ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 僕らの音楽

金曜日の「僕らの音楽」を久しぶりに何度もリピートしています。
久しぶりに音楽番組らしい番組を見たという気がしたし、職業「歌手」という方々の本気と心意気のようなものを見たような気がしました。
この総集編にまとめられた方々に共通して、歌や演奏に対するあふれんばかりの切実な表現衝動を感じました。
どう見せるかとかどう聴かせるかとか、どう魅せるかとかどう見えるかとか、ましてやどう売るかではなくて「表現せずにはいられない」とでも言うような感じ。
そしてどの人も強烈な他の人にはない「何か」を持っていて、聴いていると直接的な好き嫌いと関係なく、何かが心を捉え、その人の歌の世界観に引っ張りこまれます。
最近は歌が本業の人が出る番組が減った代わりに、歌が上手い素人さんの番組や、歌が上手い芸人さんの番組、カラオケ王を決める番組なんかはたくさん放映されています。
それらの番組にだって器用で歌が上手い人はたくさん出ているけれど、あたりまえだけど何かが違う、どこかが違う。
これらの番組は何か用事をしながら、携帯で文章を打ちながらなんとなく見たり聞いたりしていてもそこそこ楽しめるけど、金曜日の僕らの音楽には、開いていたパソコンがいつの間にかスクリーンセイバーに変わっていたのにも気づかせない何かがありました(笑)
思わず手を止めて息を止めて(笑)テレビの画面にロックオン。
たった30分なのにとっても満足。しあわせな時間でした。
さて。この日の番組は444回目で「僕らの音楽」10年間の集大成だそうですが、P氏のここまでのこだわりやがんばった成果が番組の中に如実にあらわれていた気がしました。
いつもはあんまりひとりひとり細かく触れたりはしないのですが、今回はすっごく楽しかったし、何かに気づいた気がしたので、感じるままにだらだらと自分だけのために思ったことを書いておきます。
aikoちゃんの「桜の時」は、当時アルバムをどれだけ聞きこんだことだろうという曲ですが、テレビでここまで再現され、時を経て尚全然色あせてない新しさがありました。
今井美樹さんの「瞳がほほえむから」の声の美しいこと。相変わらず母性を感じる歌声です。そういえば、彼女のアルバムも独身時代たくさん持ってたなぁ。アカペラであれだけ歌えるってスゴイ!
山崎さんのセロリのやわらかくて包容力のある声とギター。
つよしさんの歌声は2004年。この映像を見て最初はほんのこの間だと思っていたけど(笑)ずいぶん前だなぁ。びっくりしました。「かば」の音源と比べるともっともっと切実な「優しさを胸に抱いて」。
当時あの時点ですでに世の中に出た時から「ずいぶん洗練されたなぁ」って思ったと記憶しているのですが、今聞くとまだまだ全然蒼い感じがまた、途上な感じですごく愛おしい。大好き(それはいつもだけど〜♪ 笑)。
たまたま最近、ラブラブ最終回の時のこの曲の映像を見る機会に恵まれたのですが、あの時とはもうこの時点で全然違います。
実はあの頃、わたしは勝手につよしさんは恋をしていたんじゃないかと思っていたのですが、いつも瞳がうるうるしていて、色っぽさとせつなさがダダ漏れで、それを見ているわたしもぎゅーっと胸を締めつけられるような感覚でいたのが鮮明に思い出されるのですが(笑)あの時は歌そのものにも、ちょっと手を離したら消えちゃいそうなそんな危うさと儚さがありました。
あれはあれで本当に好きな歌声でしたけど、こうして長いスパンで見ていくと、歌もまた生もので生き物だなあと思います。同じ歌をこうして時期を違えて聴けるってしあわせなことだなぁ。
ラジオの「かば」音源は、ちらっとだからまだなんとも言えないところもあるけど、「恋」というより「愛」を感じる歌い方で、もっと広く親兄弟とかファンとか友達とか、いろんな人に向かって「僕からも愛をあげるよ」というくらいの余裕を持って歌っているようにも感じました。
いえいえ、まだ全然ちょっとしか聴いてないから、なんとも言えないわけですけれども(笑)
