ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

天川に行ってきました!

先日「すごいんです。」という日記を書きました。この時です。
日記では後半部分、オットとわたしがアルバム「shamanippon」を聴きながら「どうもとひばり」話で盛り上がったことは既に書きました。
ごく稀にこんな話になることもありますが、もちろん普段からオットとつよしさん話をするのが常ということもなく…ほんと偶然こんな展開になったわけですが…
実はこの日もうひとつ話したことがあって、それは旅行の話でした。
オットはここのところずっと「旅行に行きたい」と言っていました。
土曜日など温泉のテレビを見ながら「ここ行きたい!」「あそこ行きたい!」というのが常で、一方のわたしは、今年は特に先の予定がまったく見えないし、「うんそうだね。」「いつかね」なんて生返事をしたり、GWが近づいてきて、いよいよオットが「どっか行こうよ!」を連発し始めても、ずるずると計画が先送りにしていたのです。
そしてこの時、つよしさん話をしながらふと「あんなに旅行に行きたがっているのに、わたしが生返事ばかりしているせいで、一向に進まない。」ということが突然ものすごく申し訳ないことのように思えてきたのです。
折しもカーステレオでは「縁を結いて」が流れてました。
ああ、田舎のひなびた温泉に行ってゆっくりするのもいいかも!?…
そして「じゃあ〜今回の旅行はオットが好きなところにしようか。温泉でもどこでも決めてくれたらそこに行くでいいよ!」
ふとそんな言葉が口をついて出ました(笑)
あれはなんだったんだろう?「縁を結いて」が心の何かを刺激したのかもしれないのですが、もっとわたしもやさしくならなきゃ!…という気持ちが急に沸いてきたのです(笑)
「ただし、子どもの予定を合わせるのはほぼ不可能だから、4月30〜5月1日の一泊。ふたりでもいい?そして翌日になっちゃうけど、2日は子どもたちふたりとも休みだって言うから、一緒に何かをする一日にしたいんだけどそれでもいい!?」と切り出してみました。
その段階では那須とか伊豆とか東北方面の温泉に行く案をオットが出すものと思っていたわけです。
ところが…
調子良く「えにをゆいて〜♪」とそこだけ(ちょっとうざいモードで、笑)エンドレスで歌っていたオットが
「これさ、奈良の天川で作ったってさっきレインは言ってたけど、天川って温泉ないの?」
とふと言ってきたわけです。え?なんでなんで?…
「確かに天川にも温泉はあるけど、遠いんだよ〜天川ってそんなに簡単には行けないから。交通費いっぱいかかるし、一泊じゃもったいないし〜」
実は猛烈にドキドキしているわけですが、ひねくれ者なので(笑)うれしい気持ちを隠しつつ焦って予防線を張り始める妻。
「いいじゃない、天川。とりあえず、いつもの旅行会社に聞いてみたら!?空いてるかどうかだけ探してみなよ。話はそれからにしよ!」
え?え?え?ちょ…ちょ…ちょっと……マジですか?ほんとに?…オットさまさま…(笑)
「縁を結いて」をなんべんも歌うのがウザいとか思ってすみません。ぺこぺこ(笑)
そんなやりとりがあって
「まあまあまあ…いやいや、そんなにわたしに都合よく話が展開するはずがない…オットの気まぐれかもしれないし…あとで『あれジョークだから。え?本気にしてた?』とか言うかも?…ここは冷静に冷静に…」(レイン心の声、笑)
そもそもこれじゃオットが行きたいところじゃないし。「わたしが行きたいところ」になっちゃってるし。
こんなにわたしに都合がいい展開ってあり?ダメでしょう…etc.etc.……
台風の中で大波に揺れる小舟のような胸中のまま(笑)顔はあくまでも平常心よ!平常心!…とポーカーフェイスを保ちつつ…(笑)
家に帰ったら早速オットがいろいろとネットで調べていて
「あるよ、あるよ。洞川温泉。ホテルも結構たくさんあるけど、これ空いてるかなぁ?」
なんて言い始め
「ここいいんじゃない?」「ここは?」
なんて言うので、ドキドキしながらふたりでネットで予約が取れる旅館関係を当たり始めました。
「だってそもそも樫原神宮前から下市口まで行って、そこから山道がずっと続くんだよ。バス少ないし〜」
と言ったら
「レンタカー借りればいいやん。」
「別に奈良まで行かなくても、温泉はあるし」
と言ったら
「でもせっかく奈良って思ったんだから、行ってみようよ」
「新幹線取れないかもしれないし〜」
「とりあえず、四の五の言ってないで、聞いてみたら?それでダメなら他を当たればいいんだし。」
「ええ、いいの〜!?」(ついに降参して本音が…笑)
そうしたら、GWとはいえあえて平日の二日間を選んだのと、奈良の奥地だけに、まだまだ空いている旅館がほんの少しだけあって…
翌日にはあれよあれよという間に旅館が決まり、往復の手配をして、レンタカーも手配してもらい…
気がつけば天川への道がまっすぐに拓けてしまったのです。びっくりです。
実を言うと、前回昨年の晩秋、水声のライブのあとに大阪の友人に一度天川神社に連れて行っていただきました。
この時にあまりにも清廉で静かで素朴な山の神社の雰囲気に惹きつけられて帰ってきました。
前回も宮司さんがなんらかの儀式を取り行っているところに出くわしたのですが、神社というのはそもそもこういうところなんだな…という雰囲気に満ちていて、なんだかとても新鮮でした。
巫女さんも化粧っ気がなくて、絶対にバイトではない本職の巫女さんです。
わたしは神道の信者でもなければ、天川神社のファンというわけでもないはずなのに、あの空気の中にもう一度浸ってみたいという気持ちがどんどん膨らんできて、「また行きたい!」「いつか行きたい!」という気持ちを持て余していたところでした。
更に理由はわからないのですが、神社に向かい合うように立っている小さなお寺の大銀杏の木を帰り際にちらっと見たのですが、どうしてもこの木のそばに行ってみたいなぁ!とも思っていて、たとえ十年後になってもいいから、もう一度行く機会があるといいな〜と思っていたのです。
何よりshamanipponを天川で聴いてみたい!聴いたら印象が変わるかしら?
「縁を結いて」を神社で聴いたらどんな風に感じるんだろう?
これは夢だな…そんな風に思ってました。
それが…なぜかオットの鶴の一声によりいとも簡単に叶ってしまいました。
次のエントリーからは、天川日記を書きます。
旅館は「たまたま空いているところ」を選んだわりには、お料理がとにかくおいしくて、静かでいいところでした。
山道は新緑がとても美しかったし、温泉は気持ち良かったし、レトロな街並みがことのほか気に入ったみたいだったし…オットにとっても脱日常のいい旅になったみたいで本当によかったです。
そして…レンタカーにMP3プレイヤーのためのジャックがついていたのを見たら、オットが「かけていいよ!かけたいんでしょ!?(笑)」と即効言ってくれたので、大和八木でレンタカーを借りてから返すまでほぼ一日、ずっと『shamanippon三昧』という贅沢な旅となりました。
いつもならラジオ大好きなオットとお出かけの際は、そう簡単には音楽を鳴らさせてはくれないんですけれども(笑)
今回のなんやかんやに関しては、オットにこの上なく感謝の気持ちを表しつつ……次のエントリーからは旅日記となります。
オットありがとう!!