ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 サンタクロースがやってくるからの〜勇敢な君へ

お仕事エントリーで書きたいことがたまっていたので、ちょっとずつ整理していきます。
年末の蔵出しシリーズの続きです。
これはクリスマスの頃に書いた日記です。慌ただしくて下書きのままほったらかされてました。
なのでクリスマス頃の気持ちで読んでくださいね。
「サンタクロースがやってくる」ってご存じですか?
どんなのかというと「ソ↑ミ↓レド ソ↑ミ↓レド ソ↑ファファ↓ミ↑ファ〜♪ソ↑ファ↓ミレ ソ↑ファ↓ミレ ソ↑ソソ♯↓ファ↑ソー♪」という歌。
多分みなさんご存じとは思いますが…
わたしが記憶している限りでは「サンタのおじさんやってくる〜♪お荷物たくさんソリにのせ〜♪」という歌詞だと思っていたのですが、近所の小学校の歌集に載っていた歌詞は全然違ってもっと早口言葉のような歌になっていました。
最初に音符で書いた部分の歌詞だけを抜き書きするとこんなふうになります。

サンタのおじさん おひげがじまんの にこにこおじさん すずをならして おもちゃをどっさり はこんでくるよ〜♪

そうなんです。ひとつの音符に言葉が二文字ずつ入るのです。すっごく字余りな感じで、でもテンポよく。めっちゃかわいいの。
また別の部分を抜き書くと

おきてちゃだめだめ ねてなきゃなんにも くれないーよ♪

こんなのもあります。

サンタのおじさんすべってころりんせっかちおじさん ほそいえんとつ おなかをすりすりたずねてくるよ 
なんだかだれかにとってもにていてうれしいーな
(歌集には横井弘作詞とあります。)