続けて・・・つよしさんのところは終わっちゃったけれども、まだだらだらと書きたいので書いてしまいますと・・・
朋ちゃんはこの時も透明ないい声だけど、この時よりもこの間のFNSの時の方が断然声も出ていて表現的にもすごく巧みで、復帰にかける情熱と地道な努力の痕を感じ、胸が熱くなりました。
でも、この僕らの音楽の時の生きることにぎりぎりな感じが現れているのも、あの時は痛くてならなかったけど、今となっては彼女が通ってきた大事な一場面のように感じてなんだか胸を打たれました。
キヨシローさんの存在感をもっと全盛期の時に知りたかったと思うけど、P氏が彼の曲や思いをずっと大事にしているのはよくわかる気がします。
そして高校時代に本当に大好きだった聖子ちゃん。
どんなに時を重ねても、週刊誌を賑わす恋多き女っぷりが健在でも!?(笑)
この赤いスイトピーの透明感ったら。わたしより年上なのに、瞬時にして少女に戻れる感じ、いくつになっても年を感じさせないその歌声。惹きつけられてやまない永遠のアイドルな感じ・・・やっぱり大好き、聖子ちゃん。
なにより1982年の歌とモンパチの曲とかが近いところに並んでいても全然違和感がない素敵。
彼らの「あなたに」も大好きな曲のひとつです。
あれ?吉井さんのバックにKenKen!!そういえば、この方々とっても相性が良さそうだなぁ。
KenKenのあったかくて包み込むようなオーラが吉井さんを包んでさらに輝かせていた気がしました。
毎年のようにジョンレノンの歌謡祭でお目にかかるようになってから、この方も以前はすごく繊細で実はガラスのハートだった方なんじゃないかな?なんて勝手に想像していたのですが、今回オンエアーされたこの曲は、記憶の中のオンタイムの時の歌声よりずっとオトナで酸いも甘いも噛み分けて余裕しゃくしゃくな感じがとっても素敵でした。
かと思うとうちの子どもたちや生徒たちが大好きなYUIちゃんの、聞き手に挑みかかるような強さと脆さを併せ持つかのような歌声。ああ、みんなが惹かれるのよ〜くわかるなぁ。
そして永遠のアイドルキョンキョンの、やっぱり今の方が断然素敵な「優しい雨」。
カーテンが開いて東京タワーが現れた時、せつなさがマックスになって、キョンキョンの存在感がひときわキラキラ輝いたように見えました。
そしてそして、やっぱり大好き玉置さ〜ん!!やっぱり誰がなんと言おうと「愛の人」だなぁ、彼は。歌声に愛があふれんばかり。同世代のおっさんたち(失礼、笑)をも励ます人類愛・・・的なものを感じました(笑)がんばれ、中年男!
そしてラストの「M」も刺さったなあ。これ、結婚した年にできた歌だ!復活の一年の最後の最後に、プリンセスプリンセスの今の素敵さを存分に堪能できる最高の歌声が聴けてほんとにHAPPYだと思いましたのことよ!!
もちろん全部じゃなくて、一部しか触れてないですが、ほかのみなさんの歌声もどれもみんなとても心に残りました。
この選曲の中に、人選の中に、歌い手さんに対するキクチ氏のエールがいっぱい入っている気がしました。
そしてその中につよしさんが入っていて、しかもほかならぬこの曲がオンエアーに載ったのは、やっぱり偶然ではない気がします。
昨年玉置さんがコラボアルバムを出した折には、ミュージックフェアでご本人とそれぞれ一緒に歌う特番を組んでくださったり、僕らの音楽でも大々的に取り上げてもらって本当に楽しかったのですが、「かば」でもたくさんの歌声がテレビで聴けるといいなあ。
それにしてもいつの間に音楽番組は絶滅危惧・・・的なことになってしまったんでしょう。少なくともわたしの子どもの頃からほんの数年前までは、いつも音楽はみんなのそばにあって、誰もが歌える流行歌が街に溢れていたと思うのですけれども。
とりあえず、音楽好きとしては・・・
音楽番組がご贔屓の歌手とその人のファンのための番組じゃなくて、老若男女みんなが待ちわびるような、誰もが知っている曲がたくさん巷にあふれて、テレビで見たり、一緒に歌ったりするのが楽しみになるような・・・
そんな時代よカムバック!!
と大きな声で叫んでおきたいと思います(笑)