抜けてる気がして、単純にわ〜い!と盛り上がれるつくりにもなっています。
歌声はとっても色っぽくて心惹かれるし、リズムやメロディーの進行も大好きなのですが、なんだかこれまで彼が作ってきた歌とは一味違う…これは転換点になる1曲かもとわくわくしながらそう思いました。
そんなこんな、みるからに雑多な文章になりそうですけど。
何回かの続き物にして、思ったことを久しぶりに丁寧に書いてみようと思います。
週末にはSHOCKだし、来週末には玉置さんのライブツアー初日参戦、スティーヴさんのソロライブ参戦と、ここのところ珍しくご無沙汰だった刺激が束になってやってくる予定なのですが、負けずに書こう(笑)
お暇な方はどうぞお付き合いいただけたらうれしいです。