ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

 ライオンキング


 ちょっと前の話ですが、劇団四季のライオンキングを見に行きました。
 浜松町の駅で友人達と待ち合わせをしたのですが、駅に降り立ってみて、周辺の景色の変わりっぷりにただただびっくりしました。
 実は学生時代の数年間、わたしはこの駅から徒歩3分くらいの場所でずっと大きな休みのたびにアルバイトをしていたので、ものすごく馴染みがある駅のはずなのです。
 ところが見知った景色がひとつもなくて本当にびっくり。しかもこんなにビルがいっぱいありましたっけ?モノレールだってもちろんなかったし、まるで別世界のようで心底びっくりしたわけなのでした。
 お昼ごはんは3人中ふたりが健康診断を控えてダイエット中だったので、コンビニでおにぎりを買ったり、パンを買ってきてもらったりして、ビルの間の気持ちのいい野外で軽くすませて、いざ劇場へGo!!
 劇団四季のミュージカルは20年ぶりです。
 20年前は青山劇場という広い場所で見たので、そのイメージから「双眼鏡を持っていこう」と思っていたのに、「忘れた〜」と言ったら前にもこのお芝居を見ているあきこちゃんに、「な〜に言ってんの。どこまで見るつもり?!毛穴?」と笑われました。そう言われてもイマイチイメージが沸かず、その後もさらに大丈夫かなぁと思っていたわたしでしたが、実際に劇場内に入ってみたらわかりました。そりゃあ双眼鏡なんていりません。わたしの席が結構前の方だったこともありますが、多分一番後ろの席だったとしても、双眼鏡はいりません。どこからでも肉眼で全然OK!とっても見やすい劇場でした。
 たまたまその週のはじめの方にコウイチさんのソロコンのオーラスがあって、アンコールの最後の登場が腰に巻きつけたヒョウ柄バスローブ姿、上半身は着てなかったらしいよ〜なんて話でもちきりで、わたしたちは「し〜んぱ〜いないさ〜♪」なんて言いあったところだったので、あまりにもタイムリー過ぎて、この台詞を聞いて笑い出さないかどうか心配でなりませんでした。
(実際のところは、そのシーンではお芝居に釘付けだったので、笑いはこみあげては来なかったのですけれども、笑)
 そんなこんなで若干の心配もありつつ始まった舞台では、まずしょっぱなのラフィキ(ヒヒ役)の歌声にロックオン。それはそれは心に響くいい声、豊かな表現力で一気にお芝居の中にひきずりこまれていきました。
 何より驚いたのが、入ってすぐに舞台前方の両側にパーカッションのブースがあって、え〜っ!?パーカッションは生演奏なの?と思っていたら、更に舞台の手前に指揮棒を振る方の手がほんの少しだけ見えていて、オーケストラピットらしきものがあって、すべての音楽が生演奏なのだというのを知りました。
 後で終了してから前まで出て行って見てきたら、座席の床よりかなり下の方に結構広いオーケストラピットが見えました。
 この生き生きとした生の音楽のおかげで、舞台で行われている様々なこと、ダンスや歌やお芝居がより臨場感を持って迫ってきました。
 そもそもライオンキングはとっても有名な舞台ですが、わたしは実際に見たのは初めてで、その圧倒的な迫力にとても惹きつけられました。舞台だけではなくて、客席の後ろの方から歌ったり踊ったりしながら出てきたり、会場をいっぱいに使っていて、間近を通る役者さんの迫力にも圧倒されました。
 また舞台がアフリカというのもあって色彩が原色系、キャストさんたちの衣装もビタミンカラーというか、元気が出る色彩にあふれていて、音と色彩のシャワーを身体いっぱいに浴びながらお芝居を堪能できました。
 前半部分では、子ども時代のシンバ役の男の子が歌もダンスもとっても上手でした。踊りがとっても大きくてせりふまわしもとっても上手で大人顔負けの存在感でした。
 こんな風に小さい頃からその才能を見出され、発揮する場所があるということは素敵なことだと思います。彼が大人になったらどんな素敵な役者さんになるのかとっても楽しみだし、10年後くらいにまた彼の舞台を見てみたいと思いました。
 休憩時間にドリーミングのポスターを見つけてそれはそれはびっくりしました。 
 実は、過去に劇団四季の舞台を見たことが一度だけあって、それがドリーミングだったのです。確かアネがおなかにいた時、オットと一緒に青山劇場で見たのもまさしくドリーミングでした。
 そのおなかの中の娘はもう二十歳。月日が経つのは本当に早いです。
 当時の青山劇場の大きな舞台も華やかでステキでしたが、四季劇場くらいの大きさで臨場感あふれる舞台もいいもんだなぁと思いました。
 機会があれば今度は2階の前の方の席で見てみたいです。