ほら。なんだか魅力的な歌詞でしょ?ちょっと中年太りな感じのパパサンタさんが一生懸命プレゼントを渡しに入って来る様子が目に浮かぶようです(笑)
この「サンタクロースがやってくる」があまりにも新鮮で、夢中になっています…わたしが(笑)
ご覧いただいたように、歌詞そのものが現代っ子にぴったりな感じですっごくおもしろいの。
歌っていても伴奏していてもとっても楽しいです。
そもそもこの曲はコードがどんどん変化して飽きない感じなので、和音をちょいちょいアレンジしながら弾くのも楽しいです。
学校ではこの歌が今、1年生から6年生までみんなで歌われているらしいのですが、特に低学年の子がこの歌をうたうところを見るのがたまりません。
3年生のAちゃんが最初に持ってきて「歌いたい!」と言ったので伴奏してあげたら、あんまりかわいいので撃沈しました(笑)
息次ぎするところがなくて、お口をぱくぱくさせながら歌ってる(笑)
早口言葉についてくのに必死な感じがまたかわいさ5割増し。
もっかい!もっかい!アンコール!とお願いしたら時間は過ぎてたのに「え?もっかい聞きたい?しょうがないなぁ〜」と言いながら4番まであるのに「はしょらず」全部もう一回歌ってくれました。
いや〜ん、かわいい。上手。もっとやって(笑)
リクエストに答えて一回歌わせてあげたら止まらなくなって「おねがいもう一回だけ歌わせて〜先生、伴奏して〜」と生徒にねだられるパターンはよくありますが、今回は逆パターン。
続けて来た一年生のモカちゃんにも歌ってみる?と聞いたら黙ってうなずいて、これまたすっごくノリノリで歌ってくれるではありませんか。
もうメロメロ。
イブにはモカちゃんに続いて幼稚園の先生の生徒が来たので、モカちゃんに、このおねえさんにもどんな歌か教えてあげてねとお願いしてみました。
モカちゃんは「歌ってあげてもいいよ〜」と言い(笑)幼稚園の先生のKちゃんとモカちゃんが和気あいあいと歌い、わたしが伴奏を弾くというパターン(笑)
これもなかなか新鮮で、幼稚園の先生も一年生も両方がとってもうれしそう。もちろんわたしも超うれしい展開に。
幼稚園の先生の子はやっぱりこの歌詞を知らなかったみたいで「いい勉強をさせていただきました!今度幼稚園にも持っていきたいと思います!」って頭を下げられちゃったのですが、いやいや、わたしが単に歌いたかっただけ〜♪すみません、こんなんで〜
みんなこの曲が大好きです。
さて。
最近うちの生徒たちとの距離がいろいろ縮まってきた感じを実感していてとてもhappyです。
この季節は暗くなるのが早いので、なるべく時間がある時はお家が見えるまで生徒と一緒に歩いて送っていくようにしています。
今はあんまりレッスンが詰まってなくて、ヒマだからできることなのですが、この時間がとてもとても貴重です。
好きなアイドルの話、友人関係からドラマや好きな食べ物の話。おうちの話。レッスンとは関係ない日常のなにげない話を聞くのはとっても楽しいです。
家の前まで行ったのに、話が終わらなくて中学生と話しこむ…なんて時間もとてもとても大切です。
多分、わたしはやっぱり子どもが好きなんだなぁなんて、今さらながら、人ごとみたいに思ってます。
子育て中は、絶対にわたしは子育てに向かない、多分子どもは苦手だ…とさえ思っていたのに、不思議です。
ああ、今ならもっとわが子たちもいっぱいかわいがったのになぁと思いながら、今さらのようにべたべたして、「はいはい!わかった!わかった!もういいから。」とうざがられる母(笑)
先週、どうしても弾けないという罠に落ちてしまった子がいて…
こっちはひとことも言わないのに「来週にしようか」と言ったら「絶対にイヤ」と泣きだしてしまって膠着してしまいました…
ああ困ったな。でも気持ちわかるしな。
頭の中に唐突に「勇敢な君へ」が浮かんで、無言でエールを送りつつ、様子見です。
30分のレッスン時間を倍近く過ぎてしまっても彼女は帰らず、さめざめと泣きながらも鼻をすすりながらも「まだ弾く!」と手は止めず…
最後は「神さまおねがい、弾かせてあげて!」と心の中で神頼みをしてしまった(笑)
結局短い曲なので、その場で30回は弾いたんじゃないかな?
わたしが小さい頃に習っていた先生はものすごくクールで「練習は家でするもの。ここでしないでちょうだい!ここは成果を見せるところなんだから。」とにべもなかったのですが、内心すっごくイヤな気持ちだったので、わたしは時間が許せばそんなことは言いたくないと思っていて(笑)
弾けるまで絶対帰らないとがんばった成果あって、最後は満足がいく出来栄えになったみたい。
涙でかぴかぴの顔でえへへと笑ってた(笑)
清々しい顔で玄関を出て行ったら、なんとお父さまが門の前でむずかしい顔をして、寒空の下ずっと待っていたという…
平謝りな思い出(笑)
本人はさめざめと泣いたくせに、今週やってきた時にはもうニコニコで「サンタのおじさんにこにこ…♪」と歌ってくれたわけです(笑)
ああ子どもって凄いなぁ。
そういやわたしにも昔そんな出来事はいくらでもあったけど。
ああ、がんばってる子がたくさんいます。
子どもも、若い友人たちも、同世代の方々も、親世代のみなさま方も…
自分のことで精いっぱいだとついつい周りをみる余裕がなくなるのですが、あちこちに「勇敢な君」はいるのだ!
何も言えないけど「心よ強くあれ〜♪」だし「ぼくが見〜てるから〜♪」です。
もう自分としてやりたいことはおおかたやったような気がするし(笑)あとの人生が余生だとしたら、残りの人生何ができるんだろう?
そんな話をしたら、15歳年上の友人に「な〜に言ってんだか、まだまだ子どもの癖に!ふん!」と鼻で笑われました。
先はまだまだ長いようです(笑)