ふぇるまーた2

かたよらず、こだわらず、とらわれず。好奇心のおもむくままにどこまでも。

[本] 図書館内乱

図書館内乱

図書館内乱

 最近また活字中毒がひどいです(笑)これはこの間読んだ「図書館戦争」の続きです。
 正直に言うと、乙女小説度が上がっていて、ちょっと読んでいて恥ずかしい場面も(笑)汚れた大人?にはまぶしすぎる主人公たちの純情っぷり(笑)10代の頃に読んでいたら、ドキドキしていたかもしれないですが(笑)より月9テイストに磨きがかかった感じです。
 章ごとに短編っぽく一話完結っぽくなっているので、細切れに読むにはとっても読みやすかったです。今後もお話は続いて行くようですが、高校の図書委員だったアネが実質学校に行くのが今日までで(残りは数日の登校日と卒業式のみです)、続きが出た頃には高校の図書館とは縁が切れること間違いなしなので、ここから先は文庫本になってから読もうかな(笑)あれ?せこい?
 今回同僚の手塚くんや、同室で親友の柴崎がかなりクローズアップされるのですが、彼らの人物設定が素敵でかなり感情移入してしまいました。
 特に親友柴崎麻子嬢は、美人で高嶺の花という世間での評判なのですが、見かけと中身が全然違います。本人によれば「結構底意地が悪くて」毒舌。余計なことは一切言わず、敵にはしっぽを見せないタイプ。でも距離を不用意に縮めようとされなければ、誰に対してもそこそこ愛想よく・・・あれ?誰かに似てる?え?わたし?!(笑)似てるかもとアネと言い合ってしまいました(笑)もちろん容姿じゃありませんよ(笑)似ているかどうかは別にして、有事にはとっても賢く立ち回り、クールで負けん気が強く決して流されない彼女が、2作目にしてとっても好きなキャラになりました。
 一方彼女の親友にしてこの物語のヒロイン笠原郁ちゃんは、猪突猛進感情むき出し型で、正義感が異常に強くて、いつもまっすぐで涙もろくて純情・・・まるでアネだわ、と思ったのは内緒(笑)
 図書を巡る良化委員会(図書を検閲し、市民に悪影響を与える本を避ける側)と図書館隊(図書と読む自由を守る側)との攻防は、表現の自由とか書く側の良識の範疇は?とか、現在取りざたされるネット上の問題とも似て、白か黒か答えを出すのがとっても困難。これらの問題に、誰もが納得するすっきりとした答えが出る時が来るのでしょうか?!