ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 カバ3 Mステ

遅まきながらやっと「カバ」露出について、そろそろと手を染めます(笑)
そもそもが、うまく言葉が出てこなくなったしょっぱなのきっかけは「これ」だった気がします。
Mステの「I LOVE YOU」。
気に入らなかったとかそういうことではもちろんなくて、なんだかとっても不思議な方向に心が引っ張られ、拐(さら)われたような気持ちになり、どう表現していいかわからなかったのです。
音楽を聞いて胸がぎゅーっと苦しくなる・・・というのはどんな種類の音楽であれ決して珍しいことではないと思うのですが、このときはびっくりするほど急激に「それ」が襲ってきて、あの日はあれから数時間、テレビも消してリビングにこもり、ひたすら無心にジグソーのヤシの木と闘ってました(笑)
そして家族全員が寝静まってもまだなぜかリピートできず、にもかかわらず頭の中ではずっとあの1度きりのMステの「I LOVE YOU」が鳴っていて、さらに翌朝目が覚めた瞬間にもまだまだ「きしむベッドの上で〜♪」と脳内BGMが鳴ってました(笑)
その後さらにややしばらく、この曲はなんだかリピートできないでいました。
今思ってもあの感覚がなんだったのか、何かに共鳴したのか、何がわたしの心の琴線にどう触れたのかよくわかりません。
つよしさんに共鳴したんだか、曲に共鳴したんだかもわからず。
そしてだいぶしてこわごわ聴いてみたら・・・なんだかもう魔法は解けていて、さして苦しくもならず、普通のテンションで楽しんで聴けたのですよね〜あれはなんだったんだろう。音楽ってほんとに不思議。
今にして思えば、あの生放送のあの時間、なんとなく登場時からつよしさんがいつものテンションとちょっと違っていて、いつもの緊張とは別に、どこか儚げでどこか悲しげで、尾崎さんの心をそのまま身にまとっているようでもあり・・・
つよしさんは「汗をかいて役に自分を寄せていくタイプ」と言ったのは当時TBSのドラマのPだった伊藤さんでしたっけ?
意識していたかどうかは定かではないですが、彼自身、この歌を生放送で歌うにあたり、かなり尾崎さんに心を寄せて行くという作業を無意識に、あるいは意識的におこなっていたのかも?と思いました。
途中フラワーの時と、MCで昔の写真が出たあたり、ふと素のふわっとしたいつものつよしさんが垣間見れた瞬間もありましたが、またいつの間にかすっと尾崎さんの世界観の中に自然と戻って行ったかのような感覚もあって・・・見返してみてもやっぱりどこかつよしさんであってつよしさんじゃないような、不思議な感覚を覚えます。
いえいえ、思い込みかもしれないですけれど。
わたしはそんな風に思いました。
そういえばつよしさんが歌に行く直前。
栗山千明ちゃんが歌い終わった瞬間、テレビの画面に向かってふと「ニヤっ」と不敵な笑いを浮かべてるの。
彼女も明らかにこの日この瞬間、「素」ではなくて自分の歌った歌の世界観の中の人でいた気がします。
以前彼女が出演した舞台を見たことがあるのですが、その時の役柄は女子高生だったかな!?歌もたくさん歌ったのですが、スレた女の子の役でもあるはずなのに、どこか清らかで純粋な空気をまとっていてそれはそれは演じられている役柄の彼女に惹きつけられました。
Mステの時のあの雰囲気とはまた180度違っていて、両方に触れてみると、歌が上手いということとはまた別に「役者さんの歌だなぁ」と強烈に思います。
テクニックとか声の質とかに心を馳せる前に、圧倒的に心がそのまんま飛び込んでくる感じなの。
そして直後のつよしさんもまたまるで尾崎さんを身にまとっているかのような歌。
彼もまた本来役者体質なんだなぁ〜と言うのを今回の「カバ」ほど強烈に思い知らされたことはなかったかも。
実はあのあとしばらくして、今はご本家尾崎さんの歌と聴き比べたりなんてこともしているのだけれど、決してふたりの歌はそっくりではないし、真似じゃないし、アレンジもアプローチも全然違うことがわかります。
さらに、元歌にあるような勢いとか、つよしさんが街を歌う時のような「切実さ」をご本家と比べるのはそもそもムリがあるし、つよしさんは比べてほしいなんてさらさら思っていないと思うけど・・・
どこか尾崎さんを彷彿とさせるもの、ご本人の方を強引に向かされてしまったような、心を引っ張られる要素があったんだろうなあと思います。
つよしさん本人はこの曲のレコーディングの時、今は亡き尾崎さんや尾崎さんの奥さん、お子さんの気持ちになって歌ったそうですが、やっぱりこのMステの日もそうだったんだろうなぁ。
全然論理的でもないし、根拠のないことをずらずら書いてしまいましたが、思ったとおりを残しておきたいと思います。